鬼を名乗りて⑭
- カテゴリ:レシピ
- 2026/02/02 12:27:20
今年もあの季節がやってきた!
鬼を紹介し続ける、あの約束の日が!
恵方巻は海苔を売るために考えられた
海苔問屋の策略と気づいてた?
全国6人のおになのファンの皆様お待たせしました!
今年も節分と共に登場です!
おいおいトンボが出てきたってのに
私の出番はまだなのかい?
そんな声にお応えして今回は女性の鬼を紹介しようと思います!
そう!今年の鬼は~
鬼無き里に住まう鬼女 紅葉だ~
①魔王の落胤
時は平安中期、場所は会津
大納言の血を引いた夫婦がこの地に住まい
ささやかに暮らしていた
しかしながら夫婦は子を授からなかった
当時有効だというあらゆる方法を試してみるが
結局は徒労に終わった
彼が最後に頼ったのが第六天魔王・・・
魔王に祈願すると、すぐに子を授かり女子が生まれた
呉葉と名付けられたその子は
飛びぬけて頭が良く、芸術の才があり、美しかった
そしてそれだけではなく
魔王から妖術も授かっていたのだった
②嫉妬の果てに
呉葉が16歳になった時
父は家名復活のお題目を掲げ、再び京で暮らすことを思い立ち
一族で移住し四条通りに居を構えた
その際に古臭い田舎の名前とはおさらばだ!
とばかりに家族全員が名を改めており
呉葉も紅葉へと改名をした
その美貌と芸術の才、そして魔王から授かった妖術
彼女の弾く琴の音には人々を魅了する妖術も入っていたのだろうか
とんでもなく琴の上手い、これまたとんでもなく美しい女がいる
そんな噂は瞬く間に京へと広がっていった
彼女はやがて時の右大臣、源経基の目に止まることとなり
次第に寵愛を受けるようになっていく
しかしながら時を同じくして
経基の奥方が病に伏すようになった
家来は病が良くなるようにと、高名な僧侶を呼び寄せ祈祷させた
ところがこの僧侶はとんでもないことを言い出したのだ
紅葉という女は物の怪であり妖術で経基を誘惑している
さらに妻に病になる呪いを掛け、亡き者としその座を奪おうといている、と
おそらく妻は嫉妬からこのような企みを行い
僧侶と結託して紅葉を排除するために一芝居打ったのだろう
ともかく、紅葉は暗殺の容疑を掛けられ捕縛されてしまう
経基はしぶしぶながら一家を都から追放することで事件の解決を図った
こうして冤罪により都を追われ、信濃に流されることとなった紅葉
しかしながら彼女の身には経基の子が宿っていたのだった
③北信州への追放
追放された一家はやがて北信州の小さな村へとたどり着く
都からやってきた姫君
このステータスは田舎では絶大であり
村の誰もがあっという間に彼女に夢中になった
紅葉も村の者たちと分け隔てなく接し
都のことを聞かせたり、文字の読み書き、琴の演奏などを教え
薬草の選び方、調合法 都で流行っていたお料理などなど
毎日楽しく過ごしていた
そんな穏やかの暮らしの中、紅葉は無事に出産
男子を儲けた 彼女は父親から一文字取って「経若丸」とした
年々経基に似てゆく我が子を眺めていると
都での優雅な暮らし、経基との逢瀬を思い出し
紅葉の心の中を侘しい風が吹き抜けた
④鬼の覚醒
運命の分かれ道は唐突に訪れた
ある日息子の経若丸は母である紅葉にこう尋ねた
「なぜ私には父上がおらぬのですか? 父上に会いたいです」 と
紅葉は困惑した、しかし決心した
再び京へ上り、我が子を父 経基に会わせてやろう! と
しかしながらそのためにはお金がいる
旅費はもちろん、自分や息子にも豪華な着物を着せてやらねば
とてもではないが経基の前に立つことはできない
家来だって大勢伴って行かねば見劣りしてしまう
全てを揃えるためには膨大な金が要る
それをどうやって用立てればいいものか
そのことに思慮するために数日を費やしていた
そんなある日の夜、彼女の屋敷に盗賊が乗り込んできた
このあたりを荒らしまわっていた鬼武という盗賊団だった
金品を強奪し、盗賊の頭が紅葉に手を掛けようとした瞬間
重く低い声が周囲に響いた
「止めよ」
およそ女性の声とは思えぬ声を発したのは紅葉であった
盗賊団は一様に動きを止めた
これが紅葉の鬼としての覚醒の瞬間だった
紅葉は鬼武の頭領となり、妖術を使い、また部下たちを使うと
近隣の村々で盗みを働いた
こうして悪事を重ね、勢力を拡大させると
戸隠の荒倉山の麓に拠点を築きそこへ住むようになった
悪名はさら高まり、人々は
「戸隠に鬼女が住み、村々を襲って回っているらしい」
と噂し、恐れおののくようになった
⑤汚名を受けて
高まる悪名もついには
「鬼女がとうとう都に攻め上がる準備を始めた」
という所まで達し、この噂は京には迄届いた
朝廷もこの騒動を無視はできず
盗賊退治の任を平維茂に与えた
維茂は命を受けると直ちに兵を集め、
250騎の手勢と共に戸隠へと攻め込んだ
現上田市塩田あたりに集結した維茂だったが
たかが盗賊風情に全力を出すまでもあるまいと
100騎をこの地に残し、150騎を率いて北上することとした
千曲川、犀川を渡河し、七二会村あたりに布陣をして
紅葉の盗賊団と対峙することとなる
数は200と多かれど、訓練も受けず、装備も粗末な盗賊団
物の数ではないと策もなしに攻めかかる維茂の軍
しかしながら結果は予想だにしないものとなった
にわかに空は曇りだし、雷鳴は天を切り裂くように轟き
烈風がその進軍を押しとどめ、川が荒々しく部隊へと水を浴びせたのだった
浮足立った維茂の軍は一方的な打撃を受け
50騎以上を失い、這う這うの体で退却した
⑥母として鬼として
一戦交えて、維茂は一つの確信に至った それは
我々が対峙しているモノは人あらざるモノ 鬼である と
これを打ち倒すのは人では不可能
神仏の力にすがるしかないと考えた維茂は
別所北向観音に参籠し祈願をした
満願となる17日目の夜に老人が現れ、彼に一振りの刀を授けた
維茂はこれこそ、降魔の剣!加護は我にありと奮い立った。
待機させていた100騎を軍に加え今度こそ全力で戸隠へと向かった。
一方、紅葉の盗賊団は朝廷の軍を倒したことで大盛り上がり
連日連夜で大宴会、やれ朝廷を倒すだの、貴族の時代は終わりだの
祝い酒を酌み交わしていた。
当の紅葉も、何度攻めて来ようが妖術を使えば簡単に蹴散らせる
赤子の手をひねるよりたやすいと楽観していた
そんな宴の最中、物見から報告が入る
性懲りもなく維茂が軍が再び攻めてきたのだと
紅葉は笑いながら、立ち上がり
「律儀にまたやられに来たのかい?」
と一軍に向かい妖術を掛ける
が軍は止まらない
なぜだかわからぬが敵に妖術は掛からず、味方はどんどん倒されていく
これは一体? と思った紅葉を強烈な震えが襲った
そして何やら眩しくて目がくらむ
そこで彼女はようやく気が付いた
維茂の持つ剣にとんでもない霊力が宿っていることに…
これはただ事ではないと紅葉は撤退を命じるが
大混乱となった味方は思うように動かない
そんな紅葉に切りかかる維茂の兵
もはやこれまでと思った紅葉をかばったのは、我が子の経若丸だった
母上逃げて!そういって事の切れた我が子を抱え、紅葉は怒り狂った
その形相すさまじく、まさに鬼の形相で体躯には炎を纏い空中を飛び回った
維茂は矢に剣を番え、紅葉に目掛け放った
剣は見事紅葉を貫き、彼女は地面に伏せた
さらに維茂は一太刀にて彼女の首を刎ねた
紅葉33歳の秋、周囲の山々はその名の通り赤く染まっていた
以来この地は鬼の無い里 「鬼無里」と呼ばれるようになったという
いや~今年の鬼も壮絶でしたね!
鬼といっても少ししんみりしちゃうのは女性だからでしょうか?
では、また来年のおになのでお会いしましょうね!




























良くわからない現象でして、仕方ないので下書きをUPすることにしました。
せっかくコメントを頂いていたのに申し訳ないです!
カテゴリ:レシピにまとめておきましたので、どうぞ1からお読みくださいな!
続きは明日かな?続編をお待ちしております。
⑬は日記をさかのぼって読みに行ったけれど
このシリーズの索引(カテゴリ)が欲しいです。おもしろい。。。けど、さかのぼるの面倒。。。
鬼といえば木原敏江さんの漫画で知った大枝山家伝の酒呑童子 茨木くらいしか知らないのだけれど
いろんな鬼がいるのね。
来年(もにこタやっていたら)も楽しみにしています←鬼が笑ってますww