身の丈
- カテゴリ:仕事
- 2009/12/06 20:32:13
ひかる君のお仕事のファミレス先では、当然「固定テーブル」と「稼動テーブル」があるわけだ。
うん、固定テーブルとは、名前のとおりにテーブルが床に固定されていて、椅子がソファになってるあれね。まぁ通常、4名で座るパターンが多いね。厳密に言うと、うちの場合はテーブルが重いだけで、けして固定されているわけではないんだけどね。
対して稼動テーブルとは、もちろんテーブルを動かせることが出来て、片側の椅子はソファで、片側は四脚椅子だったりするアレだよね。テーブルも小さく出来ていて、一人分の食事が乗る程度の広さしかないのが、4~6個並んでるパターンが多いよね。
稼動テーブルは動かせることが出来るので、団体様用につなげちゃうとか、お一人さまようにテーブルを離しちゃうとか、車椅子のお客様には四脚椅子を外して使用してもらうとかできるわけだ。
カップルで訪れて稼動テーブルに案内された場合、男性は四脚椅子に座ってくれるとスマートだよね。やっぱりソファの方がくつろげるじゃない? 椅子の方だと通路側になるから落ち着かないしさ。当然のようにソファに座る男は、ちょっと幻滅するね。
とまぁ、この稼動テーブルだけど、結構嫌がるお客様が多いわけだ。なにしろ上記のように片方はくつろぎにくいし、突貫工事の多い店舗で、床が歪んでいると、やたらとテーブルがぐらぐらしたりするし・・・・
でもこの稼動テーブル、ある一部の特異なお客様には、大変重宝するんです。
本日、その特異なお客様がご来店されて、わたくし、一目見て稼動テーブルにお通ししたんです。
でもそのお客様は、私が指し示すテーブルを見るなり顔をしかめ、店内をぐるりとみまわすと「あっちじゃ駄目なんですかぁ?」と、大変嫌味のこもった声で訴える。
ええ、深夜近い時間ですから、店内はとても空いています。数ある固定テーブルも、ほとんど空いています。
でもわたくし、躊躇しまして、お客様を気遣わしそうに眺めると
「・・・・お客様があちらで構わなければ、どうぞ。」
と、申しました。ええお客様を気遣っての配慮だったのですが、お客様は心外だわ!の勢いで、ずかずかと固定テーブルの方に歩いていくと、「ここにしましょ!」と、連れの女性に声をかけました。そして
「お店がこんなに空いてるのに、なんであんなの席なのよ! サービスの出来ないお店ね!」
と、怒りまくっています。
そうですね~普段ならこんなに店が空いてるのに、稼動テーブルになんか案内しないんですけどね~
内心でそう呟きながら、わたくし、普段ならお冷をお持ちするために、すぐにデシャップに戻るのですが、今回に限り、お客様がお座りになられるまで、営業スマイルを称えながら待っていました。
「全く! ぶつぶつぶつぶつ・・・・」
まだ文句を零しながら、お客様がお座りになられます。
ぎゅむ!
「え・・・あら? ちょっと・・・あれ?」
戸惑うお客様、連れの女性も似たような感じ。
「やだ、このテーブル動かないの? ちょっと・・・」
女性では引きずるのが精一杯のテーブルを、懸命に押し返すお客様、すると反対側の方が狭くなり、連れの女性が「やめて!」と悲鳴を上げる。
ええ、このお二人・・・大変、その・・・
体型がふくよかでございまして(とても控えめな表現)
ええ、とても固定テーブルには座れる体格ではなかったのです(苦笑)
いるんですよ、中にはあの固定テーブルとソファの間にはまれない人が・・・・
・・・・だから稼動テーブルにご案内したのに・・・・
「よろしければ、どうぞあちらのお席をご利用ください。」
営業スマイルを崩さずに、戸惑う二人にそういい残して、お冷を取りに戻りました。その間、何とか固定テーブルに座りたいらしい彼女達は、店内のあらゆる固定テーブルを試したのち、なんとか余裕のあるテーブルを見つけ出すと、それでも窮屈そうに食事をしていきましたとさ・・・
何故に、そこまで固定テーブルにこだわるのだらう?
ちなみに、今までご来店した特異な体型のお客様MAXは、稼動テーブルの四脚椅子を、二つ並べないと座れないお客様です。一個だと、お尻がはみ出しちゃうんだって・・・
流石サービスのプロだなぁ。
しかし毎日が修羅場な職場だよなー。
プロをなめんあ~~~~!!!
いやいや,ほんと,教えられました。
気をつけねば。wwwww。
ファミレスで,
ホテル並に客を気遣うことの出来る接客ができるってすごいなあ。
もったいない。