公式からの今回のお題は、『心が温まる小説・詩』
実は、ちょっと前から気になっていた今回のお題。

いやね。
『これまで感動したお話って何ですか？』って聞かれたら、大概の人は答えられると思うんですよ。

でもね。
今回のお題は、『心温まるお話』です。
しかも小説で、心温まるお話。
これは、なかなかの難題です。

物語と言うのは、非日常であるほどに面白く、寂しかったり悲しかったりなど、判りやすい『負』の共感場面を用いて、読み手側に感情移入を働きかけ、そこを基盤にクライマックスで盛り上げる寸法となっているハズなのですよ。
深い感動あってこそ、その作品の『面白さ』と言うものが形成されているんです。

だから感動を上回る『心温まる部分を強調』した作品ってかなり限られているんですよ。
絵本なら沢山そう言った作品が多く見られますが、今回のお題は小説ですからね！
これは、なかなかに難題です。

いや、そんなことないよ。
ちゃんとそう言った話もあるよ。と言う方もいるかと思いますが、物語に感動なくして心に残るものなんて、本当に限られてますからね？
それ、本当に心温まるお話ですか？感動の大作じゃないですか？と私様は問いたい。

冒頭から最後まで、人の幸せの部分のみを長々つらつら書きつづった話を読んでキミは楽しいのかね？
人の幸せを延々読み続けたら誰もがこう思うだろう。
『リア充爆発しろ！！　(－－〆)』

作り話だったとしても、人の幸せの部分だけ延々読み続けて、心がほっこりするような聖人様なんて早々いませんからね？
何の努力も克服もなく、終始幸せなお話にどんな魅力があるんだね？
間にドラマがあってこそ、人の幸せを素直に祝えるってモンなんですよ。

だから、私様この公式からのお題を見た時、正気を疑いましたね。
もしくは、このお題を考えた人は、何も考えていないか正真正銘のドＳです。
せめて、絵本くらいまで敷居を低く設定してあげてよ！って本気で思いました。

いっそ自分で１作立ち上げようかと思いましたが、一般の社会人にそんな時間の余裕なんてございません。
盆や正月時のような長期休暇中でもギリギリＯＵＴですよ。
それに、ちょろっと絵本のような物語を考えてみましたが、間に感動を入れない事には、やはり物語が成り立たず玉砕です。

ドラマのない物語は、やはりつまらないです。

そんな全否定の中、１作だけ私様が紹介できる作品がございます。
ちょっとズルいチョイスですが、『畠中 恵』さんの『いっちばん』と言うお話です。
何がズルイかと言いますと、このお話シリーズ物です。
『しゃばけ』シリーズと言えば、知っている人も少なくないのではないでしょうか？

体が弱くて、立っているだけで過労て死んでしまいそうな若旦那と、そんな若旦那が大好きな『もののけ達』との心温まるストーリー。

短編で構成されており、そのお話ごとに悲しかったり、切なかったり、今回のお題に相応しい『心温まる』お話だったりしています。

つまり、前後に物語のある短編なんですｗ
前後の物語があってこそ、終始ほのぼのでも苦痛ではないと言うｗ

でも、大変面白い作品なので、まだ読んだ事がないと言う方には、是非読んでいただきたいです。
活字は苦手だと言う人は、２作品ほどＴＶドラマ化もされていて、ＤＶＤが存在していますので、そちらを視聴してみると良いかと思います。
ＴＶ版に出てくる『家鳴り』の可愛さは殺人級なので、もしかしたらコレをきっかけに活字デビューしてしまうかも知れませんよ？ｗ

とにかく、見た事がないと言う人には是非是非一見願いたい作品です♪