Nicotto Town


リア充、爆ぜろ!


桃太郎!

 むか~しむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。

 ある日のこと。おじいさんは川へ洗濯に、おばあさんは山へ芝刈りに行きました。おじいさんが川で洗濯をしていると、川上の方から、どんぶらこ~どんぶらこ~と、とても大きな桃が流れてきました。
 これは美味しそうだ!と、おじいさんは、よっこらせ!と、大きな桃を川から拾い上げ、家へ持ち帰りました。
 帰りながら、もし今日の洗濯担当がばあさんだったら、こんな大きな桃は一人では持てなかっただろう、と、今日が自分の番で本当に良かった、と思いました。
 おかげで、こんな美味しそうな桃をおばあさんに食べさせてあげられるからです。
 おじいさんが家に帰ると、おばあさんがすでに芝刈りを終えて帰ってきていました。
「まあ、まあ、じいさん、なぁにそれ!」
 おじいさんが両手いっぱいに持っている大きな桃に、おばあさんはとても驚きました。
「洗濯をしておったらの、川上の方から流れてきたんだよ」
「あら~、きっと仏さまからの贈り物だわ~」
 おばあさんは大喜びし、おじいさんと一緒に大きな包丁で、桃の種を切らないよう、くる~と回すように切りました。
 大きな桃は種も大きく、おじいさんはその種を庭に植えました。
 おばあさんは桃の半分を干し桃にし、半分をその日のうちに二人で食べました。
「これは、美味しいな~!」
「ほんと、美味しいわね~!」
 桃でお腹いっぱいになった二人は、お昼からもモリモリ仕事をしました。暗くなるまで働いて、質素な晩ご飯を食べて、二人は眠りにつきました。
 翌朝のことです。二人は朝早くに目覚め、今日もまたモリモリ働こうとお互いの姿を見て、大きな声を上げておどろきました。
「ば、ばあさんなのか!?」
「じいさん!?」
 何ということでしょう!二人の姿は、二人が出会ったころの若い姿に戻っていたのでした。

 つづく。




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