Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③   


こんばんは!30日(土)は、西日本から北日本で日中は広い範囲で

晴れるでしょう。夜になると西日本の太平洋側で雨の降る所がありそうです。
南西諸島も晴れる見込みです。

天空のお花畑
稜線からの絶景
険しい山道

               花咲く岩の峰
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             南アルプス 悪沢岳

〇赤石小屋 管理人
  高橋千亜紀さん

仙台で暮らす高橋さん。
南アルプスに魅せられ、毎年のように通っています。
東日本大震災が起きた時には、この地域の人々から支援を受け、
それをきっかけに山小屋の管理人をするようになりました。

*撮影:7月下旬

前回は二日目小屋に泊まるところまでの紹介でした。
今回はいよいよ悪沢岳を目指します。

3日目

「今日はいよいよ悪沢岳です~、今日も一日、頑張りましょう」

はい。

「はい、ちょっとこの辺り、見ていただいていいですか~?」

えっ何?
あっ、茎の先端が切れてますね~。

「これですね~、鹿がやっぱりこの辺りまで来てですね~、
 え~、ミヤマバイケイソウの、え~、新芽を食べてるんですね」

実は南アルプスでは、鹿の食害が深刻なんだそうです。

ここで山旅スケッチ。

<山旅スケッチ> 鹿から花を守る

南アルプスは高山植物の宝庫。
しかし、25年程前から増えすぎた鹿が高山植物を食べるように。

〇1979年 塩見岳

食い荒らされて、お花畑一面が消えてしまった所も。

〇2009年 塩見岳

〇南アルプス高山植物保護
 ボランティアネットワーク
 米澤正信さん

そこで立ち上がったのが、山を愛する地元の人達。

「再生することは非常に難しいもんですから、
 これは絶対自分達、いわゆる山の好きな人間が守らなければ、
 まぁ、守れないもの」

ボランティアと行政が協力して、お花畑に鹿が入らないように
防鹿柵(ぼうろくさく)を設置することにしたのです。

〇防鹿柵

「設置の時には、雪に潜ってる中のネットを掘り出したり、
 或いは、非常にもう寒い。
 雨風が叩き付けるような中で、まぁカッパを着て、
 ずぶ濡れになりながら、作業と」

20人程で始まった保護活動。
今では全国から300人以上が参加するようになりました。

「やっぱり、あの花はね~、あの~、自分が好きということは去ることながら、
 この花はみんなに見て欲しいというね」

登山者を魅了する高山植物。
こうした地道な活動によって守られているんですねぇ。

「え~、防鹿柵の方が見えてきました」

お~、これが防鹿柵か~?

「はい、では防鹿柵の入口になりますのでね、
 ロックかかってるので、開けたら必ず閉めて入ってください。
 じゃあ、入りま~す」

花々のお出迎えだぁ。

「先程、鹿に食べられて、何も無くなってたミヤマバイケイソウが、
 もう結構一面に見えてます~」

百合の仲間のミヤマバイケイソウ。

〇ミヤマバイケイソウ

ここでは元気に咲いている。

斜面いっぱいに色とりどりの花が。

「凄いでしょ~?この辺りのお花畑は南アルプスの中でもね、
 え~、最大級のお花畑です~」

こっちの花が白が鮮やか。

「こちらでしょうかね?ここ、はい、こちらミヤマシシウドになります~」

〇ミヤマシシウド(白色のお花)

「独活(うど)の仲間になります。
 ただですね~、勿論高山植物ですので、食べることは出来ないですよ」

大きな花だと思ったけど、良く見ると5mm程の小さな花が集まっている。

「はい、こちらはシナノキンバイですね。
 黄色の花が大きいですので、とっても目立つんです」

〇シナノキンバイ

「夏の花ですけれども、高山植物の、
 え~、季節の咲き始めの花になります」

夏になると咲く花。

〇タカネマツムシソウ(紫色のお花)

「タカネマツムシソウが咲いてますね、秋の花ですね」

えっ、もうこっちは秋ですか?

「夏と秋の花が、ちょうどこう混ざっている状態ですね。
 今、一番混ざってる状態じゃないでしょうかね」

両方見られるなんて、ラッキー。

季節の移ろいはあっという間。
花の見頃は僅かひと月なんだそうです。

お花畑を抜けて再び稜線へ。

「いよいよですね、悪沢岳の方が見えてます」

もう少しですね~。

「凄~い岩が沢山ありますけど、私たちはあの岩の間をね、
 縫うように登って行く感じになります~。
 結構急ですのでね、気をつけてくださ~い」

「よいしょっ」

「よいしょっ」

険しい岩場、悪沢岳の名前の由来を実感するな~。

「よいしょっ」

「は~」

なかなか着きませんね~?

「は~」

「やっぱりあとちょっとって分かってるだけに、
 このちょっとが辛いんだよね」

「あっ」

「あっ」

「へ~」

出発して5時間

「は~、は~」

「はい、やった、悪沢岳到着で~~す」

〇悪沢岳(3141m)

「最高の天気ですよ~」

ありがとうございました。

「じゃちょっと景色いきましょうかね?」

「凄い今日ほんと良く見えてますね、へ~。
 中央アルプスの山並み」

〇空木岳(うつぎだけ)

百名山の空木岳、木曽駒ケ岳が見える。

〇木曽駒ケ岳

さらにその向こうには、北アルプスの山々も。

〇穂高岳

〇槍ヶ岳

反対側に目を向けると

「やっぱり日本一の富士山が、はい、ドーン見えます」

〇富士山

富士山の右手には、駿河湾。
そして伊豆半島も。

〇駿河湾

〇伊豆半島

「海が見える山が、私は一番好きなので、
 ここからの景色最高ですよね。
 やっぱり、こ~んな高所でこれだけの雄大な景色を
 見れる所っていうのはですね~、無いような気がするんですけれどもね」

〇赤石小屋 管理人
  高橋千亜紀さん

「毎日歩いても、何年歩いても、多分、飽きること無く、この山域をですね、
 ずっと歩き続けると思います」

南アルプスの奥深くに聳える悪沢岳。
花咲く岩の稜線を歩き、大パノラマを満喫した山旅でした。

静岡駅から車で3時間、朝7時にまずは林道からスタートをしました。
しばらく行きますと吊り橋がありました。
結構な高さで幅も狭いので怖いですね。
吊り橋の下に流れますのは、綺麗な川の大井川です。
南アルプスを源流とします大井川。
こちらにはV字谷と呼ばれます所があり、川の流れが削りこうした地形を
創ったそうです。
元のコースに戻り、シラビソの森に入りました。
シラビソの樹液はとても甘い匂いがしました。
歩き始めましてからおよそ6時間、歩荷返しと呼ばれます
歩荷さんでも引き返すほどの大きな石がゴロゴロとしていて、
木の根っこも張り出している歩きずらい道が続きました。
赤石小屋の冬季小屋に宿泊をしました。
翌日、良い天気の中しばらく樹林帯を進みました。
しばらく行きますと、悪沢岳が見えてきました。
岩がゴツゴツしたとても迫力のある山容です。
谷から湿った空気が上がりまして、雲が湧いてきまして霧が凄いです。
切れ落ちた道を進みますと、水辺に出ました。
そこにはハクサンフウロなどの高山植物が咲いていました。
沢沿いの道を進みまして歩くこと3時間、稜線に上がってきました。
そこにはライチョウがいました。
雛もいて可愛いですね。
雲が切れ、お天気が良くなってきました。
美しい南アルプスの山並みが綺麗ですね。
富士山見えています。
悪沢岳はまだまだ先です。
そして二日目は小屋に宿泊をしました。
悪沢岳は過去鹿の食害があり、大変な時代もありましたが、
色々な人々の御尽力のお陰でこうして高山植物も咲く素敵な山です。
鹿も高山植物もそして人間もいつまでも強制共存出来る山でありますように。


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2021/11/01 00:34
こんばんは!既に11月ですね、ハロウィン、選挙の日の日曜日をお疲れ様でした。
ももさん、どうもお忙しいところこうしてコメントをありがとうございます。
お疲れ様です。
はい、そうなのですよ、鹿さんも生きる為に必死で食べました。
あらま、そうですか。
夜盗虫とは厄介ですね、何か対策を講じられているのでしょうか?
野菜が無事になりますことを心よりです。
10月は大変お世話になりました。
一段と寒くなります11月、どうぞご体調に気をつけてまいりましょうね。
今後とも今月もよろしくお願いします。
アバター
2021/10/31 23:45
お花畑は鹿に食べられたんですね><
うちの畑の野菜は夜盗虫に食べられています(@_@。




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