Nicotto Town



カエルのコはカエル・・・


わかってるよ、うん。

あたしは、どこか愛嬌がある犬みたいな顔だって。

目はおっきいけど、
鼻は低いし、童顔だし、チビなのに彼さんと顔の大きさ同じだし。

両親の悪い所を取った・・・。

かあちゃんはそこそこだが小さい。
鼻は低いな。でも面長で小顔で
どこかに、元お嬢様の片りんがある。
(あたしには無い)

とおちゃんは職人ですっって顔。
顔でかいし、お獅子みたいな顔にでかい目。

そして、彼さんのご両親が
美しく無いはずはないわけで・・・。
覚悟はしていたが・・・。


「あらまぁ、アクアちゃんね!うれしいわ、よく来たわね。
お体大丈夫?かわいそうに。早く中に入ってね」

と、メーテルのような美しい声と姿の透明感あるご婦人・・・


「なにしてんの、入りなよ」という彼さんの声で
我に返ったあたし。
もしや、口開けて見とれてなかったかな???

おうちもお洒落だぁ。

「わー、お花がいっぱいだー!」やばい、いつもの口調が出た!

「まぁアクアちゃん、お花好きなの?うれしいわ。私もなの。
ちょっとね、アレンジメントを習って・・・いいわよねぇお花って。」

「はいっはいっ!あの、玄関のアーチのとこ、原種に近いバラですよね。すっごくいい香りでした」

「あらー、わかるの?そうなのー。バラだって気付かない人もいるのに、すごいわぁ。うれしいわぁ。あなた、アクアちゃんがみえたわよ」

「ああ、良く来たねぇ。体はどうだい?何もしなくていいから、
ゆっくりしていってね。腎臓はバカにならないよ、
なんなら、少し〇〇の部屋で休んでるかい?遠慮しないで」

とか、これまた優しくてダンディなおじさま!
うっわ~、背ぇ高い!

「ねぇあなた、アクアちゃんって、本当にかわいいわ~」
「ほんとだねぇ。うちの愚息は世間知らずでね、苦労してるだろう?ご両親は離れたところにいらっしゃるそうだね。ここを実家と思って、くつろいでね。うちは娘も欲しかったんだけどね、男ばかりでね。なぁおまえ、娘ができたようだね、華やぐもんだねぇ」

とかなんとか、すっごく歓迎されちゃって夢のようだったんだけど、
男ばかり?え?聞いてないけど。


で、遠慮なく彼さんの部屋へ。あらー、きれいに片付いてるわ。
ホテルみたいだー。

「ねぇ、〇ちゃんに兄弟いるって聞いて無かったけど」
「別に聞かれなかったし。気になる?」
(当たり前だ)
「兄貴がいるよ。もう何年も会ってない。年6つも上だし、アメリカの大学で研究やってんのかな?もっとえらくなったのかな?そのへんはあまり知らない。」
と、写真を見せてくれた。
大学の卒業写真っぽいが・・・。
裏切らねーなぁ、この家族、できすぎだろう?イケメンで頭良くて?

「これね、博士号取った時だよ。(まじか)」
「俺よりいい男だよな、だからかな、ゲイなんだ」
は?
「ゲイなんだよ、兄貴は。別に家族はみんななんとも思って無いよ。兄貴は真面目だし、優しいし、俺より頭いいし。俺も仕事柄、そういう人はたくさん知ってるし。」

すごいな・・・家族からしてすごいな、立派だなぁ。

「俺が一番中途半端で、親は心配してたけど、俺。大学中退したから、コンプレックス持って荒れてたこともあったし・・・アクアと会ってから変わったって言ってるよ。それに母は若くして嫁いできて20歳前に兄貴産んで、それが難産で、俺産んだ時は帝王切開だったし、俺も兄貴も産まれた時でかかったから、もう子供は産めないですよって言われたそうでさ、俺が女なら良かったのにって良く言われたよ!たぶん、俺よりアクアがかわいいんじゃないか(笑)」

うううう・・・ちんくしゃでも、美人には飽きたとか言われても、
こんなお舅さんとお姑さんなら文句ないわぁ!
そーさそーさ、おまえよりかわいがられてやるー!

つづく

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2021/01/04 08:40
わ〜!!
序章だけで……
どうなるの〜〜〜〜(笑)



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