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哲学: アリストテレス 政治学1 政治体制の種類


哲学: アリストテレス 政治学1 政治体制の種類
http://tetugaku.blog.so-net.ne.jp/2012-06-04 #哲学
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アリストテレス 政治学1 政治体制の種類 呟き尾形の哲学講座 第38回 
 
登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★

「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ》
【こんにちわ。なぜかここにいるフォルスですよぉ】
「今回は、アリストテレスが考えた政治体制といことだったね。
 でも、ちょっときになることがあるんだ」
 それはなんだい? ムーシコス君
「うん。23回からずぅ~っと、アリストテレスのことについて、ばっかりだよね。哲学ってアリストテレスだけなの?」
《あ、そーいえば、そーなのだΣ( ̄□ ̄; 1年以上アリストテレスなのだ》
『そうですね。アリストテレス。という哲学者は、とても偉大な哲学者で、ソクラテスが問いかけ、プラトンが応え、アリストテレスが体系化した。という風に、今の哲学の基礎付けをした哲学者でもあります。
 そして、なにより、ギリシア時代という時代は、現代が抱えている問題が多分に重なるところがあるのです。
 それは、ちょっと脱線するので、読者の要望が無ければその点については保留とさせていただきます。
 そうそう、”呟き尾形の哲学講座”もそろそろ、ちょっと衣替えのきっかけを作ろうと思います。
 つまり、新しいコーナー作りです。
 もちろん、読者の要望をお聞きしたいので、いくつか候補を挙げておきますし、みなさんが知りたいことなんかがあればコーナーを作っていこうと思います。
 それで、候補というのは・・・クニークルス君』
 あいあいさー、
 まずは、”身近な哲学的な問い”まぁ、実生活にあるような哲学的な問いのコーナーだね。
 次は、”呟き尾形の独り言”、まぁ、呟き尾形が普段考えているようなことを、ぼくらのちゃちゃを入れないで呟いてもらいましょう。
 というコーナーだね。
 最後に、読者の方の質問回答コーナー。これは読者の方からの哲学についての疑問、まぁ、あんまり宛てにならないだろうけど、悩み事の相談を哲学者の考え方に照らし合わせて回答しようというコーナーだね。
「じゃぁ、今までの僕らは?」
『大丈夫、続けていきます』
《じゃぁ、本題にはいるのだ~(^¬^)》
『はい。まず、アリストテレスはこのまし3つの政治体制を述べています。
 1・君主制
 2・貴族制
 3・民主制
 の3つです』
「君主制ってどういう政治体制?」
 君主という世襲的に国家を代表して、国を統治する王様がいて、その君主に国が治められる政治体制のことだね。シニョール呟き尾形。
『はい。その通りです』
《じゃぁ、貴族制というのは、どいうものなのだ?(>_<)ムズカシーノダ》
 まぁ、家柄とか身分の高い人が貴族っていう人に属するんだけど、基本的に血統を根拠にして社会的特権をもっている人達だね。
 そういった人達の特権として政治権力を握ったときの政治体制だね。
「なんか君主制と似てない?」
『たしかに、世襲としてはその通りですが、君主制はあくまで王様が最高権力者ですが、貴族性はその権力が分散します』
 で、最後の民主制は、統治者が多数である政治形態。また、権力が人民全体にあって、その参加により、政治が行われる政治体制ということになるね。
『そうですね。アリストテレスはそれぞれの政治体制を次のように評価しています。君主制は、たった一人の最高支配者がいるので良い。
 反面、支配者個人の利益で国家が左右されることはあってはならない』
 いわゆる、独裁制に陥るってこと。
「独裁制が何で悪いの?」
『哲学的でいい質問だね。
 これは、ムーシコスも、めぐたんも、なにより、読者のみなさんにも考えて見て欲しいことですね』
 シニョール呟き尾形はどんな風にかんがえているのかな?
『そうですね。現代社会において、民主主義が無条件で良いとされ、無条件で独裁政権が悪いとされています。
 これは、個人の自由と権利を重んじる民主主義の考え方に相反するものが独裁制です』
「え? ということは、独裁制は悪くないということ?」
『無条件に良い、悪いとはいえません。
 独裁というのは、1人の判断で物事を決めることを指しますが、もし、この独裁者がものすごく有能で、公平で、公正で、正しい判断ができるのであれば、善政がしかれるはずです。
 ただ、一般に独裁者は、権力者になってしまうと、独善に陥りやすいので、君主と独裁者は切り分けられ、ものすごく有能で、公平で、公正で、
正しい判断ができる人は君主と呼ばれ、できない人を独裁者。と呼ばれることになります』
 まぁ、発酵と腐敗。だよね。
《どういうことなのだ?》
 発酵も腐敗もどちらも腐ることなんだけど、それが人にとってよいことなら発酵、悪いことなら腐敗というんだよ。
「ふ~ん、じゃぁ、貴族制はどんなふうなの?」
『貴族制は、君主制とちがって、統治者が1人じゃない分、独裁制になりにくくて、いろいろな視点で政治ができて、支配者の集団によって治めら
れるので良いとされています。
 反面、軍事政権のように、限られた数人が国を牛耳ることに成らないようにしなければならいといけないともアリストテレスは言っています。
 つまり、貴族制は寡頭制に陥りやすいことを指摘しています』
《寡頭制ってなんなのだ(?_?)》
 権力者が少数の人間に偏っているってこと。
 独裁制の複数版だね。
「ってことは、これも、独裁制と同じところが悪いんだ」
『ちょっと、まってください。
 上述したことは、あくまで私、呟き尾形の考えたことです。
 たとえ、私の意見に賛成だとしても鵜呑みだけはしないでください』
《どーゆーことなのだ?(>_<)ワカンナイノダー》
 哲学というのは、自分で考えることが必要で、知識として憶えることじゃないということさ。めぐたん。
『はい。クニークルスの言うとおりです。
 たしかに、知識として取り入れることは良いのですが、それを鵜呑みにすることは、哲学らしからぬことなのです』
「う~ん、憶えることじゃなくて、考えるきっかけ作りがこの”呟き尾形の哲学講座”ということ?」
『はい。おっしゃる通りです。
 で、これは、あくまで、私、呟き尾形の考えですが、寡頭制については、問題はさらに複雑になります。
 政治よりも権力抗争が活発になって、政治がおろそかになりやすいこともあげられます。
 独裁制の場合は、政治がおろそかになることは、自分の立場を不安定なものにさせて簡単にひっくり返り、反乱、革命、改革などがおきやすくなります。
 しかし、寡頭制はなまじ、権力が複数にあるので皮肉なことに、この権力の構造が安定してしまっているため、政治以外のことに集中しやすい。ということになります』
「じゃぁ、最後に民主制というのはどうなの?」
『実は、アリストテレスはこの民主制については、否定的な立場をとっています。民主制は、衆愚になりやすいので、それを避けなければならない。と述べています』
《あれれ、みんしゅせいのいいところは?》
『これについては、現代社会と重なるところがあるので、次回にお話しましょう』
「現代の主流って民主主義だよね? だったら、やっぱり民主主義がいいってことにならない?」
 だから、もっと詳しく話すために次回にもちこしってことだね。
 それじゃ、アルデベルチ。




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