Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


伯父さんの葬儀


今日、野辺の送りを行ってきた伯父さんは、
はっきり言って遊び人。

ですから、
親戚の間で
故人を偲ぶ言葉も
「まあ、好き放題してきたんだから、思い残すことはないんじゃないの」

とはいえ、
荼毘に付す間、
いろいろ話を聞いてみれば、
有望株の会社を退職して、
兄弟の会社を助けたら倒産してしまって、莫大な借金を負って、

  …そこから、遊び人になってしまったんだろうか…

少なくても、
私の父親(超真面目人間で退屈でセコイ≒安寿の性格)とは、
徹底的にそりが合わず、
私の母親は、亡くなった伯父の妻(母の姉)の愚痴聞き役。

その私の母の方が、
さっさと亡くなってしまったものだから、
残された私は、
愚痴聞き役だった妹の子供ということで
伯母からいろいろと気づかってもらっていた。

  今日の葬儀で気がつく。
  私は親戚から、
  私の母の悪口を聞いたことがない…。

私は伯父の妻、
つまり母の姉であり、私の伯母から、
お歳暮やらお小遣いやらを何かと送ってもらっていた。

ところが私がお返しにお歳暮なんかを送ると、
伯母は「送ってくれるな」と言う。

やがて、伯母が私に何かを送る際、
事前に手紙を送ってよこすようになった。
「お礼の返事をよこすな、なにもするな」という手紙を。

どうも亡くなった伯父は、
伯母が自分の兄弟姉妹たちの面倒を見るのが
  (ひいては、兄弟姉妹の子供である私も含めて) 
面白くなかったらしい。

  だが、母の五人兄弟姉妹の絆は堅いのだ。
  とんでもない苦労をしてきた兄弟姉妹だけに。

常に伯母は、伯父に隠れて私たちの面倒を見てきた。
だから、私たちも一様に伯母の味方であった。
伯父は、いつも孤立無援であった。

伯父と伯母の間には長きにわたる「内戦」があったのだと思う。

そして、どうにも伯父の方の分が悪い。
だから、伯父の孤独は深く、
深いが故に、
敗北の将が残った家臣を集めて、
憂さ晴らしの宴を開くかのように遊び歩こうとする。

だが、その家臣も一人去り二人去り…。

伯父さん、だめだよ。
家臣を離れないようにするためには、
遊びや宴会ではなくて、
何か意義あることをしなければ…。

そう、
みんなが進んで力を貸してくれるような、
そういうことをしなければ。
麻雀もたばこも酒もダメだよ。   ☆\(ーーメ) そういうお前、ニコタもお酒も深入りはダメよ

今日の葬儀は、
妻や子供がほとんど泣かなくて、
伯父とはちょっと距離があり、
伯父の遊び相手であったろう孫や義理の息子が涙ぐんでいる。

  それでも誰かが泣いてあげることは大切だ。

とはいえ、
常に伯父さんと緊張状態にあった伯母さんが、
最後の最後まで一緒にいたこと。

そして、あれだけ伯父さんの悪口を言っていた伯母さんが、
この二日間、めっきり憔悴していたこと。

罵詈雑言を向ける相手でも
いなくなれば、やはり、それだけで寂しいの?

ちらちらと降る雪は積もることもなく、
落ちた途端に消えゆくばかり…。


   




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