Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


ボーフムの炭鉱博物館


今日は、ボーフムの炭鉱博物館に行ってきました。

デュッセルドルフから快速電車で1時間弱。
デュッセルドルフの北から北東に位置する
デュイスブルグ、エッセン、ボーフム、ドルトムント…

このあたりは、いわゆるルール工業地帯。
ドイツの中で重工業が最も盛んだった地域です。
なぜかと言えば、ここには炭鉱があったから。

ですから、ルール地方を抱える、
ノルトライン・ヴェストファーレン州は、
州の人口においても、人口密度においても、
ドイツ最大なのです。

つまり、重工業生産によって、
この地帯に多くの労働者が集まってきたのですね。

ですから、この地帯には、
木組みの家とか大聖堂とかいった、
ドイツの観光名所になるようなところは、あまりありません。

その代わり、エッセンにあるツォルフェライン炭鉱は、
世界産業遺産になっているほど、
造形美において美しい炭鉱と言われています。

ドイツの鉄鋼財閥クルップは、
このエッセンを拠点にしていたようで、
今日でも、クルップの文字をエッセンで見つけることができます。

同時にこの地域は、第二次世界大戦において、
空爆によって徹底的に破壊された地域でもあります。

そして戦後、この地帯は、
ドイツの奇跡の復興を牽引する役割を果たしたのですが、
しかし、鉄鋼や石炭といった重厚長大の産業は、
オイルショックと共に時代遅れになり、
炭鉱は次々と閉鎖されていきます。

そして、かつてのルール工業地帯の足跡を残すために、
ここボーフムの炭鉱博物館は、炭鉱の施設がそのまま博物館になり、
ガイドツアーの形で、地底深くの炭鉱に入っていくことができます。

ガイドの人がなかなか面白くって、
かつての炭鉱労働者らしく振る舞って、
べらんめぇ調のドイツ語で大声で説明します。

 「これはな、こうやって動かすんだ。よく見てろ。
  おっ、おまえら、耳を塞げ。でけぇー音がでるぞ。」

こんな感じで、実際に炭鉱の中にある機械を動かしながら、
説明してくれます。
ツアーは約1時間ほど。人が集まり次第、随時出発するようです。

最後に炭鉱の象徴であるAの字型の櫓に登り、
ボーフムの街を眺めておしまい。

ツアー参加費は5ユーロで安いですし、
博物館の場所も、ボーフム中央駅から地下鉄で二つ目、
駅名も、そのままDeutsches Bergbau-Museum。
地上に出れば、目の前が博物館。
つまり、それだけ街の真ん中に炭鉱があったことになります。

博物館ショップで、ルール地方の石炭産業を解説した写真雑誌を購入。

その後、デュッセルドルフに戻る途中、
デュッセルドルフ空港駅で途中下車。
この駅から、2両編成の可愛いモノレールが
無人運転で、駅とターミナルの間を結んでいます。
鉄子の安寿としては、是非とも乗ってみなくては。

3分ほどでターミナルに到着。
近未来的な感じで、モノレールの駅もかっこいいです。

デュッセルドルフ空港も、とても新しい感じ。
この空港は、遠距離の路線より、
ヨーロッパ各地を結ぶ路線が中心のようです。

衰退したとはいえ、
現在でもドイツ最大の工業地帯であるルール地方の空港として、
ビジネス客で賑わっている感じがします。
ここから乗り継ぎで日本に向かうのでしょうか、
日本のビジネスマンも多くみかけました。

モノレールとは別に、
空港の地下には近郊電車も乗り入れているので、
それに乗って、デュッセルドルフ中央駅に戻り、
駅近くのトルコ料理店で、リンゼンズッペを食べました。

レンズ豆のスープなのですが、
籠一杯のパンが付いてきて、
それをスープに浸して食べると美味しい。

これで3ユーロ50セントですので、
かなりお得な感じがします。

さて、明日からカーニバルが始まります。
明日は、女性たちが市庁舎を占拠する日。
どんな騒ぎがおきることやら…




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