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シン・ドラマ汁


ドラマ【天使と悪魔】

天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課-
テレビ朝日 金曜夜11時15分~
【あらすじ】厚生労働省の職員・の焼死体が見つかってから5年。ヒカリ茶島は、未解決のままとなっている同事件の再調査に乗り出す。は何者かに殺害された後、遺体に火を放たれたことは確かであるものの、犯人は未だ不明。2人はの妻・沙知絵を訪ねる。彼女は、は家族を大切にする優しい夫で、誰からも慕われていたと言う。そして1年前からに世話になった大学時代の後輩・柴田という男性が、定期的に資金援助をしてくれているらしい。ヒカリ茶島はその男性について調べるが、彼が沙知絵に教えた身元は嘘っぱちだった。

【感想】今回はよかったー! ストーリーも、ラストも今までで最高でしたね。久々にいいミステリー見たわ~という感じ。このドラマの株がぐっと上がるくらい、いい回でした。今ならテレ朝動画で無料で見れるので、ミステリー好きな人は時間があったらぜひ見てみて下さい。ここまで読んで見てみたいなと思った方、以下の感想は読まない方がいいですw ガンガンネタバレしてますんで(;´Д`)
5年前の事件の被害者に絡む謎の人物、そして政府の職員である被害者が麻薬の売人をしていたという衝撃的な事実。序盤は謎が謎を呼ぶ展開で一気に惹きつけられました。そして謎の人物・柴田と名乗る男性と対峙したヒカリたちに、実は橘はマトリの捜査官だったという事実が突きつけられます。それでほぼすべての謎が氷解しましたね。というか、厚労省の職員という時点で何故マトリを思い浮かべなかったんだろう! 厚労省→麻薬のコンボで、わかりそうなものですヽ(`Д´)ノ 自分の間抜けさに腹が立つくらいでしたね。少しだけ弁解させてもらうとすると、被害者が厚労省所属だったことを、あまりよく覚えてなかったのが原因です。単に政府の役人くらいにしか考えてませんでした。ミステリーファンとしてはダメダメですね…。
さて、そこからはこのドラマの醍醐味、司法取引です。茶島という悪魔が、元マトリの金森に、減刑をエサに自首と告発を要求します。この時点で金森の気持ちはかなり動いていたとは思いますが、最後に彼を落としたのは、ヒカリの「あなたもこの5年間、苦しんだんですね」という言葉だったと思います。強要されたとはいえ同僚を殺してしまった(本当はすでに死亡していたので死体損壊ですが)罪悪感と、自分の素性がヤクザたちにバレるかもしれないという恐怖感、根は悪い人間ではないのに、悪事に手を染めなければならない毎日。恐らく彼は、あまりの重圧で自分が苦しんでいるのかどうかを自覚していなかったのかもしれませんね。そんな針のむしろにいるような生活ですっかり荒んでしまった彼の心に、ヒカリの言葉がまるで真水を流したようにさーっと染み込み、彼の良心を痛いほど刺激した、そんな感じでした。
彼が自首を決めたのが、茶島の言葉ではなくヒカリの言葉であった証拠に、彼は全てを告白した後、自殺してしまいました。これはかわいそうでした。でも、いくら軽い刑ですむといっても、今後ヤクザに狙われる身ですし、罪悪感も一生消えないでしょう。だから彼は死を選択してしまったのですね…。まだ茶島の誘惑に惑わされるような人間だったほうが、幸せだったかもしれません。
この司法取引には、まだ弱点がありますね。今回のように、告発することで犯罪組織から狙われるようになる場合、アメリカのような証人保護プログラムが必要になってくると思います。むしろ、司法取引制度と証人保護プログラムは、対になってこそ力を発揮するのではないでしょうか。日本でも近々司法取引が導入されますが、そのへんどうなんでしょうね。ちょっと気になりますよね。




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