Nicotto Town


シン・ドラマ汁


2017年10月期ドラマ総決算やや簡易版

●7位
植木等とのぼせもん
 NHK 土曜夜8時15分~
9~10月という番組改編時に放映された、小松政夫原作の、植木等の半生を綴ったドラマ。その前のブラタモリを見るついでに見ていたような感じで、あまり没頭して見てはいなかったので感想は書いていなかったが、最後まで見たのでランキングに入れてみた。植木は世代ではないので、物心ついた時には既にほとんどテレビで見ることはなく、あまり思い入れはないのだが、クレイジーキャッツの出ていた映画は、今見ても結構面白い。でもこのドラマでよくやっていた植木たちがよくテレビに出ていた頃の再現コントは、ぴくりとも笑えなかった。当時はこれで笑えていたんだろうか。また、小松役の志尊がイケメン過ぎて、かなり違和感があった。

●6位
赤ひげ
 NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~
幾度も映像化され、特に三船主演の映画が有名な山本周五郎の小説が原作だが、今年不名誉な話題が多かった船越主演だったからかで、イマイチ赤ひげの貫禄に欠けた。主人公は赤ひげなのだが、ストーリーは新人医師の保本の視点から描かれており、当初赤ひげに反感を抱いていた保本が、次第に赤ひげに惹かれ医師の職務に真摯に向き合っていくという筋なのに、肝心の赤ひげの魅力が伝わりきっていなかったのが残念。チャンバラはほとんどない医療ドラマ×時代劇で、ストーリーは多岐に渡り面白い回もあったが、一家心中の話だけはあまりに鬱すぎて、どうにも受け入れられなかった。

●5位
刑事ゆがみ
 フジテレビ 木曜夜10時~
見る予定はなかったけど何となく完走しちゃったパターン。主人公の弓神を初め、キャラがすごく立ってたけれど、神木のイメージが若すぎて、ついに最後まで刑事っぽく見えなかった。彼ももう24歳なので刑事を演じてもいい年頃ではあるが、童顔なのがつらいのかな。ミステリーとしてもそこそこ面白かったのだけれど、私的にはこれはすごいと思えるような回はなかった。メインストーリーであるロイコ事件は逆に1回見ただけでは人物関係が把握できない(私がポンコツだからだけどw)くらい複雑だったので、不消化感が残った。稲森にケリを入れられる浅野がすごく幸せそうに見えたのは気のせいか。

●4位
奥様は、取り扱い注意
 日テレ 水曜夜10時~
F2層向けの水10枠×金城×綾瀬ということで、どんなドラマになるのか心配だったけれど、まあまあ見れたと思う。ただ前半は、アクションシーンもイマイチだし、女性特有のドロドロした感じもあまりなかったので、少し退屈な回が多かった。舞台が高級住宅街なので、身近ではないというのもあったかもしれないけどw 後半は、メインの3夫婦のストーリーが激展開してそれで見れた部分もあったと思うし、アクションシーンがない回もあったけど、全体的によくなっていったと思う。特に最終回の廃工場のカットなしの格闘シーンは素晴らしかった。アクションもできる女優として今後の綾瀬の活躍が期待される。個人的には溌剌とした若奥様を演じた本田翼に期待が持てた。

●3位
Doctor-X 外科医・大門未知子
 テレビ朝日 木曜夜9時~
今シーズンも手を変え品を変えブイブイ言わせて平均視聴率20%台に乗せ民放ドラマのトップに君臨。いつまでこの独走は続くのか。それはともかく、これだけ視聴率がいいのに後に残らないドラマも珍しい。ある意味吉本新喜劇に似てる。それだけに見ている最中はとっても面白い。何しろ同局で沢口が50超えても主演しているので、米倉もその轍を踏むか。何か思い出せることはないかと反芻してみたところ、唯一足と頭に寄生したブタ由来の寄生虫を思い出した。豚肉は必ず火を通して食べよう!

●2位
監獄のお姫さま
 TBS 火曜夜10時~
いきなり主人公たちが子供を誘拐するところから話が始まり、過去と現在を激しく行き来する構成で、しばらくこのドラマのスタンスがつかめなかったが、中盤からぐんぐん面白くなっていった。視聴率が低くても見ている人は面白く感じていることが多い、クドカン低視聴率ドラマの典型。正直うまくまとめれば2時間くらいに収まりそうな話を、いい意味でいらない要素をぶちこめるだけぶちこんで、1シーズン乗り切った感じ。クドカンのおばちゃん達への厚い(熱くはない)愛を感じられるドラマだった。

●1位
おんな城主 直虎
 NHK 日曜夜8時~
すごく評価の分かれる大河だと思う。視聴率からして、低評価を下した人は前半で卒業し、高評価の人は最後まで見たのではないだろうか。正直贔屓目に見ても前半の冗長さは擁護できないが、後半の怒涛のような展開を前半の低評価で見逃してしまった人は残念だと思う。女性が主人公の大河はスイーツ大河などと呼ばれ、今回もコミカルなところや主人公がイケメンばかりに好かれる(結ばれたのは1人だけだけど)ところなどは女性受けしそうだなと思ったけれど、これがスイーツ大河ならもうスイーツ大河を否定しない。ついでに書いておくと、直政主人公のスピンオフが見たい。


今期は1位が突出して、2位以降はあまり差はないものの、2位と最下位を比べるとやっぱりちょっと差があるかなぁといった感じです。どの作品にも言えることですが、完走できたということは、相対的に下になってしまったというだけの話で、内容は悪くはないんです。そもそもこのランキングを始めた頃は、大河と朝ドラは他のドラマと比べて長丁場なため、ランキングから除外してたんですよね。それがいつ頃からかランキングに入れるようになり今に至るわけですが、やはり頭一つ出る感じになってしまうので不公平かなと思ったり、大河も朝ドラマも出来の悪い年がありますから、やっぱり入れていいのかなと、いろいろ迷ってますね。今年の大河は賛否両論あると思いますが、私は好きでした。ひょっとしたら真田丸よりも好きだったかもしれないです。軍師官兵衛と互角くらいかな。ま、これを書いている時点で、今年の大賞はもう自分の中で決定はしてるんですけどね。間もなくアップしますのでお楽しみに。
今期の総括としては、視聴率的にはやはりドクターXが平均20.9%と他者の追随を許さず独走。期待された陸王は現時点では視聴率出てませんが、前回までで最高16.8%と健闘はしたものの、ドクターXには遠く及ばず。例え最終回で40%取ったとしても平均20いかないので、常識的に考えてドクターXを抜くことはありえないでしょう。意外と健闘したのは今期シーズン2となるコウノドリ。恐らくシーズン1より少し平均がよくなるでしょう。奥様は取り扱い注意は、思ったほど視聴率が崩れず、平均12%台を死守。
後は平均2桁に届かないドラマばかりとなりました。最近は視聴率が低いドラマは本当に数値が酷いです。公式サイトやTverなどで見逃し無料配信していることが浸透したのかもしれません。つまりあまりインターネットに触れない世代にヒットすれば、ドクターXのような毎シーズン大ヒットのようなオバケドラマができるのかもしれませんね。何がヒットするかはなかなか難しいですが、インターネットに触れない世代、つまり高年齢層では、テーマが難しかったりあまりに暗かったりするドラマや、主人公や重要人物が若い世代の俳優さんばかりのドラマなどはウケません。逆に言うと演技力が達者で名のある俳優が出ていて、ある程度ストーリーが単純で爽快感があるドラマがウケるんですね。しかし高年齢層向けのドラマばかり作るわけにもいきませんし、視聴率ばかり考えていては頭が痛くなる時代になりましたねぇ…。




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.