Nicotto Town


サブアバの適当ブログ


朱音 過去話


「おい、アカメ!」

聞き覚えのある声、だけど私はその声を無視しておばさんに頼まれた草むしりを続ける。

「おい!おまえ目だけじゃなくて耳も悪いのか?」

ピタッと草を抜く手が止まる。こういう言い方されたらつい言い返してしまう。

「私の目も耳も正常だよ、そっちこそ頭が悪いんじゃないの。」

「なんだと?その目のどこが正常なんだよ?お前みたいな目してるやつなんて一人もいないじゃないか。異常だ、イジョウ。」

こいつの言うとおり私の目はちょっと変わっている。この村の人たちは、皆髪の毛は真っ黒だし目は両方青だ。

私のように右目が青でも左目が鮮やかな赤の人間はいない。他の色の目を持った人間もいない。

そして今私に話しかけてくるこいつは、ことあるごとに私の目をからかっていじめてくる。

「私の名前はアカメじゃない。」

「おまえ赤目なんだから、アカメでいいじゃねえか。」

「名前と目は関係ないでしょ。」

「名は体を現すって言葉知ってるか?それにお前もその目嫌いなんだろう?いっつも髪の毛で隠してるしさ。」

「うるさい・・・・・」

こいつは村のガキ大将3人組の一人でその中で、一番の下っ端だ。

上の二人には逆らえないから、自分より弱いやつをいじめて気を晴らしてるだけなんだ。

「図星か?なんならその気持ち悪い目俺が抉り取ってやろうか?」

「うるさい!」

私が叫ぶと私の周りから黒い霧のようなものが、ゆらゆら揺れながら一気に吹き出る。

それは周りの畑の土や草を抉り取りながら、容赦なく吸い込んでゆく。

「出たな化け物アカメ!今日こそ成敗してくれる これでも食らえ!」

あいつは、このときを待っていたといわんばかりに手ごろな石を私に投げつける。

いくつかは土や草と一緒に吸い込まれてしまったが、1つだけ私の額に当たる。

「お前は化け物なんだからこれは当然の報いってやつだ!」

そう言いながらあいつはまた石を投げた。今度は腕に当たった

「本当は化け物はもっと苦しまなくてはいけないが、俺は優しいのでこの辺で勘弁してやる!あばよ!」

そう言ってあいつは、毎回同じお決まりのセリフを言って去っていく。

このように、私には不思議な力があってしかも上手くコントロールできない。

あいつはそれに目をつけて、私を化け物呼ばわりして私を攻撃してストレス発散してるのだ。

怒ったり、泣いたり、感情が昂ぶるとこの力は勝手に周りを巻き込んでいく

あいつは私をわざと怒らせ、力を使わせそれに乗じて石を投げて攻撃する。

でも、確かに上手くコントロールできないが、まったくコントロールできないわけではない

確かにむかつきはしたが、あの程度の言葉で力を暴走させるほど怒ったりしない

私はわざとあいつのストレス発散のために力を使った。石を避けなかったのもわざとだ

私が石を投げられ続ける限りは他の子でストレス発散はしないだろう。

まあ、他の子は私の容姿にビビって全然話しかけてこないのだけど。

私はいつかこの村を出て行くつもりなのだからそれまでの辛抱だ。

そういえばあいつは石投げる以外の攻撃はしてこないけど、馬鹿の一つ覚えってやつか?

そんなくだらないことを考えながら抉れてしまった土をならしたり、

ばらばらのぼろぼろに散らばってしまった草を一箇所に集める

「ああ、まだ作物を植えてない畑でよかったな。」

死んだお母さんの姉であるおばさんは、私を差別的に見ない代わりに労働力としてみる人だ。

しっかり働けばお小遣いをくれるが、作物をダメにしてしまったら容赦なくお小遣いから天引きされてしまう

村から出るための資金を稼がなくてはならない。ここが雑草が生えた何も植えてない畑でよかった。

そういえばさっき石が当たった額や腕も結構痛むな、血が出てるのかな。

一通りの作業が終わったら手当てをしよう。大丈夫、いつものことだから慣れている。





オリキャラの過去話のつもりがなにも伝わらないなこれ

魔法学園ってとこに通っている私のオリキャラが 魔法という存在自体を知る前の話です

村の名前やいじめっ子の名前おばさんの名前はご想像にお任せします

一つの話を書くのって難しいな 小説書く人すげえよ・・・




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