『君の隣で笑えたら』#7
- カテゴリ: 自作小説
- 2016/10/13 19:56:57
「……日向、その手に持っているものは何?」
何も話していないのに、レイはいつも通りわたしに聞いてくる。
わたしは「熱いよ?」と言いながらレイの手を取り、その上に乗せた。
「焼き芋?」
「そう!
ママが買ってきてくれたの、食べよう?」
「ふふ、良いよ」...
くだらないことを、
グダグダ話しています。
お暇な人、
暇つぶしにいかがでしょうか(笑)
「……日向、その手に持っているものは何?」
何も話していないのに、レイはいつも通りわたしに聞いてくる。
わたしは「熱いよ?」と言いながらレイの手を取り、その上に乗せた。
「焼き芋?」
「そう!
ママが買ってきてくれたの、食べよう?」
「ふふ、良いよ」...
レイside
「日向…遅いな……」
いつももう来ているのに、日向が来ない。
不安になりつつ、いつもの縁側で来るのを待ち始めて、感覚では15分ほど。
何度も「遅いな」と繰り返しながら、待つ。
「レイ」
「お母さん…」
...
「……あれ?」
いつも通り通い慣れた道を行き、見慣れた背中をいつも通り視界にいれ、しりとりのように永遠に終わらない話をするのかと思っていたら。
見慣れた背中が、なかった。
わたしは静かに、見つからないよう歩いていたのを止め、落ち葉を踏みながらキョロキョロと辺...
この場所で
僕はずっと待っているよ
何もなかったちっぽけな世界
突けば簡単に壊れてしまいそうな
光が当たらないこの場所で
葉っぱが踏まれる
いつしか大事になっていた
何よりも
壊してしまいたくない
☆力なんていらない
君が隣にいれば乗り越えられる
想いは君に貰った
君さえいれば何もいら...
レイside
青空を自由に飛んでいく鳥。
同じよう自由に風に流されていく雲。
ふわりと風が吹き、額にかかる前髪が揺れた。
「レイ」
大きな自然を感じていると、後ろから呼ばれる。
僕はゆっくり縁側の床に手を付きながら、振り返る。
「どうしたの」
「さっき連絡があって、日向...