Nicotto Town



ただ、月のみが2人の果て無き愛を見ていた

僕は、一体なにをしているのだろう?

30mほどのそびえ立つビルを見上げながら、恭介は考えていた。

角を曲がり、彼女と出会ったのが、ほんの数分前・・・。

角を曲がって、くるりと180度回ってもどるのはかなり怪しい。

だからといって、そのまま大富豪ビルに飛び込む理由も僕にはない。

どうするどう...

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暖かな光と暗き暗黒

「お前さんは、誰かを憎いと、邪魔だと思ったことはあるかい?」

「そりゃ幾らでもな・・・、人は、優しい、暖かい光をたたえる一方で、闇夜よりも濃く、深い暗黒を抱えることもあるからな」

「それは、特定の奇異な人のことじゃないのか?」

「いや、誰もが、その危うさを秘めているよ。 そしてその...

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君への忘れ物

  願わくば、2人を包む愛の歌が決して鳴り止まぬように・・・。

彼の名はダン、非常に優秀な男であり、今は某所で研究員をしている。
彼女の名はマリー、彼女も優秀であり、ダンと同じところで、研究員をしている。

2人は同僚で、ライバルで、そして・・・。

「だから言ったろ!それじゃだめな...

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空知らぬ雨

ねずみ色のアスファルとと鈍色の空に挟まれ歩く2人の男

やがて歩調は、クレッシェンドにアッチェレランドに・・・

アスファルトが黒い水玉模様で、染め上げられる頃には

2人は駆け出していた

大樹に吸い寄せられていった2人の男は、雨を払いながら口を開く

「言ってたよりも降り出し...

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永いお別れ

ある幼稚園でのお話(フィクションです)

おもちゃ箱の片隅に、今では誰も遊ばない、古いブリキのロボットがありました。

女の子はそのロボットを見つけ、いつも好きな時に遊んでいました。

他には誰も、遊ばない

女の子だけのロボットでした。

ある日男の子が「なんだこれ!かっこいい...

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