Nicotto Town


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日日是悪日

「あ 2/3人目」

「a」アルファベットの最初の音、最高ランクを意味するAの小文字。一つの、一種の、最中で。そうして、私は一人になる時、思うのだ。
I’m a special human in a world. What a wonderful loneliness. この世の「地球」というより、...

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「あ 1/3人目」

「あ」五十音の始まりの音、人間が思わず出す声。
二つ繋げれば、ちょっとした感動を表す言葉になる。そうして、僕は逃げ道をつくる時、あ、と閃くのだ。ああ、世界が二つあれば良いのに、と。僕は孤独だ。 この世には、「地球というか、「世界」というものは二つあるのだと常々僕は夢想する。
大抵、物事がう...

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「ある朝の風景」

体が異物の侵入を認めてからの反応は素早かった。
意識を覚醒し、ベッドの上で伸びていた体を起こし、
喉に入り込んだ冷たい無機物を体外へ押し出すべくせき込む。
口元を押さえながらむせ返れば、ちょっとした酸素不足のせいでの涙でぼやける景色の中、脇に立つ男の姿を確認した。

 「グッモーニングマイ...

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「海と約束」

眼に痛いくらいの青がそこには広がっていた。ところどころ白い波の帯が引かれては消える。私と詩菜は、秋の海辺に訪れていた。病気で衰弱しつつある詩菜の体調が良い今日この日に担当の看護師さんと医師に許可をもらい、二人は今ここにいる。空の青さを吸い込んだ水面はきらきらとまぶしく、水平線ははるか彼方。季節外れで...

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「甘い毒を飲んで」

「甘い毒、持ってなあい?」

甘えているような声色で。小夜さんはオレに聞いた。そのほほ笑みはいつものように心を見透かせない、鉄壁。

「持ってませんよ。そんな物騒なモノ」

愛しい人からの質問だ。オレは正直に答える。第一、毒を持つことなんてないのに、それに「甘い」という条件が加われば答えはいつだって...

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