Nicotto Town


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日日是悪日

「しあわせはすぐとなり①」

がたんごとん、がたんごとん。

電車が揺れる。
窓の向こうで、鄙びた景色が一定の速さで流れていく。
車内はほぼ無人で、向かいの座席を利用する人はいない。同じ座席には私達の他に、うたた寝をする部活帰りと見受けられる学生が一人。
その他まばらに、携帯をいじる若い男性や、文庫本を開く中年女性がいたりする。...

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「きみが隣にいるだけで」

時刻は午後十時過ぎ。
塾帰りの北林透と、安藤双葉は初冬の夜の寒さに震えていた。とうの昔に冬服に衣替えしたものの、夜風は容赦なく着込む身を凍らす。主に、寒さに弱い安藤の。
墨汁を垂らしたような夜空には、チカチカと星が瞬く。
地上は頭上よりもずっと明るい光が三々五々に輝いていた。
そのまばゆい夜の中、二...

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「茜色の憂鬱」

どうしてこんなにも、夕暮れはさみしいのだろう。昼と夜のほんの少しの合間にしか、その名は許されない。鮮やかな紅から橙へのグラデーションは、あっという間に藍色に塗り替えられてしまう。
寂寥、寂寞。
そんな言葉が、妥当なところだろう。愁いを帯びたこのオレンジには。そして、その一瞬のせつなさの存在に己は思い...

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