『貴方だったのね』
長い間凍りついていた心を溶かしてくれた優しい桜の古木にキスをする。
気がつくと涙が頬を伝わっていた。
けれどその涙は先ほどの心の奥を吐き出すような冷たい涙ではなく、春の暖かさを伴った涙であった。
『ありがとう・・・』
頭上を再び仰ぐと、薄ピ...
『貴方だったのね』
長い間凍りついていた心を溶かしてくれた優しい桜の古木にキスをする。
気がつくと涙が頬を伝わっていた。
けれどその涙は先ほどの心の奥を吐き出すような冷たい涙ではなく、春の暖かさを伴った涙であった。
『ありがとう・・・』
頭上を再び仰ぐと、薄ピ...
今日、風に流される桜吹雪を見ました。
思わず口から『綺麗・・・』という感嘆の言葉とため息が漏れるほどに美しいその風景に、むらむらと妄想がw
てな訳で・・・書いて見ましたつまらない短文です^^;
【桜花の散華】
悔しい悔しい悔しい!
でも・・・それ以上に哀しい・・・。
...
~keep one's promiseその3~
早朝、朝もやが崩れたビルの谷間を埋め尽くす頃、ラック小隊のメンバーはMSに搭乗する準備を終えて集まっていた。
吐く息が早朝の寒さに白く、冷え冷えとした空気が周囲に満ちてはいたが、戦士達の心は熱く、寒さを感じないほどに戦闘への高揚感に包まれて...
【~keep one's promiseその2~】
かびごんの部屋のドアが軽くノックされる。
『どうぞ』
かびごんはノックの主が誰だかわかっていたのだろう、相手を確認することなく入室を促した。
ドアが開き、顔を覗かせた相手はかびごんの予想通りの相手だった。
ピンクの髪...
ブリーフィングルームに居る残りの3人。
男ながら深い紫紺の髪を長く伸ばし、後ろで軽く束ねている青年はウエンリー曹長、鳶色の瞳に同じ色の髪を自然に伸ばしている短髪の少年がライアス伍長、無口で怒ったような顔をしているが本当は頼りになる頑強な体格を持つ銀髪の男ラジアス少尉である。
そんなやり取...