Nicotto Town


メルカッツ提督苺


ちょっと歴史のお話

と言っても、私の趣味の範疇であります戦争史なんですがね、

最近知った話です。

殲滅線という戦闘をご存じでしょうか?

殲滅、文字通り相手を全滅させる戦闘のことで、歴史上そう多くはありません。

と言いますか皆無に近いです。

なぜか?

普通の将帥ならば、戦闘に入る前に撤退路も確保しておくものだからです。

これができない人間は軍を指揮するべき人ではありません。

で、何でこの話が出てきたかと言いますと、

私が先日歴史専門のテレビを見ているときに第2次ポエニ戦争の話が出ました。

共和制ローマとカルタゴの2度目の全面戦争ですが、ここで紀元前216年に

イタリア半島カンナエで史上初めて殲滅戦というのが行われました。

カルタゴ軍はハンニバル・バルカムに率いられた4万余りの混成軍。

ローマ軍は当時の執政官に率いられた7万の正規軍。

数の上でも兵士の質の上でもカルタゴ軍は不利な状況下です。

しかし戦闘が始まれば、ハンニバルの天才的戦術により

ローマ軍は完全包囲され、指揮官もろとも全滅してしまいました。

さて、ここで何が教訓として残されたか?

1つには戦闘は兵の得意とする分野を如何なく発揮させることで優位に立てる。

2つには指揮官の質により兵士の団結力が違ってくる。

3つには指揮官の判断により兵士の生き死にが違ってくる。

凡庸な私にはここまでしか説明できませんが、

このような殲滅戦は過去の歴史において、真に稀にしか行われていません。

しかし、頻繁に発生していた地域があります。

中国です。

特に春秋戦国期を見ると、誇張はあるにせよ、殲滅戦に近い状況が

間々見受けられます。

方やヨーロッパではどうでしょうかと言いますとあまり見受けられません。

ヨーロッパでは人口密度が低かったせいもあるためか、

退却を許したり、すぐに外交交渉に乗り換えることが多々あります。

しかし中国では、孫子の忌み嫌った消耗戦になるような事態を

招く戦場の構築が行われます。

一番有名どころと言えば、戦国時代の白平の戦でしょう。

5万の軍勢に70万の軍勢が全滅した戦です。

人口密度が高いためなのか?元々個人の権利というものを認めない国なのか

計りかねますが、消耗戦ではなく高度に戦略的なゲームである囲碁を作った国とは

思えない不思議な国であります。

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2010/01/24 12:54
ヤン・ウェンリーも言っていましたが「私が嫌いなのは、自分だけ安全な場所に隠れて戦争を賛美し、愛国心を強調し、他人を戦場に駆り立てて後方で安楽な生活を送るようなやからです。こういう連中と同じ旗のもとにいるのは、耐え難い苦痛です」に同感!いつも最前線に立たされるのは既得権者以外の人…消耗品の辛さを理解して戦術や戦略を練る指揮官こそ賞賛に値すると思いますww
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2010/01/24 12:03
部隊を全滅させる事が指揮官の仕事ではないとシュバルツ少佐も言ってたなぁ・・
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2010/01/24 09:47
銀英伝が先か戦争史が先か・・という感じね。なるほどねえ。
・・・でも復習しないとこれ以上書けないわあ(恥)




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