被曝対策どうする・・・
- カテゴリ:美容/健康
- 2011/03/16 16:41:35
被曝対策どうする...屋内退避などの注意点
今回は、地震や津波による被災に加え、原発事故による被曝(ひばく)への対策も問題になっている。被曝を防ぐにはどうしたらよいか、長引く避難生活での健康への影響をどう抑えるか、対処法や注意点をまとめた。
もし施設の外に放射性物質が漏れ出たら、どのようにすれば被曝を抑えられるのか。
まず知っておきたいのは、被曝から身を守るには、〈1〉放射線を遮る〈2〉放射線源から距離をとる〈3〉被曝する時間を少なくする――の3点が重要ということだ。
屋内退避と言われたら、放射性物質が飛散している外気が室内に入らぬよう、ドアと窓をしっかり閉める。エアコンや換気扇も切る。
避難のため外に出る時は、放射性物質が鼻や口、皮膚の傷口などから体内に入る「内部被曝」を防ぐことを心がける。
ぬれタオルで鼻や口を覆う。皮膚を露出しないような服装が望ましい。
また、風向きにも気を配りたい。なるべく風下に入らないように注意する。
外から室内に入る際にも注意が必要だ。衣服には、放射性物質が付着している可能性がある。
室内には汚染された衣服を持ち込まず、ドアの前(戸外)で脱ぎ、ただちにビニール袋に入れて口を縛る。
放射性物質の一つであるヨウ素は、体内に入ると甲状腺に集まりやすく、特に子どもでは甲状腺がんの原因になる。
ヨウ素の甲状腺への取り込みを防ぐ薬(安定ヨウ素剤)は、副作用もあるので、災害対策本部の指示に従って服用する。
一定以上の被曝が確認された場合、通常は、衣服を脱いだり、ぬれた布でふきとったりして、放射性物質の周囲への拡散を防ぐ。また、体内に入った放射性物質に対しては、排出を促す薬を用いる。
読売新聞 2011年3月13日10時11分
放射線と放射性物質とは
放射線はガンマ線や中性子線などいくつも種類があり、大量にあびる(被曝=ひばく)と細胞の遺伝子を傷つけ、がんなどの病気を引き起こす恐れがある。宇 宙から降り注ぐなど自然にも出ており、国内では1人平均年0.4ミリシーベルト(シーベルトは放射線量の単位)前後を被曝する。飛行機で日米を1往復する と胸のX線検診の4倍にあたる0.2ミリシーベルトを被曝する。体に影響する被曝量は一度に100ミリシーベルト超とされる。
放射線を出す物質を放射性物質と呼び、今回は原子炉の燃料が溶けたことでセシウムやヨウ素が放出されたとみられる。こうした放射性物質が体に付いて汚染されると、周囲に放射線を出し続けるため、除染をしなければならない。
放射性物質を吸い込んだり飲み込んだりすると、肺などに付着したまま放射線を出し続け、体内が被曝し続けることもある。
放射線を出す能力を放射能とするが、放射性物質と同じ意味で使うこともある。
被曝は、爆弾による被害を表す「被爆」とは使い分けている。
日経新聞 2011/3/13 1:58