Nicotto Town



華雫


静かな雨の中に
少しうつむく君がいて
そっと差し出す僕の手に
冷たくなった君の手が
優しく重なる
「雨で華が重そうなの」
その言葉の先には 君の傘
ふわりとさしていた
優しい君は
濡れているのに気付かなくて
僕は腕の中
強く抱きしめた
可憐な華のように
シャボン玉のように
消えそうになった

この時間だけ 止まればいい
君の温もりだけを
この腕に 感じて
いつまでも
いつまでも




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.