ちょっと長めに腐ってみました 4
- カテゴリ:自作小説
- 2012/06/14 20:22:19
採寸を終え、二人は宿屋へ戻る道を歩いていた。
とりあえず何組か頼んだ服が仕上がるまでには数日かかるので、その間はこの町にとどまっていなければならない。
宿屋の部屋へ戻ると、セルカは一体何をさせられるのかと怯えたような顔をしていて、ティーグは思わず苦笑する。
その笑いにすら怯えるセルカをティーグはベッドへ腰掛けさせ、肩に両手を乗せると腰をおろしセルカの顔を覗き込む。
「おれは普段宿屋暮らしだから、お前にやってもらわなきゃならない事は何もないんだ。たださ、今までずっと一人で旅をして来て、これからもずっと一人は淋しくなったんだ。無理矢理引き取っておいて勝手な言い草だけど、だからこれからはお前に一緒に旅をして欲しい。おれが望むのはそれだけなんだよ」
そう言ってにっこり笑って見せた。
嘘である。基本、ティーグは単独を好む種族だ。誰かと一緒に行動するなど、今まで考えた事もなかった。
ただ、こうでも言わないとセルカが納得しないだろうと思ったので言ってみたまでだった。
それに対しセルカは考え込むようにすると、
「あの…それじゃ夜の相手とか…は?」
恐る恐るといった風にセルカが口にした言葉に、ティーグはびっくりして一瞬言葉に詰まってしまった。
「まだ子供のくせに何言ってんだ、お前! それともまさか…誰かの相手をした事があるのか?」
いきなりの大声に怯えて小さくうずくまったセルカが、ふるふると首を横に振る。と言う事は、多分、どこかでそんな話だけを聞いた事があったのだろう。
セルカの返答にホッと息を継ぐと、「そんなことは望んでいないから」と、安心させるように笑いかけた。
もしかして、それがこわくてあんなに怯えていたのだろうか。
この子供の心を開くのは、前途多難だ…と思うティーグだった。
仕上がったばかりのセルカの服を受け取りながら、町を出る。
セルカの態度は出会ったあの日からそれほど変わったとは言えなかった。
(まあ、まだそんなに日が経ってないしな)
とりあえずそんな風に自分を納得させるティーグである。
それでもセルカの為に行った事に対価は求めないと言う事だけは何とか納得してくれたらしく、ひどく怯える事はなくなっていたのはかなりの前進だと思われた。
ティーグの仕事は、魔物退治である。
この世界、魔物には大きく分けてふたつの種類があり、ひとつは人間の暮らすこことは違う世界『妖魔界』に棲む、人間よりも寿命が長く能力も勝ったものが多い魔物。
数百年前、こちらの世界との境目に大きな穴が開き、吸い込まれたり観光に来たりで、人間が思っているより多くの魔物がこちらへ訪れていた。
知能の高い者は無駄に人間を襲う事はないのだが、獣はやはり自分の本能に忠実な為、あちこちで問題を起こす事が多かった。
ちなみにティーグは、その穴が開くより前からこちらの世界に来ており、すっかり人間の生活に馴染んでいる。まあ、それはともかく…
もうひとつは元々こちら側。人間の世界に存在している魔物…と言うか化け物で、知能はないに等しく、総じて身体がでかい。
ふたりは今、その化け物退治を依頼されてこの海辺の町を訪れていた。
夜の相手
湾曲表現しようとして、逆に直球ど真ん中になったような気が・・・
12歳なので、まだしてないですよ~。
流石にそれは犯罪ww
言われてみれば確かに^^;
魔物は化け物より恐れられてるはずなんですが、
うっかり和んでしまいそうですw
♪~Rin~♪さん、今晩は。
ファンタジーですよw
>どストレート
それはやっぱりほら、ニコタですから^^;
ゐ故障中さん、今晩は。
はい、そうなんです。妄想とは一体どんなww
しっぽはですね~。妖魔だとばれるので普段はないですw
妄想が一気に爆発します。
しっぽの有無が気になりますw
湾曲しなくてもタイトルに「腐」の文字があるのだから、どストレートで良いと思いますが。(笑)
気を使って表現変えちゃうとお話の雰囲気も壊れちゃうと思います~。
旗を持ったガイドさんの後をぞろぞろ魔物がついてくる光景を
想像してしまいました^^