第169弾「部屋で宿題をする、メアリー」
- カテゴリ:お部屋アイテム
- 2014/09/10 16:53:13
![]() |
少女からの返信を瞬時に確認し、
メアリーは、スマホをクッションの裏にもどしました。
「ふう、2問目まではわかったけど、
これも案外、テストにでるのかしら…はぁ~」
そんなことをいっても、しかたありません。
メアリーは、宿題の答えを考えながら、
少女の到着を待つことにしました。
――トントン。
「お嬢様」
メイドのキャサリンの声です。
「キャシー、なに?」
「お客様がお見えです」
「え? もしかして!」
メアリーがパッと立った瞬間、
メイドのキャサリンが、うやうやしくドアを開け、
少女と、フランカが入ってきました。
「おじゃましま~す♪」
「‥おじゃまします」
「2人とも! よく来てくれたわね」
メアリーは、ダッシュで駆けよると、
そう言いながら、瞬く間に、2人と握手しました。
それから、
「あれは…移動しちゃったのよね」
言いながら、メアリーは、
ブラインドタッチのような速さでダイヤルを回し、
「今、適当なイスを運ばせるから、
そこのお菓子でも、召し上がってて♪」
と言うなり、ピンク色の受話器を耳に当て、
ヤシの木の下の白いイスに腰かけ、
話しはじめました。
「もしもし、ジャック?」
「あ! …いいです、って…言って///」
「持ってきてもらおうよ。1人か2人分、足りなくない?」
「でも…」
少女とフランカは、小声で話し合っていましたが、
電話とは別のボーイさんと、メイドさんが、2人で入ってきて、
にこやかに言いました。
「イスは、もう少々、お待ちくださいね」
「今、こちらに向かっていますので」
「ありがとう。ドアは、私が閉めておくわ」
メアリーは、そう言い終わった瞬間、
フランカの方を向き、いつもの笑顔で言いました。
「それまで、ベッドか、ソファに座ってて」
「ええ。…ありがとう」
「はーい♪」
メアリーと、フランカがふり返ると、
少女が、ベッドの端に腰かけていました。
両脚をきちんとそろえ、
ティッシュを1枚、スカートの上に敷き、
スコーンを両手で持って、食べています。
「いただいてま~す。おいしい!」
「じゃあ、私も…いただきます」
フランカも、白いアイアンスタンドから
スコーンを1つ取り、少女のとなりにすわると、
同じように食べはじめました。
ごゆっくり、と一礼し、
メイドさんとボーイさんは、退室しました。
食べながら会釈を返し、2人の姿が見えなくなると、
少女は口の中のスコーンを飲み込み、
無邪気に言いました。
「すっごい広いね! 模様替えした?」
「したわ。片付けるの、苦手だから、しやすいようにね。
確か、あなたのお部屋の4倍の面積かしら?」
すると、フランカが食事の手を止め、
不思議そうに尋ねました。
「どうやって、わかるの?」
「簡単よ」
メアリーは、いつもながら、自信に満ちて、言いました。
「この前、全体を、写メで送ってくれたでしょ?」
「うん」
「あれを見て、ピンときたの。およそ4倍のはずよ」
「へぇ~。数学、得意だもんね。さすが、メアリー!」
「でも、ほかの宿題がね…チンプンカンプンなのよ。
あなたたちは、いつも、ふつうくらいの点とれてるんでしょ?」
「ええ。多分」
「まあ、だいたいね。苦手なの以外は」
メアリーは、止めていた自転車に
ひらりと飛び乗ると、
「出題する内容と、先生は、同じなのよね~」
言いながら、ツイーンとベッドの横をすべってゆき、
クローゼットの扉の前で、自転車を止め、
そのクローゼットに自転車を収納し、
パタン‥と白い扉を閉めました。
――ふいに、少女が言いました。
「あれ?
この朝顔、どこかで見たような…」
「ああ。それね。フランカにもらったのよ」
「フランカに?」
「ええ」
フランカが、瞳をきらめかせて、そっと言いました。
「小学1年生のとき、朝顔を育てたでしょう?
増えてしまって、どうしようかと思ってたの」
「で、せっかくだから、おととい、もらってきたのよ。
こんなに きれいな朝顔、初めて見たわ♪」
「――すごい!」
少女は、驚いた顔で言いました。
「今、私たち、高校1年生でしょ?
で、小学1年生の夏休みから…」
「9年目よね?」
メアリーが、1秒で暗算しました。
「え? そんなに…?」
おしとやかに驚くフランカの両手を握り、
少女は、瞳を輝かせ、心が思うのと同時に言いました。
「さすが、フランカ!!」
うなづく、メアリー。
「私なんて、中2のとき、とうとう枯れちゃったのに!」
「待って!
――それも、すごくない?」
メアリーは、心の中で、そっと つぶやきました。
(よかったわ。今の学校は、平日しか宿題がなくて…)
そして、高校の自由な校風に
そっと感謝しました。
フランカが、穏やかな黒い瞳を
潤ませながら言いました。
「ありがとう、メアリー。
朝顔も、ダイヤモンドフラワーも、大切に育ててくれて」
「え? これも!?」
メアリーは、ピンク色のダイヤモンドフラワーを
パッと ふり返って、言いました。
「このお花は、執事が、私に買ってきてくれたのよ?」
そのときです。
ダイヤモンドフラワーに水をやりながら、
執事さんが、そっと言いました。
「そのお嬢さんから買ったんです」
「そうなの!?」
「ええ」
「そういえば。フランカは時々、
お花を売って、交通費にしてるもんね♪」
「素敵なやりかたね!」
「イスをお持ちいたしました」
「ありがとう。ここへ置いて」
3人は、宿題をはじめました。
「問4を先にやらない?」
「そうね」
――26分後。
キリのいいところまで、できました。
「お飲み物など、いかがですか?」
「さ、遠慮しないで♪」
ボーイさんと、メアリーに言われ、
少女はブルー・マウンテンを、フランカはハーブ・ティーを
それぞれ、ごちそうになりました。
「ありがとう! 宿題の提出が可能になったわ♫
あなたたちの お陰よ」
「私も助かった。数学、半分しか、わかんなくて…」
「私も、助かったわ」
それから、ひといきついて、
2人は馬車で送られ、帰途についたのでした――。
+++++ つづく? +++++
この物語は、広場に投稿した物語の続きです。
http://www.nicotto.jp/albumsquare/detail?user_id=454893&id=9927
コーデ広場
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=454893&aid=57098267
+++ 比較してみてください +++
以下の2つの画像が、ふつうの面積の「自分の部屋」で、
メアリーの部屋は、その4倍という設定です。
主人公の「少女」の部屋(いつでも入室できます)
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=454893&aid=56184620
少女の親友、フランカの部屋(奥が、お兄さんの部屋)
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=454893&aid=56114020
*
了解です!
今からアイテムを選んで、今日中に書き込みますね。
どれにしようかな ♫ (*´▽`*)ノ
はい。コタツにソファです(^-^)
ゴージャスなお嬢様だけど、寒がりな女の子なので。
いつも、ステキ&お水、ありがとうございます!
8月限定アイテムの販売期限が、10月2日までなので、8月限定アイテムのみ希望を受け付けます。
希望されるアイテムあれば、いつも通り書き込みお願いします。
希望欄に希望のアイテムない場合は、ショップにて特注の形をとりますが、8月限定品のみ受付、修正は不可となります。
★8月限定品からの確定アイテムは2~4品程度の予想です。8月限定アイテム希望欄を出した後に、7~8月選定欄ができると思われるので、そこで8月限定アイテム希望されたものでも、修正が可能となります(特注品を除く)。
★8月限定アイテム購入の関係で確定アイテム知りたい場合は、「確定アイテムお知らせ希望」と書き込んでおいて下さい。
★希望アイテムは、毎回少ない人いるので、多く書き込んで下さい。
★今回の希望欄の書き込み期限はありませんが、10月1日までに書き込みなければ特注は受付できません。
★質問あれば管理人までお願いします。
8月限定アイテム希望欄
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=705445&aid=57251725
良い休みでありますように(#^.^#)ステキUP(と水遣り)
ありがとうございます!(^▽^)
そう、豪邸です。
大富豪の娘ですから♪
今日もお疲れ様です(#^.^#)前日と今日のステキUP(とお水遣り)