国立大の文系学部の改廃
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- 2015/08/26 15:30:19
新聞で読む限り歴史関係の学部の廃止が中心のようです。
確かに今の歴史の授業じゃ役に立たないでしょう。
『いい国作ろう鎌倉幕府(1192年)』
『白紙に戻す遣唐使(894年)』
『鳴くよ鶯平安京(794年)』
こんな年号の暗記ではものの役には立ちません。
せいぜい公務員試験の頭痛の種でしょう。
しかし、歴史の本筋はこんなことではありません!!
例えば、伊豆に流されていた源頼朝が東国節を糾合して幕府を開けたか?
また、全国の40%を支配していた平氏がただ貴族的な生活をしていて
戦意が衰えていたとかいろいろ言われていますが、荘園を抱え込んで
莫大な経済力を背景にして源軍の10倍や20倍の兵力は集められたはず。
順軍事的見地からいけば、『攻者3倍の法則』と言われ守る側より
攻める側のほうが多く兵力を整えなければなりません。
なのになぜその法則が破られるがごとく平家は瓦解したのか?
壇ノ浦の合戦が最後と言われていますが、その前に九州を席巻した
源範頼の軍勢が多くの文献では描かれていません。
また遣唐使が廃止になった件ですが、一般的には菅原道真の建言に
よるものとされていますが、なぜ左大臣になろうという人が
遣唐使に選ばれたのか?
それに藤原氏の権力に頭の上がらなかった天皇がその時だけは
菅原道真の言葉に従ったのか?
お金の面もあるでしょうが、それだけでかたずけるのはあまりにも安易。
こんな風に歴史というのは既存の文献からその当時の人物たちの
息吹や言葉の裏や画策を類推して
『未来に活かしていく』
学問なのです。
『歴史は繰り返す』と言いますが、繰り返すのは
過去の検証が不十分
だったからです。
ただ年号を覚えて表面的な出来事のみを追いかけるのは
歴史ではなく遊戯です。
『温故知新』という言葉があります。
それがしの座右の銘でありますが、新しい知識を吸収するためには
その背景にあることや当事者の言葉・行動を検証しなければ
本物の歴史は身に付きません。
それを軽視する閣僚や議員の発言は戦前の国会に見られる状況です。
確かに第2次ベビーブームの世代が大学進学するころに出鱈目な
文系学部が乱立しましたが、大学とは学問の府です。
自分の抱いた疑問自分なりの検証をして学ぶ場です。
決して即戦力を育てる場ではありません。
そんなに即戦力が欲しければ専門学校や研修所を設ければいいはず。
そのあたりの線引きもできない議員共は大学で何を学んだんでしょうね?
どうも新聞が拡大解釈して報道していたようです。
こちらの記事のもとになった文部科学省の下村大臣の通達
→http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/062/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2015/06/16/1358924_3_1.pdf
さらに、この検証記事も見ておいた方が良いかも…。
→http://diamond.jp/articles/-/76706
もう日本の教育システム自体が受験・就職のために作られているから
そこから変えていかないと 色んな学問が淘汰されていく気がします。
日本は資源がないんだから国は教育に投資して世界に通用する人材を作っていかなきゃいけないのに
そういうところを出し惜しみして渋る
先進国のくせに奨学金制度という名の学生ローンを組ませるなんで先進国では日本だけです
安倍政権はほんとうにどうかしてると思います^^;