ヴェートーヴェンの『月光』
- カテゴリ:音楽
- 2015/11/21 15:58:23
ある晩ヴェートーヴェンは友人と夜道を散歩していました。
そこへピアノの音色が…自分の作った交響曲6番『田園』…
あまりに見事な音色に
『誰が奏でているんだ?』
と、友人二人で音色の元へ行きましてとある民家につきました。
ノックしたヴェートーヴェンは夜分の訪問に謝意を示し
『あまりにも美しい音色に誘われてきてしまいました』
と言いましたところ、応対に出たご主人が
『これは拙い演奏で申し訳ありません。妻が弾いていたのですが実は目が見えなくて耳にした曲を奏でるのが唯一の趣味で』
と
ヴェートーヴェンと友人はぜひ続きを聞かせてくださいと頼み
家に入れてもらい、じっと目を閉じて聞いていました。
演奏が終わってからご主人が
『もしかしてお客様はヴェートーヴェン先生では?』
と、たずね『そうですが』と答えられ家主と奥さんは
『これは何のお構いもせず失礼いたしました』
と言ったところ、ヴェートーヴェンは
『自分の作った曲がこんなにきれいに奏でられたのは初めてです。ぜひお礼に一曲弾かせていただけませんか?』
と申し出て『それは光栄なことで』とヴェートーヴェンをピアノの前に案内しました。
ヴェートーヴェンは窓から入る月明かりと奥方の奏でた音色を頭の中で融合させと言いますか感嘆し
『では、今宵の美しい月と奥様の美しい音色のお礼に』
と言って、即興で有名な『月光』と言う短編を奏でました。
二人はご夫婦に謝意を伝え、ご夫婦は二人にお礼を言って
別れましたが、ヴェートーヴェンは急いで家に帰り楽譜を2部作成し
1部をピアノを弾かせてくれたご夫婦に。
1部をパトロンの元へ持っていきました。
パトロンはシンフォニーを期待していたのですが短編だったので
最初はいい顔をしなかったとか。
ところがいきさつを話したら…
『先生…やはりあなたは天才だ。それも心優しい…よく見れば
こんなに人の心の優しさを表現している曲はない』
『次の舞踏会の曲はこれで決まりです!!』
と、言われたとか。
楽譜を貰ったご夫婦は指でインクの凹凸を感じ取って何度も何度も
ピアノで奏でたことは言うまでもないそうです。
でも、パトロンさんは、いきさつを聞かなければ、、いくら短編とは言え、、、。
こんなに心の優しさを表現している曲!! が、感じ取れなかったんですね。
この人に任せて大丈夫~と思いました。
音楽とは、まさにインスピレーションですね。
昔はベートーベンって表記してましたよね
いつ頃からだろう、より英語の発音に近い表記に変わって来たというか
ベ→ヴェ
ビ→ヴィ
バ→ヴァ
ボ→ヴォ
みたいにウに点点を付けた表記が出てきたの