Nicotto Town


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ひとりの魔法騎士の物語/学園生編~入学式・上~

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イトスギの月、魔法界では新年度を迎えた。

名門であるマジカル学園も新入生を迎える準備を整えていた。


ユーミン♪(以下、ユ♪)「マジカル学園の門をくぐることができるなんて……、夢みたい!」


私、ユーミン♪は、倍率10倍と言われる、マジカル学園高等部の魔法騎士科と魔女科の入学試験に合格し、
グランクラスの生徒として迎えられたのだった。

ユ♪「えっと、入学式はカテドラルでやるんだっけ……」



マジカル学園の礼拝堂、通称・カテドラルは学園の敷地の中心にある、レンガ造りの建物。


その内部は、魔法で変幻自在に変えられるようになっていて、
「幻師(うたかたのし)」と呼ばれる、魔法使いが管理を行っている。



ユ♪「ここ……かしら……?」


二つの高い塔がそびえる建物に入ることにした。


ユ♪「わぁ……!」


中は、美しく飾りつけがされており、
妖精が光の粉を降り注いでいた。


???「新入生ね?
ようこそ、聖ミチルヤ礼拝堂へ。」

ユ♪「あなたは……?」

ルクレツィア(以下、ル)「私は、聖ミチルヤ礼拝堂の「幻師」、ルクレツィア・スチュアート。
あなたは…?」

ユ♪「ユーミン♪といいます」

ル「ユーミン♪、あなた、とても良い目をしているわ。
ごらん、妖精たちもあなたのことを祝福しているわ」


その言葉が終わると同時に、自分の着ていた服が輝きだした。


ユ♪「まぶしっ……」

ル「ふふっ、すぐに収まるわ」

ルクレツィアの言葉通り、気づいたときには、輝きは消えていた。

ユ♪「服が変わってる……!」

ル「妖精たちに気に入られたようね。

この子たち、【精霊使い】の才能を持つ人にしか、光の粉を振りかけないのよ。
あとで、理事長に、あなたを【精霊使い科】にも在籍させるように話しておくわ」

ユ♪「【精霊使い科】なんてあるんですか?学園案内にも募集要項にも出てきませんでしたが……」

ル「精霊使いになるには、妖精たちと相性が大切なのよ。
だから、入試では選べないの」


言われてみれば、自分の周りに妖精たちがすりよっている。



ガラン……ガラン……


ル「鐘の音だわ……。他の生徒も集まって来たわね。私も持ち場につかなければならないわ。じゃあ、またね」




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