第193回「戦うファッション・デザイナー」
- カテゴリ:ニコッとタウン全般
- 2017/06/27 21:39:41
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「女子寮で4人でルーム・シェア編 」第2回
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第1回
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=454893&aid=64442204
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「このコサージュと同じ色で、
前回の衣装にも合わせられるクラッチ・バッグ……
本当に、このデザインでいいのかしら?
そろそろ、決めなくちゃいけないのよね……」
カラティアは、22歳。
最近、有名になりはじめた、ファッション・デザイナーです。
上品なチョコレートを思わせる
ビターな茶色のドレスを身にまとい、
優雅な立ち姿は、まるで踊り子のようです。
ドレスと同じ色のピンヒールの靴には、
洗練された同系色のリボンが2種類ついていいます。
そのうち一方は、夏を思わせるボーダー柄でした。
フリルのふんわりした白さと、
太ももまであるハイソックスの帳のような漆黒が、
茶色で統一されたコーデに、ピリリとアクセントを添えていました。
順子は、ほれぼれと見とれています。
(本当に、すてき☆
すごく似合ってるからかな?)
よく似合うコーディネイトというものには、
その人自身が持つ本来の魅力を宝石へと磨きあげる
魔法の力が備わっていました。
カラティアの生まれ持った性質も、輝きます。
妖精のような銀色の髪と瞳、
人形のように長く、整ったまつ毛、白雪のような肌も、
衣装とメイクが、より一層きらめかせていたのです――!
*+☆*☆*☆+*
ふと、順子は、あることに気づきました。
――クラッチ・バッグの影に、ガン・ホルダーが見えたのです。
「どうして、銃をかくし持ってるんですか?」
カラティアは、急にシリアスな表情になったかと思うと、
念を押すように、言いました。
「世の中はね、意外と、戦いよ!
だから、備えるの。いざという時のためにね」
「…なんの…戦いですか?」
(やっぱり、デザイナーさんって、違う世界の人なのかな?
たまに、急に、ついていけなくなる…)
「パクりとの闘いに決まってるでしょ?
著作権を守るためには、自力でも戦わなくちゃ!」
「著作権? ああ、前、習ったような…」
「あなたが宿題に書いた答えだって、著作権があるのよ?
いざとなったら、立ち上がらなくちゃ!」
「……なる…ほど」
「ああ! でも、どうしようかしら? デザイン……」
*+☆*☆*☆+*
―‐2時間後。
「やっと、完成したわ!」
カラティアは、コーヒーを温めなおすと、
安堵の表情で瞬く間に飲み干し、また注ぎました。
「あら、順子ちゃん、出かけたのかしら?
急に、いなくなったわね」
青い空に、雲がゆっくりと、流れていきました。
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