Nicotto Town


マイペースにやってます♪


第193回「戦うファッション・デザイナー」

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「女子寮で4人でルーム・シェア編 」第2回


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第1回
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=454893&aid=64442204

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「このコサージュと同じ色で、
 前回の衣装にも合わせられるクラッチ・バッグ……
 本当に、このデザインでいいのかしら?
 そろそろ、決めなくちゃいけないのよね
……

カラティアは、22歳。
最近、有名になりはじめた、ファッション・デザイナーです。

上品なチョコレートを思わせる
ビターな茶色のドレスを身にまとい、
優雅な立ち姿は、まるで踊り子のようです。

ドレスと同じ色のピンヒールの靴には、
洗練された同系色のリボンが2種類ついていいます。

そのうち一方は、夏を思わせるボーダー柄でした。


フリルのふんわりした白さと、
太ももまであるハイソックスの帳のような漆黒が、
茶色で統一されたコーデに、ピリリとアクセントを添えていました。

順子は、ほれぼれと見とれています。

(本当に、すてき☆
 すごく似合ってるからかな?)


よく似合うコーディネイトというものには、
その人自身が持つ本来の魅力を宝石へと磨きあげる
魔法の力が備わっていました。

カラティアの生まれ持った性質も、輝きます。

妖精のような銀色の髪と瞳、
人形のように長く、整ったまつ毛、白雪のような肌も、
衣装とメイクが、より一層きらめかせていたのです――!


*+☆**☆+*


ふと、順子は、あることに気づきました。

――クラッチ・バッグの影に、ガン・ホルダーが見えたのです。


「どうして、銃をかくし持ってるんですか?」


カラティアは、急にシリアスな表情になったかと思うと、
念を押すように、言いました。


「世の中はね、意外と、戦いよ!
 だから、備えるの。いざという時のためにね」

「…なんの…戦いですか?」

(やっぱり、デザイナーさんって、違う世界の人なのかな?
 たまに、急に、ついていけなくなる…)


「パクりとの闘いに決まってるでしょ?
 著作権を守るためには、自力でも戦わなくちゃ!」

「著作権? ああ、前、習ったような…」

「あなたが宿題に書いた答えだって、著作権があるのよ?
 いざとなったら、立ち上がらなくちゃ!」
「……なる…ほど」


「ああ! でも、どうしようかしら? デザイン……」


*+☆**☆+*


―‐2時間後。


「やっと、完成したわ!」

カラティアは、コーヒーを温めなおすと、
安堵の表情で瞬く間に飲み干し、また注ぎました。

「あら、順子ちゃん、出かけたのかしら?
 急に、いなくなったわね」


青い空に、雲がゆっくりと、流れていきました。



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コーデ広場
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