第198回「短冊をつけに行く、フランカ 1」
- カテゴリ:ニコットガーデン
- 2017/07/04 13:20:39
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フランカの家の前
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前回の この場所
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このお話の前半
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フランカは、部屋にもどり、宿題を済ませてから、
冷蔵庫のハーブ・ティーをガラスのコップにそそぎました。
そして、読みかけの本を数ページ読みながら、
ゆっくりと飲み干すと、本を閉じ、
ふたたび外へ出ました。
(もしかして、他のハーブも育っているかしら?)
そう考えると、わくわくしてきます――。
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フランカは、ふたたび薄いグリーンの傘をさしながら
歩いてゆきます。傘の花飾りが、揺れました。
そして、傘をさしたまま、ゆっくりとかがむと、
ハーブの葉をよく見て、優しい指先で注意深く摘みながら、
気づいたのです――花々が、少しずつ、育ってきていることに。
「がんばったのね。えらいわ!」
フランカは、心から微笑みながら、
白いキキョウの葉をそっとなでました。
その傍らでは、2種類の紫陽花が咲いています。
それぞれ、淡いブルーと、淡い紫色でした。
「この前は、まだ、つぼみだったのに…」
フランカは、少しばかり、目頭が熱くなりました。
淡いブルーの紫陽花は涼しげで、夕涼みの風を思わせました。
これからやってくる季節に、ぴったりです。
淡い紫色の紫陽花のほうは、
ほんわかした女の子の笑みのようです。
桜の花びらに少しずつ、紫色の絵の具を混ぜて作ったような、
そんな甘い、優しい色をしていました。
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――竹につけた短冊は、すべて蝶結びでした。
今度、お兄さんや、少女や、近所の人たちに好きな色のを
選んでもらって、願い事を書いてもらおう、
とフランカは計画していました。
その時には、竹からほどいて手渡すことができます。
そうして、願い事を書いたら、
好きな場所に短冊を結んでもらえばよいのです。
7月7日頃の予定を訊いてみよう、とフランカは思いました。
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コーデ広場
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キラキラ・ラインをお借りしたサイト
顔文字ステーション
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「フランカの家の前」は、だれでも入れる設定にしています。
入室しても、私と会うことはないと思います。
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