Nicotto Town


今年は感想を書く訓練なのだ


投稿和歌のまとめ31~35

コメントで上げさせて戴いた短歌をマトメたものです。

31.あふるるは 雲のはざまに かかる月 万葉人の かけし夢はし
 (雲のはざまから覗く月の光を浴びていると、遠く古を感じずにはいられない
     ああ、万葉人(まんようひと)は同じ月を見て、どんな歌に詠んだのだろうか)

  ヤマト歌は万葉の昔から読まれていたらしい、当時は漢字だけで
     表記したらしく、それを研究者が開いて(現代訳)したものが一般的。
 例
  よみ: 山の端(は)に、いさよふ月(つき)の、出(い)でむかと、
              我(わ)が待つ君が、夜(よ)はくたちつつ
  原文: 山之葉尓 不知世經月乃 将出香常 我待君之 夜者更降管
  作者: 忌部黒麻呂(いむべのくろまろ)

32.秋風と 天のはざまに 見る月夜 寒々しくも 心やすらげ
 (秋もこの頃になると、風も冷たく感じるが
     風と天の間に登る月の光は、なんとも言えぬ安らぎを浴びせてくれる)

33.名月や 雲に隠れて ひとりなく むしの哀れに もれくる光
 (十五夜の月を見ようとしたのに、曇に隠れて見えない
     傍で虫が哀れに思って泣いてくれると、やがて月が顔を出した)
  こういう意味なのだが、実は恋人もなく独りで見る月はとっても悲しい
  誰にも相手にされないと悲しんでいたら月が囁いてくれた。
  「きっといいことあるよ」
  このような空想も含んでおります。 

34.中秋に 心揺らぐる おぼろ月 涙なきとて 悲しかざるや
 (とっても悲しい出来事があり、飛び出して天を仰ぐと
   おぼろ月がかかっている。こんなに悲しいのに涙も出ない)
  おぼろ月がみそですよね、お月さんも泣いてくれてる?私の涙?
  万葉の時代よりお月さんは、人のお友達だったに違いない。

35.春ちかし ガラスのあしの かろやかさ 麦ふみふみと こころ踊れば
 これは、上野国で秋に蒔いた小麦に寒い冬を越させるための
 麦踏みの様子を詠んだのです。ガラスの足って何も履いてないような足取り
 を表現したのだけれど、あんまり良くないですね。
 もうすぐ春だ頑張ろうという気持ちと、寒いので小刻みに、忙しく麦を踏む
 様子を詠みたかったのですが、読み返すといまいちかな。 (汗




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