たーとまーちゃんとわたし。時々お姉ちゃん。(1)
- カテゴリ:ペット/動物
- 2022/11/30 12:55:03
「たー。そっちには行かないの!」「まーちゃん。動いてよ!」我が家の朝はこんな感じで始まります。
まーちゃんが我が家に来たのは、お姉ちゃんが小学生になってしばらくしてからのことでした。まーちゃんは栗毛のラブラドールの女の子。白い毛が背中に薄く生えてて、まるで天使の羽根のようでした。避妊手術をしてからぽちゃりさんになっちゃったけど、性格が優しくて人が大好き、いつもわたしたちを見守っていてくれました。お世話係はお姉ちゃんですが、後半はわたしがお世話していました。
わたしが小学校に入学するとたーがやって来ました。たーは茶色と白のチワワで4本の足にきちんと白い靴下を履いて、眉間には馬のように白い筋が通ってて、やんちゃで自分が中心じゃないと気が済まない子で、ぼくで~すアピールが半端なかったです。
朝五時、起床。パジャマから着替えていると、まーちゃんはわたしたちを見上げてしっぽをバタバタ、たーは早く行きたくて部屋のドアをカリカリしています。お姉ちゃんは塾で夜が遅くなってからはわたしが一人で散歩に行くようになりました。リビングで二人のリードとお散歩バックを持って、いざ出陣。基本、犬を飼ってるお宅に朝の挨拶廻りをするのですが、道順はたーが決めます。まーちゃんは後ろからのしのしと付いて行くのがパターンです。
散歩の前半は、二人ともご機嫌さんでしっぽフリフリ♬お尻フリフリ♬でリッキーのお宅へ。門の前でたーがク~ンと鳴くとリッキーが裏の方から走って出てきます。リッキーが走って来るのを確認するとたーは「次行くぞ」と門をあとにします。せっかく門まで走って来たリッキーを可哀そうに思ったのか、まーちゃんがリッキーの相手をしてあげます。次に向かうのは、チコちゃんち。チコちゃんは、おばあちゃんで、いつも庭の奥のクッションで寝ています。チコちゃんのところに行きたいたーは、門扉の下から庭に入ろうとして首が抜けなくなる事件を起こしています。次は秋田犬の雪ちゃんのところ。雪ちゃんは首の後ろの毛を逆立ててうなっていますが、怖い物を知らないたーはしっぽを振って近づこうとします。そんな時は、後ろにいたまーちゃんが前に出てきて、たーと雪ちゃんの間に座り込みます。
大きな通りを渡って、公園に到着。まーちゃんはお気に入りの芝生で大きい方と小さい方とします。たーは、公園のいろんなところの匂いを嗅いで足を上げるのですが、もう彼のタンクには何も残っていなくて、仕方が無いので大きい方をします。
ゴールデンレトリバーのノエルは、大きいので家の中には入れてもらえずに庭の一角に金網でノエルの部屋を作ってもらっていて、「ノエルおはよー」って中に入って行くと喜んで抱き着いてきます。ノエルに押し倒されて、たーとノエルに顔を舐められて「まーちゃん助けて~」と言ってもまーちゃんは座り込んでしっぽを振ってるだけで助けに来る気配はありません。おばさんが出てきて、ノエルを引き離してくれるころ、隣の黒ラブのラブちゃんが早くおいでと呼んでいます。ラブちゃんは穴掘り名人で掘った穴でいつもお腹を冷やしています。そして、穴の周りには引き裂かれた犬のおもちゃが無数に転がっています。犬のしつけ教室にも通っても、ラブちゃんの性格は変わらなくて、散歩はおかあさんを引きずりながら風のように走って行きます。そんなことを知ってか知らずか、たーはラブちゃんのリードぎりぎりのところまで近づいて度胸試しをして逃げてきます。
このころになるとマーちゃんのエネルギーは尽きていて、お尻をつけてもう動けないと散歩を拒否します。たーはたーで「こっち行こ、あっち行く」とリードを引っ張って、わたしはTT兄弟をいつもしていました。仕方が無いので嫌がるたーを抱き上げ、まーちゃんにジャーキーを見せながらなんとか帰宅していました。
家に帰ると二人は庭で水を飲んで、台所へ走って行きます。台所ではママが二人の朝ご飯を用意してくれていて、リビングの大きなゲージに大きなお皿を小さなゲージには小さなお皿を持って行くのですが、最初に食べるのはいつもたーで、自分のゲージから一口、ドライフードを咥えてリビングで吐き出します。そしてまーちゃんのゲージに入り込んで、大きなお皿のまーちゃんの朝ご飯を食べます。たーが食べてている間、まーちゃんはよそを向いて知らない顔をしています。そして、リビングに吐いたドライフードをたーが食べ終わるころ、まーちゃんが「どっこいしょ」と重い腰を上げて大きなゲージに入ってたーの食べ残しを食べて、次に小さなゲージに首だけ突っ込んでたーのドライフードを食べます。
二人が食事をしている頃、お姉ちゃんが起きて来て「もう散歩済んだの?」「うん。終わった」「中学に行ったらまた、一緒に行くからね。ありがと」このお姉ちゃんの言葉が実行されたのは数回でした。
子供部屋で制服に着替えていると二人は満足した顔で入って来て、まーちゃんは敷布団を折りたたんだマーちゃん専用のベッドでゴロン。たーはわたしのベッドに飛び乗ってゴロン。学校の準備が終わるとお姉ちゃんとわたしは二人の頭を撫でて行って来ますをして玄関に。「どこに行くの?一緒に行ってもいい?」と玄関までついてきた二人に「お留守番」と言って玄関を出て、駅まで送ってくれるママの車のところまで来て見ると二人は道の見えるベランダの部屋のカーテンを鼻で押し上げて大きな影と小さな影がガラス越しにお見送りをしてくれていました。そして二つの影に手を振って車は発車します。
朝だけで長くなっちゃっいました。こんな駄文を最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。また、まーちゃんとたーの思い出を書こうと思っています。もし、よろしければお付き合いいただけるとうれしいです。
癒しになるよ。また、書いてね。楽しみが増えて、嬉しいです。