Nicotto Town



第五十九話 野良犬の餌の時間 (世界半周旅行記)

冒険を夢見るすべての人にささげる世界半周旅行記

第五十九話 野良犬の餌の時間

(前回までのあらすじ)
アグラーでは、バイクの兄ちゃんが何度も誘いをかけてきます。
怪しい商売に引き込もうとしていたのでしょうか。
デリーに戻ると、雨模様。
そして、雨が降ると道があっという間に河になって
大変な目に遭いました。



(9月5日)
朝、バラナシに到着しました。
ガンジス川沿いにあるここは、ヒンズー教の聖地で、
このガンジス川で沐浴するために巡礼がやってきます。
また、死んだときはガンジス川に遺骨の灰を撒きます。
但し、病気で死んだ場合は火葬にされずにそのまま河に流されます。

泊まったのは久美子ハウスです。
久美子さんが経営していて、泊まっているのは日本人ばかりです。

このときは日本人が20人以上も泊まっていました。
去年の12月から旅をしている人とか、硝子工芸をしている人など
いろんな人がいました。

朝、沐浴して頭まで浸かってきたという二人組がいました。
彼らはそれから一週間程具合が悪くなったそうですけど。

町を回ってバングジュース屋さんを捜しましたが見つかりませんでした。(※1)

午後、河沿いにある久美子ハウスの玄関からガンジス川を眺めていたら
白い包帯でぐるぐる巻きにされている死体が川を流れているのを見ました。
その後、久美子ハウスの前で、赤ちゃんの死体を犬が食べていたそうです。

誰かが久美子さんに「犬が食べている」というと
久美子「餌の時間よ」
誰か「でも人間ですよ」
久美子「男の子よ」
と、久美子さんは平然としています。

月夜のガンガは美しい。

足のウミを出しました。


(9月6日)
朝、ボートで、ガンガから岸を見ました。
途中で、ボートに乗ったイギリス人のガーリー達とすれ違いました。
お互いに泊まっているホテルを教え合いました。

朝食前にガーリー達がやってきました。
彼らは、ゴアから、コーチン、マドラス、カルカッタと回ってきたそうです。
ガーリーは、ここがインドだと言い切っていました。
それにに、旅行者を騙してばかりとも言ってます。

彼らと一緒に町を回り、Silk Factoryと岸(ガート)の火葬場を見てきました。
火葬場で、死体を焼いているところをビデオに撮っていのが見つかり、
魂を撮ったと言われ、200ルピーを要求されてしまいました。
じゃあ、テープを消すと言ってももっとダメだと言われ、仕方なく支払いました。

ここは葬場なので、火葬にしたり水葬にしたりするのは当たり前。
それを写真に撮る方がやっぱり間違っていたと気がつきました。
それにしても、ヒンズー教が生活と密着していることに、
ヒンズーの大きさを知らされたような気がします。

今までインドを表から眺めていましたが、ここでは裏から見たような気がしました。
それはすごく大きく、受け止められない気がしました。
それは怖いくらい。

ガーリー達とは夕食を一緒に食べてから別れました。
9月14日にカトマンズで再会することを約束して。


(9月7日)
昼までうだうだしている。
昼食事に出かけ、バングジュースを飲む。
戻ってきて眠くなり、夕食まで眠りこけている。


(9月8日)
昼までうだうだしている。
昼食事に出かけ、バングジュースを飲む。
戻ってきて眠くなり、夕食まで眠りこけている。


(9月9日)
昼までうだうだしている。
昼ライスプディングを食べに行きました。
久美子さんによると、ミルクと砂糖とご飯をグラグラ煮詰めるとのことでした。
やたら美味しい。

今日はバングジュースを飲まないで戻ってきました。

居間で、ショウミョウさん、ビバちゃん、久美子さん、それともう一人の
日本人と一緒にトランプとキャランボッティーをしました。(※2)

夜、シタールの演奏を聴いた後、ずーと話をしていましたが、
突然UNOをしようと言うことになり、12人で始めました。
朝方3時過ぎまでUNO三昧です。
私の一人勝ちで、1点1パイサ(100分の1ルピー)ということにしていて、
1000点勝ったので10ルピーの儲けです。
でも、翌朝早く宿を出るのでもらえじまいでした。

なお、久美子ハウスにいる間の食事メニューは、
朝食がトースト、バター、トマトに卵料理、チャイに前日の残り
夜は、焼き茄子、ジャガイモ、味噌汁、ご飯、すき焼き、その他いろいろでした。

ちなみに、UNO参加者は、横田さん、ホコさん、中村さん、鈴木さん、
桑田さん、能口さん、太田さん、番田さん他3名。



(第六十話につづく)


※1 バングジュースというのは、興奮作用のある軽い麻薬のような飲み物
   なお、ガンジャは、強力で上質のマリファナらしい
※2 キャランボッティーは四角い台の上でするおはじきみたいなゲーム。

死者の町とも言われるヒンズー教の聖地バラナシ
そこで、またまたガーリー達と再会
バングジュースを飲んでは寝ての生活
UNOで大勝して明日はポカラに出発です


次回、「第六十話 ポカラでのんびり」をお送りします。
乞うご期待。

アバター
2010/01/05 20:50
久美子ハウスは有名ですね。

友達がインドに一ヶ月ほど旅行した際に久美子ハウスに泊まったと

写真を見せてくれました。

又絵葉書を子供が法外な値段で売りに来ると言っていました。

同情を誘うような事を言って売りに来たそうです。

買ったのでしょうね~買った絵葉書も見せてくれました。

ガンジス川で沐浴したとも言ってました。 

25歳くらいの女性なのですが^^
アバター
2010/01/04 21:47
まーちさん
バラナシで最後を迎えるというのが、ヒンズー教徒のあこがれみたいです。
まあ、すべての人が死と向き合わなければならないんですけどね。
で、撮った魂がどうしてお金で解決できるのかは
私にも良く理解できませんでした。
たはは。
アバター
2010/01/04 21:45
日本では『死』って忌んで遠ざけるものだけど、
インドではそうじゃないんですね。。
すごく身近にある気がします。

お金で解決ってところもインドらしいけど(^^;)
アバター
2010/01/04 21:42
tottocoさん
いえ、別に荒れている訳じゃなくて、
バングジュースを飲むと、いい気分になる予定だったのですが
単に眠たくなって...

ちくちくさん
はい、いろいろでした。

ちょさん
バングジュースは、バラナシ公営売り場で売ってますので
合法です。
ただ、期待した結果を得られなかったのが残念でしたが。

KOOLKATさん
何かでウミをつついて、絞り出したんですけど。
これが治るのは、あと数ヶ月先です。

ryoさん
飲んで、気持ちよくなるかと思ったら
単に気持ちよく眠れただけで...
そのまま沈没しなくて良かったですけど。

ミルクプリンさん
小説じゃなくて、ノンフィクションです。
アバター
2010/01/04 11:24
( ̄O ̄;) ウォッ!
小説書いてたんだ^^;
p(*^-^*)q がんばっ♪
アバター
2010/01/04 08:19
折角バングージュース飲んてガーリー達と再会したのに
「飲んでは寝ての生活」・・・?w
アバター
2010/01/04 07:42
すごい・・・。 もう想像が出来ない。 
生と死が本当に密着した生活なんだろうなぁ。

うみを出した、ってどうやって?
怖いけど、聞きたい・・・w
アバター
2010/01/04 01:17
野良犬の餌という言葉になんだろな~?と思ったら、そう来たか!
バラナシの犬は食糧事情が良さそうだ。

しかし、バングジュースが気になるw
アバター
2010/01/03 22:33
そかそか・・・
日本では、人が亡くなったら棺に入れて火葬されるけれど、
世界ではそうじゃないってことは、何となくしかしらなかった。
実際はこうなんだよ、ってこと
やっぱり見た者じゃなければしらないこともたくさんあるんだよね。
自分が寿命を終えたとき、本当は今までもらってきた命へ
返さなければならないのかもしれない、と思うけど、
やっぱり家族をそうして返せるか、と言われたら
無理、って思ってしまうよね。
臓器提供なんかもさ、宗教によっては
たとえ自分の命が助かったとしても
選べないとかもあるだろし。
色んな意味で深い旅だったね・・
次も楽しみにしてるね。
アバター
2010/01/03 20:34
死体を焼いてるって話は知ってたけど・・
犬が食べてるって・・衝撃的⊂⌒~⊃_Д_)⊃

さすがに正気じゃいられないよね・・
ずいぶん荒れたのねぇ(´・ω・`)



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