冒険を夢見るちくちくさんにささげる世界半周旅行記

第十四話 100ルピーの豪華な部屋に泊まった


（前回までのあらすじ）
いろんな物を売ってるだけではなくて、買い取ってくれる国
それがインドのようです。
普通の観光もしてみたし、映画も見てみたし。
今日は航空券を手に入れて、次の街に移動する予定だったのですが．．．



（4月30日）
今日は、予約していたナイロビまでの航空券を受け取って、隣街のプーリーに
移動する予定です。
朝からGPOに荷物を出しに行きました。荷物は二つですが、それを布で
縫ってくれる人のところに持って行き船便で荷物を送りました。（※１）
一つを縫ってもらうだけで25ルピーって、一泊の値段を同じで割高に思いましたが、
さすがにGPOの中で商売をしているだけあって、定価だそうです。
11時に航空券を受け取りに行くはずだったのに、郵便を出すだけで、
なんだかんだと11時半までかかってしまいました。
と、GPOの前で、親日家を自称している人が現れて、なにやらノートを見せて
くれました。（※２）それには、日本人がそれぞれ１ページずついろんなことを
書いており、例えば、インドに来てこんなにいい人に会ったのは初めてだとか、
インドの人は信用できないが、この人は違うとか、そんなことばっかりが
書いてありました。（※３）最近のは、と見ると、4月28日が一番新しくて、
それにはケニアに3年半くらい居たという松岡さんという人が書いていて、
スワヒリ語でも少し書いていました。（※４）
その自称親日家さんに聞くと、今日もGPOに来ると言います。
会えたら、ケニアの話がいろいろ聞けるかなーと思っていると、11時50分頃、
松岡さんが現れました。今日は、12時からの映画を予約していたので時間が無かったため、
夕方会えるかと聞くと、ホテルに来ればと言われたので、今晩は、そっちの
ホテルの行くことにしました。
ニューマーケットに戻ったら、12時10分過ぎで、航空券を受け取るのを後回しにして、
先に映画を楽しみました。
映画を見終わってから宿に戻ったら、航空券は3時半頃になると言われました。
まあ、11時に受け取る予定だったのに、3時間も遅刻したらしょうがないか。
ニューマーケットにまた出かけて、闇両替をしようとぶらつきました。
すぐに声を掛けてきました。銀行だと1ドル17ルピーくらいですが、
闇両替だと1ドル20ルピー近くで替えてくれます。（※５）
電車に乗ってインフォメーションに行ったり、今晩行くホテルの場所を調べたりして
宿に戻ってきたのが4時半。また1時間の遅刻で、航空券を受け取れませんでした。
明日はメーデーでお休みなので、明後日受け取ることにして、約束していたホテルに
出かけました。
5時に市電の駅で待ち合わせをしていたのですが、降りるところを間違えたのか
見あたりません。それから25分くらいかけて目的の駅を探し出したら、
ちゃんと待っていてくれました。
ホテル、いえ、宿でしたが、一泊100ルピーするそうです。いつも泊まっている宿の
4倍もする高級宿ですが、たまにはこのような贅沢もいいかと、そこに
泊まることにしました。部屋は広くて、なんとお客さんを迎えられるように
二部屋続きでした。
松岡さんは、看護ボランティアで3年半くらいケニアに行っていたそうで、
ナイロビの追いはぎの話や、ちび黒サンボがおいしいスイスというケーキ屋さんの
話とか、ナイロビでカツ丼が食べられる日本食の店のことなどを聞きました。
話が弾んで、寝たのは夜中の3時頃でした。




（第十五話につづく）


※１　GPOには、一日一回は顔を出すようにしています。日本人に会える可能性が結構高い。
　　　船便で荷物を二つ出して250ルピー。紅茶を書留で送ったときも250ルピー。
　　　本当に船便の値段だったんだろうか。今頃疑問を持ってしまった。
※２　大きな街のGPO（中央郵便局）には、このようなノートを持った若者を
　　　時々見かけます。何かをしようという訳じゃなくて、日本人と話をするのが
　　　目的のようです。
※３　日本人が書いているからといって、内容を信用してはいけません。
　　　「俺はいい人だ」って書いてくれって頼まれてみんな書いてるだけですから。
※４　旅行に行く前にスワヒリ語の簡単な文章の読み書きはできるように勉強して
　　　行きました。
※５　今のレートとは違いますのであしからず。


いかがでしたか。
ちょっと高級な宿に泊まってしまいました。
ケニアの情報をも得られたし、久々に日本人と
会話をしました。
明日はメーデー。
元の宿に戻ったら...


次回、「第十五話 初めて南京虫に出会う」をお送りします。
乞うご期待。