好きな色は黄色

好きな食べ物はカレー

カレーといえばインド、インドといえばカレー。
そう考えている皆さん、まさにその通りです。

インドでは、3食カレー、お弁当もカレー、駅弁もカレー、
ポップコーンだって、カレー味です。

ちなみに、お弁当箱というのは、円筒形のステンレスのお弁当箱で、
開けると3つの容器になっています。
で、一番下には、チャパティー、真ん中にはカレー、一番上には、
アチャールという漬物が入っています。
日本では、東急ハンズで買うことができます。

さて、インド料理専門店でカレーを食べたことのあるあなた。
そう、あなた、インドのカレーは、ナンにつけて食べるあの辛いカレーだと
信じていませんか？

そうは、問屋がおろしません。

まず、インド料理専門店で出されるカレーは、北インドカレーです。
ナンとか、チャパティー、プーリにつけて食べます。


日本では、ナンが出されますが、インドの食堂（大衆食堂）や屋台では
間違いなくチャパティーが出されます。
ナンとチャパティーの違いは、ギー（ヤギのミルクで作ったバター）を織り込んでいるかいないかの違いです。
地元では、ギーは高価なので、普通の人はチャパティーを食べています。
プーリというのは、チャパティーを油で揚げて、ぷくっとさせたものです。

なお、インドはヒンズー教の国で、ヒンズー教では、肉を食べないことになっています。
なので、お店に入って食べるカレーは、野菜カレーになります。
でも、野菜カレーというメニューがあるわけではなくて、
何とか野菜と何とか野菜のカレーという風になります。
ジャガイモと、グリンピースのカレーを、「アルマタル」と言うのですが、
私は、もっぱらこの「アルマタル」を食べていました。
インドでは、かなりポピュラーなメニューです。
で、なぜこればっかりかというと、特別おいしかったからというわけではなく、
他のカレーのメニューを読めなかったからです。

なお、インドでは、手でカレーを食べるということで、
日本のインド料理専門店でカレーが出てきたときに
手で食べているあなた、ちゃんと右手だけで食べていますか。

右手だけで、どうやってナンをちぎるんだ、無理だろうとおっしゃるあなた。
インドじゃあ、右手だけでナンやチャパティをちぎっているんですよ。
それでは、ココでだけ、そっとナンのちぎり方をお教えします。
まず、親指、人差し指、中指で、ナンの端っこを持ちます。
その状態で、薬指と、小指で、ナンの生地をお盆に押さえつけます。
そして、最初の3本の指と、押さえつけた2本の指を股裂きの要領で、
遠ざけていきますと、ナンが少し切れます。薬指と、小指を少しずらして、
また股裂きを。これを繰り返して、ナンを切ります。
そのナンをスプーンのようにしてカレーをすくって食べましょう。
スプーンを使うのは邪道です。

また、食後に気取ってチャイ（ミルクティー）などを頼んでいるあなた。
カレーを食べて、チャイを飲んだら、口の中がひりひりして大変です。
ここは、ひとつ、ラッシーにしましょう。

さて、問題は、南インドのカレーです。
こちらは、バナナの葉を皿代わりにして、その上に山のようなご飯。
それに、カレーをかけます。
このカレーが、北インドのカレーとは違って、どろっとしたカレー。
これを指でこねて、おすしを食べるような感じで食べます。
このご飯はお代わり自由で、地元の人は、2杯も3杯もお代わりをします。
男性も、女性も。

ところが、このカレー、北インドのカレーのように、ピリッと辛いカレーではなく、酸っぱいカレーなのです。
一度食べたら、2度と食べたくなくなるような酸っぱさです。
結婚式のときに出された南インドカレーは、さすがに、マンゴーとかが
入っていて、それなりにおいしかったのですが、普通のカレーは、もうだめ。
口にすることができませんでした。

ここで、最初に戻りますが、インドでは3食カレー。南インドでも3食カレー。
どこに行ってもカレーしかないインドで、カレーが食べられない。
これは、苦行としか言いようがありません。

しかし、ココに助け舟が。
それは、全世界に散らばっている、華僑の人たち。
インドもその例外ではありません。

なので、どんな小さい街に行っても、中華を食べさせる店があって、
そこには、日本人がなじみのフライドライス（チャーハン）が置いています。
なくても、フライドヌードル（焼きそば）があります。

そう、南インドを回っている間、このフライドライスで何とかしのぎ、
酸っぱいカレーから逃れることができました。

カレー好きを自称するあなた。
南インドでは、大口をたたかないほうが身のためかも。


（短文と書いたのは、さんじうさんのまねです、すみません）