Nicotto Town


お ね に ぃ 日 和


✿血圧✿


大学の電光掲示板に俺の名前があった。
…どうやら保健室の先生からのお呼び出しらしい。

俺は大学に来てから
まだ保健室のお世話になっていない。
…あるとすれば健康診断のときぐらいである。


【健康診断】でふと思い出す。


「はい、血圧計りますねー」ヴィーン

ヴィ――……

「………あらっ(小声)」

「…もう一回図りますね~」ヴィーン


このやり取りが3回続き、恐らく妥協という形で血圧測定は終わった。

多分コレだ。 血圧だ。


予感は的中。
俺の無駄に高い血圧についての呼び出しだった。


「今からこの結果(血圧)、報告書に書くんだけど…
 流石にちょっと高いじゃない? 根性で下げられないかな?」



!?

根性で下がるモンなのか…?
…まぁ、やるだけやってみよう。 ……根性か

計測器に腕を通す。


(根性…根性…)ヴィーン
(…いや、根性っつーよりリラックスの方なんじゃ…)ヴィーン
(……それよりも無心の方がいいのか…?)ヴィーン



因みに健康診断では150-81であった。 超絶高ぇ。
言い訳しておくが、俺の両親は高血圧である。そういう家系である。

俺にも白羽の矢がぶっ刺さっただけである。俺は悪くねぇ!


計測器の締め付けが無くなり、結果が出た。
136-97


「……上はまぁいいとして(それでも高い方)…下、どうにかならない?」


…もっかい計ってきます。


「せめて90以下だと何も言われないと思うんだけどな~」


再び測定器に腕を突っ込む俺。
………128-90!


先生! ほら、90ですよ!


しかし、先生の表情は曇ったままだった。


おねくんは血圧下げる才能があるからもっとイケるんじゃない?」


そんな才能初めて聞きました。

促されるまま再々計測。ヴィーン
………119-84!


「よくやった!」


先生とハイタッチ。
多分興奮したから血圧上がったと思う。



「あ、しょっぱい物控えた方がいいかもね」
承知いたしました。

「散歩とかするのも血圧にいいらしいし」
歩くのはバイトで十分にやってます。

「水分補給もしっかりね」
うっ………スポドリ買ってきます




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