Nicotto Town


マイペースにやってます♪


第204回「メアリーの海水浴 2017」

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「お嬢様、水着が届きました」
「ありがとう! そこへ置いて」
「かしこまりました」

ボーイは、そっとダンボールを置くと、
静かにドアを閉めました。


「よし!」


メアリーは、瞬く間にダンボールを開封し、
梱包材と箱をポン、と斜めうしろへ放り投げると、
届いたばかりの水着を取りだしました。


「ネットって、便利よね。
 セキュリティさえ気をつければ、なんでも買えるんだもの!」


そう言って、まばゆい白い鏡台の引き出しを開けると、
スマホは、まだ充電中でした。

「高性能のほうのセキュリティソフトを
 入れておいて、正解だったわね」


*+☆**☆+*

メアリーは、ドアに駆けよると
鍵を閉めたことを確認し、鏡台の前へ駆けもどりました。

そして、届いた水着
とパレオに着替え、
鼻歌交じりに、新品の淡いピンク色のサンダルをはくと、
手ぐしで髪を整えました。


フリルが揺れるビキニも、
金のチェーンのついたパレオも、
メアリーの大好きな大理石の鏡台のように純白で、
サマー・ビーチのようにきらめきました。

ビキニの胸にかかる金の髪と、
育ちのよい白い肌、エメラルド色の瞳を
宝石のように引き立てています。


「う~ん。
 『水着は、清楚に白無地』って決めてるけど、
 ちょっと真っ白すぎたかしら?」


メアリーは、淡いピンク色の

シースルーの羽衣をふわりとまとうと、
色とりどりのハイビスカスの花冠をかぶり、
左の手首には、純金のブレスレットをしました。

「うん、OKね♪」


メアリーは、まっすぐに鏡を見て、うなづきます。

「あとは、急に寒くなった時のために
 このブランケットも持って行かなくちゃ!」




*+☆**☆+*


――海に着くと、メアリーは黒い車を降り、
執事に言いました。


「夏休みになったら、また来ていいかしら?」


老紳士は微笑んで、静かに言いました。

「もちろんです。
 今年は、早めに宿題を終わらせましょう。
 ご協力いたしますから」


「そ、そうね……数学だけならいいのに
……


メアリーは、尻すぼみに言うと、
ほんの一瞬、ゲッソリとした表情に変わりましたが、
すぐに気を取り直しました。

そして、瞬く間に準備体操を済ませると、


「じゃあ、ちょっと泳いでくるわ!」


元気に手を振り、
青い海へと駆けだしました。


肩の白い動物は、どこかへ飛んでしまわないように
慣れた様子で、キュッとしがみついていました。




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