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『ガン予防への道』 病気治しは癖直し(2)

『ガン予防への道』甲田光雄・春秋社・1985年4月10日

5-2 病気治しは癖直し(2)

考えてみれば,病気になったおかげで,いままでの間違いだらけの生活から正しい生活へ入らせてもらえるわけです。

煩悩即菩提とはこのことです。

俗世間に住む私たち(凡人)は,みな一人一人いろいろと間違った生活をしております。

これを「悪い癖」と申しあげてもよいでしょう。

これには個人のもつ悪い癖と社会(環境)のもつ悪い癖とがあります。
 
たとえば冷暖房のゆきとどいた文化住宅の中に住んで,暖衣飽食し,食品添加物の入った加工食品や精製された米,麦,砂糖などを常食し,歩くかわりに自動車を乗りまわすことなど,すべて自然から逸脱した間違い生活ではないでしょうか? 

その他,朝寝,夜ふかし,飲酒,喫煙などなど,本当に自分ながらあきれてしまうほど
悪い癖をもっているものです。
 
これで病気をしなかったら,どうかと思われるような人も少なくありませんが,神のお情けでなんとか悪い病気にもかからずにすましていただいているようなものです。
 
しかし,神の情けにも限度があります。

やがては愛の鞭が病気として与えられるときがやってくるでしょう。

そこで,病気になったら,この愛の鞭をありがたくお受けして,深く反省し,いままでおかしてきた誤った生活を改めることが肝要です。

つまり,悪い癖を治す改悛の生活に入るのです。
 
すなわち,個人的な癖は自分で直し,社会的な悪癖は国家社会が直すのです。

こうして癖直しの生活に入れば,私たちの体は意外とすみやかに健康を回復するものなのです。

筆者も長年臨床家の立場で,多くの患者さんたちに接してまいりましたが,人間にそなわっている自然治癒力の偉大さに驚くことがよくあります。

現代医学で難病とされている重症筋無力症や,多発性硬化症,強皮症,リウマチなどでも,みごとに治る姿を見てきました。

「正しい健康法」を身につけると,体内にそなわっている自然治癒力が,こんなにもすばらしく働きだすものかと,びっくりするほどです。

~~~転載おわり





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