Nicotto Town



人間が食べる大豆は発酵したものに限る 1/3

掲載2010年6月18日

訳者メモ・内容紹介

遺伝子組み換えの問題以前に、そもそも発酵させていない大豆を食べることに問題があるという内容である。大豆といっても、いろいろ食べ方がある。

大豆を暗所で発芽させるともやし、畑で育てて未熟大豆を枝ごと収穫し茹でると枝豆、さらに育てて完熟したらダイズ。ダイズを搾ると大豆油、煎って粉にするときな粉、蒸したダイズを麹菌で発酵させると醤油・味噌、また蒸した大豆を納豆菌で発酵させると納豆。熟したダイズを搾ると液体は豆乳、その残りはおから、豆乳を温めてラムスデン現象によって液面に形成される膜を湯葉、にがりを入れて塩析でたんぱく質を固めると豆腐、豆腐を揚げると「油揚げ」「厚揚げ」、焼くと「焼き豆腐」、凍らせて「凍み(高野)豆腐」。 (Wikipedia ダイズ)

最近では豆乳で鍋をしたり、筋力アップ(?)にプロテインバーとか、新しい食べ方(発酵していない大豆を食べる習慣)がいつの間にか定着しつつある。伝統料理と思われる豆腐も、江戸時代初期には特別な日しか食べられない高級品であり、江戸時代の中期以降に都市部で普及したそうである(日本豆腐協会 豆腐の歴史)。納豆の歴史は不詳だが、庶民に普及したのは江戸時代らしい(ミツカン 納豆まめ知識)。

江戸時代の変化は、小氷期の寒冷化による食糧事情の変化が背景にあるような気がするが、現代の場合は、企業の宣伝に左右されているだけだろう。ついつい新しいものに魅かれてしまうが、人間の身体はあまり変わっていないので、食べ物はできるだけ保守的に選ぶべきと思う。


人間が食べる大豆は発酵したものに限る

Fermented Soy is Only Soy Food Fit for Human Consumption

バーバラ・L・ミントン(市民ジャーナリスト)

By Barbara L. Minton

2009年2月3日


大豆に関する文献は紀元前3000年にさかのぼることができる。中国の皇帝が、土壌を蘇生し、収穫量を改善する方法として大豆を植える効能を示している。皇帝は、豆ではなく、根の効果を称賛したのである。この古典を見ると、人間が自然のままの大豆を食べることは適切でないことを中国人は知っていたことがわかる。そして、5000年後の今、我々は大豆の反栄養的な性質を再認識しつつある。食べるに値する大豆は、発酵したものだけである。


大豆の栄養分を発散させる秘密は数千年前から知られていた

紀元前1000年頃の中国で、ある賢明な人が、ある菌を大豆で繁殖させると、大豆に存在する毒素が破壊され、大豆の中の栄養分が身体に摂取可能な状態になることを発見した。この加工が「発酵」として知られるようになり、今でも人気のある食品、テンペ、味噌、納豆の発明をもたらした。

2~3世紀後になると、より簡単な加工で大豆を食用化できるようになった。長時間水に浸して加熱し、ニガリ(海水の成分)を加える方法である。これが豆腐だ。明王朝の頃の薬物学では、発酵大豆は、栄養的に重要な食べ物とされ、病気の治療にも効果があるとされている。


発酵していない大豆には、強い反栄養素がある

自然の大豆には、人体に有害な作用を持つ植物性化学物質がある。反栄養素の代表として、フィチン酸塩、酵素阻害物質、ゴイトロゲン(甲状腺腫誘発物質)の三つがある。

これらの反栄養素は、もともと大豆が、生き残り、繁殖できるように自衛するためのものである。これは植物にとっての免疫システムであり、太陽放射線から守り、バクテリア、ウイルス、真菌の侵入から守る働きがある。大豆を食べようとする動物の食欲を削ぐわけである。どんな植物も多少の反栄養素をもっているが、大豆には特に多い。発酵や浸漬といった手間をかけて除去しなくとも食べることはできるが、その場合、大豆は人間が食べることのできる最悪の食品になる。

未発酵の大豆は、消化機能の衰弱、免疫システムの故障、PMS(多発性筋炎)、子宮内膜症、男女双方の生殖障害、アレルギー、注意欠陥・多動症、心臓病、ガン、栄養失調、性欲減退の原因となる。

大豆の反栄養素の悪影響を最も受けやすい人々は、大豆フォーミュラ(調合ミルク)を摂取する乳幼児、大豆をたくさん食べる菜食主義者、更年期障害の軽減効果を信じて大豆をたくさん食べる中年女性である。


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