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西式とは 1/2

西式とは 1/2

西勝造先生は、東京の地下鉄の設計などを手掛けていた土木技師で、西式健康法の創始者です。
西式健康法は、薬や医者に頼らずに自然治癒力を高める事によって病気を治そうとするのが特徴で、
戦前から戦後にかけて普及し、宮家をはじめ政治家、軍人、知識人など、幅広い層から支持され、
その食事、運動、入浴を中心とした健康法は、渡辺正先生や甲田光雄先生によって継承されました。

西勝造先生は、1884年に神奈川県高座郡に生まれました。
幼少時は健康でしたが、13歳の頃より原因不明の下痢と微熱に悩まされ続ける事になります。
両親は数々の名医の所へ連れて行きますが、どこへ行っても治療の効果はなく、
それどころか佐々木政吉先生から「20歳まで生きられない」と死の宣告を受け、
西洋医学からも東洋医学からも見放されてしまいます。

そこで16歳の時、「自分の体は自分で治してみせる」と一大決意し、
古今東西の文献7万3000冊を読破、362の健康法を自ら手当たり次第に実践した末、
ついに1927年、多くの文献研究と実証を重ねた集大成である西式健康法を発表しました。
対象分野は、栄養、食事、運動、呼吸、入浴、美容、睡眠など、実に幅広い内容。
いずれの方法も器具は不要で、誰でも自宅で簡単に短時間でできます。
確実に効果がある健康法として、今なお根強い人気を誇っています。

人間は、火を発明して食物を調理するようになってから、疾病に冒されるようになりました。
食物を煮ると、たんぱく質は二分の一に減ってしまい、塩分は四分の一に減ってしまいます。
従って、二分の一に減ったたんぱく質と四分の一に減った塩分とを補給するために、
生で食べれば少量で済むものを煮たり焼いたりして栄養素を破壊する事によって、
生の量の二倍だの四倍だのを食べなければならないという事になってしまう訳です。
その上、熱によって凝縮された栄養素を吸収できるように解きほぐすため、
消化器官は余分な仕事を背負わされてしまい、それだけ生体は過労を強いられます。
また、食物の量が多いとそのために出てくる有害な副産物や残滓物質の処理のために
肝臓や腎臓や腸が余計な仕事をしなければならないので、老衰を早める事になるのです。
他の自然に生棲する動物に比べると、人間は食糧が多かったり年をとると皺が寄ったり、
頭が禿げたり白髪になったりしますが、それは煮たり焼いたりしたものを食べるからです。
狐や狸、熊や狼に頭の禿げたものはいませんし、鳩や雉に白髪になったものはいません。
それは、彼らが火食をしないためです。

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