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『乳がんと牛乳』を読んで 1/5

私 は10年以上も前から牛乳は体に悪いということを言ってきました。その牛乳は人間にとっては発ガン物質だということが 『乳がんと牛乳』(ジェイン・プラント 著・佐藤章夫 訳・径書房)に書いてあり、牛乳は人間には必要ないことがジェイン・プラント教授によって証明されました。ジェイン・プラント教授は1945年にイギリス に生まれた地球化学の化学者で、卓越した科学技術を生み出した研究者に贈られる賞やCBEという大英帝国の勲章を受勲するほどの研究者です。そのプラント 教授が42歳の1987年に乳ガンになりました。そして、乳房切除の手術を受けましたが乳ガンが再発、それも4回もです。そして、ガン患者のほとんどが受 ける放射線、抗ガン剤治療を受けました。その間、プラント教授は自然科学の研究者としの経験と技術、知識を利用して乳ガンを調べはじめました。

自然科学の研究者は自然現象を観察したり、数十億年もかけてどのような過程を経て現在の地球になったかを研究対象にしているため観察とデーターの解析は得 意中の得意です。目の前で起こっている事由だけをとらえて研究する生物学や医学とは違い、自然科学は、どのようにしてそういう現象が起こっているのかを分 析することを得意としますので、ガンがどのようにして発生するのかを研究するには適している学問です。何でもそうですが、全体を見て原因を掴まないと物事 は解決しません。今の医学は原因がわからないままに今起こっている症状だけを見て治療をするから、何も解決せず病気がこじれてきます。その代表がガンやア トピー性皮膚炎、喘息です。

「今まで世界中で、がん研究に巨額の資金が投入されてき たにもかかわらず、死亡者数は減ったものの、がんに かかる率は高止まりしたままではないか。医師は患者を救おうと治療に献身しているが、その方法に20年前とそんなに大きく変わるところはない。ほかの科学 の分野だったら、こんなに金をかけながら、こんなにわずな成果しかあげられない研究はとうの昔に打ち切られていただろう」
(『乳がんと牛乳』ジェイン・プラント 著・佐藤章夫 訳・径書房・P.105)

生物学や医学とは違い、ジェイン・プラント教授は何が原因で乳ガンになったかを調べ始めました。遺伝的要素、エストロジェン、脂肪摂取量、性格やストレス などを調べてみても、ストレスを除いてどれも乳ガンの原因ではないことがわかりました。抗ガン剤治療を受けながら原因を探っている時、ジェイン・プラント 教授の夫が中国の友人などから贈られた漢方薬などを家に持ち帰り、「中国人は乳ガンにならない」と夫から聞き中国を調べ始めたそうです。それでわかったこ とは中国や日本では乳ガンと前立腺ガンの死亡率がイングランド、ウェールズ、スコットランドに比べて非常に少ないということです。特に中国では乳ガンの死 亡者数は1万人に1人です。西欧諸国は10人に1人ですから、いかに少ないかがわかりました。

このことからジェイン・プラント教授は「環境汚染とも都市化とも関係のないある種の生活習慣が西洋人の乳ガンを増やしている」( 『乳がんと牛乳』ジェイン・プラント 著・佐藤章夫 訳・径書房・P114)と結論づけました。「栄養、環境と健康」という調査がコーネル大学とオックスフォード大学との共同研究で1983~84年に中国全 土で行われました。この調査でわかったことは、中国人の平均的な食事は脂肪から摂るカロリーは少なく、炭水化物から摂るカロリーがほとんどでした。日本で は炭水化物は太るといわれていますが、中国人の炭水化物から摂るカロリーはアメリカ人の摂るカロリーよりも多いのに中国では太っている人と乳ガン患者はほ とんどいませんでした。アメリカ人や現在の日本人は穀物よりも動物性食品や油脂類からカロリーを摂っているため肥満が多いのが一つの理由で、もう一つは、 世の中が便利になり、筋肉を使う生活習慣がなくなったための運動不足が原因です。ただ、脂肪の摂取量が乳ガンと結びつくという証拠は見つかってはいないそ うです。

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