カナダ…たばこ会社 ＪＴなど１０社に４兆円請求
- カテゴリ：美容/健康
- 2012/06/12 07:34:03
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2012年6月11日 掲載
カナダ州政府 たばこ会社 ＪＴなど１０社に４兆円請求
裁判はどうなるのか
いくらなんでもメチャクチャな話だ。カナダの州政府が、「たばこの健康被害で医療費が増大した」と、「日本たばこ産業（ＪＴ）」の関連会社など世界のたばこ会社１０社を訴えたのだ。しかも、請求額は、６００億カナダドル、約４兆６０００億円である。
訴えたのは、カナダのケベック州政府。各社が消費者にたばこの危険や常習性について説明を怠ったことで、医療費が増大したというのだ。６００億カナダドルの請求額は、１９７０年から２０３０年までに喫煙で健康を損なった人たちの医療費負担分だという。
喫煙に厳しいカナダでは、他の州政府もたばこ会社に対し訴訟を起こし、市民による集団訴訟も起きている。カナダ政府はたばこの箱の表示について、画像を使った警告表示や煙による毒性を具体的に記載するよう規制している。それにしても、４兆６０００億円とは、ヒド過ぎないか。
海外では過去に、マクドナルドを相手取り「コーヒーが熱すぎた」と訴訟を起こし、原告が勝利したが、今回のケースはどうなるのだろうか。
弁護士の長谷川裕雅氏がこう言う。
「一般的にはハードルが非常に高い裁判です。州政府が主張するように、本当に喫煙によって増加した医療費が６００億カナダドルなのか立証するのは難しい。パッケージの警告画像を見ても、あえて吸うという人もいるでしょうし。ただ、『画像警告』の早期導入など喫煙警告に力を入れている国だけに、裁判所が証明のハードルを下げることは考えられます。公害訴訟などでは一般的に、最終的な因果関係が証明できなくても、中間結果との因果さえ証明できれば、因果関係があるとされることがあります。もし、州に特別法などあれば、証明の難易度が、さらに低くなる可能性もあります」
しかし、本来、たばこを吸うのは自己責任だ。４０年も前にさかのぼってカネを取ろうというのは、ムシが良すぎるのではないか。
Gendai net
http://gendai.net/articles/view/syakai/137019
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