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10/01朔…アミノ酸推奨の無知と弊害


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2. アミノ酸推奨の無知と弊害

こういった間違いだらけの情報が氾濫はんらんするなか、とくに問題ではな いかと思われるのは、重要栄養素とされるアミノ酸を過大評価し、それを積極的に摂るようくどいほど薦めている現状です。 いわく、「私たちの体はすべて蛋白でできている。したがってそのもとの栄養素であるアミノ酸は不可欠であり、それが不足するとスタミナがなくなるなど、さ まざまな健康障害を引き起こす」と。

なるほど、じつにもっともらしく聞こえますが、それは明らかに認識不足による間違った見解といわざるをえませ ん。アミノ酸を豊富に含む食品とは、いうまでもなく動物性蛋白食品です。そしてその代表格である肉、卵、牛乳などは腸内で大変腐敗しやすいのです。これは すでに30年以上も前に、生化学の分野で実証されている事実なのです。

そればかりか、動物性蛋白食品が消化器官のなかで腐敗するとアミン、アンモ ニア、フェノール、インドール、スカトール、ヒスタミン、ニトロソアミン、硫化水素など多くの有害物質を発生させることも、近年の生化学の調査データで明 らかにされています。これら有害物質はすべて、アミノ酸が材料となって生み出されるものです。

つまり腐敗産物の原料となっているのがアミノ酸です から、そんなものが体に不可欠であったり、スタミナのもとになるわけがありません。腸内で発生した腐敗物質が血流に乗って全身をめぐると、組織(細胞)に 異常刺激を与えて炎症を起こし、やがてそれがさまざまな慢性病の原因になっていきます。

がん、脳卒中、心筋梗塞など、今日生活習慣病といわれる病気が動物性蛋白食品を多食しはじめたころから急増していることは、誰も否定できない事実ではないでしょうか?じつは、動物性蛋白食品が人体に不要であることを証明する科学理論があるのです。

フ ランスの生化学者(理論物理学者でもある)ルイ・ケルブランは、ブルターニュで鶏を観察していたとき、石灰岩のない土地で石灰質の殻の卵を産むのはなぜ か、たいへん興味を抱きました。よく観察してみると、土に混じって雲母うんもが見つかったのですが、雲母の成分はアルミニウム、カリウム、珪塩酸などで、 カルシウムはほとんど含まれていませんでした。

不思議に思いなおも情熱的に研究を続けたケルブランは、雲母に含まれるカリウムが水素と結合して、 カルシウムに変化することを突き止めました。その事実について、これを動物の生理構造の視点から生涯にわたって研究を続けたケルブランは、ついに「人間を 含めすべての動物の体内で、『元素転換』という現象が起こっている」という驚くべき発見をすることになります。

この現象は一部の科学者によって、 常温核融合の原理と同じく、ごくわずかなエネルギーでも起こりうる核反応の一種だと考えられていますが、それは原子核物理学でいう[原子転換」とはやや異 なります。原子転換とは、自然界にほとんど存在しない超ウラン原子などの重い原子に、加速器によって高圧エネルギーを加えると発生する現象です。

自然界には軽い元素のほうが圧倒的に多く存在しており、動物や植物など生体の内部では、エントロピーが減少するなど熱力学的に特殊な環境がそろうことにより、生体に必要な化学反応が低いエネルギーで効率よく行なわれていてもべつに不思議ではありません。

生体内では、たとえば酵素やバクテリアなどの介在により、ある一つの元素が別の元素に転換しているとは考えられないでしょうか。いやじつは酵素には、酸化還元型酵素などの種類があり、体のあちこちで酸化・還元という化学反応が起こっています(第四章7節参照)。

ケルブランによると、こうした酵素のあるものは、温度やPHなどある一定の条件の下では原子核レベルの反応を示すことがあり、それが原子核物理学でいうとこ ろの核融合・核分裂に相当するのだとしています。自然界には原子物理学がやっているような人工的、暴力的なプロセスは存在しないことから推測して、生体内 では生命を維持するための営みがこうしてしなやかに、しかも安全に息づいていると考えられるわけです。

ケルブランと、その研究を日本で受けついだ 農学博士で国際地球環境大学名誉教授も勤めた小牧久時こまきひさとき博士は、二人そろって1975年のノーベル医学生理学賞の候補者にノミネートされたの ですが、科学界の閉鎖的な体質のため、受賞は実現しませんでした。従来の科学常識を変えるかも知れない画期的な発見にもかかわらず、その意義が認められな かったことは残念です。
現在の科学はシンクロトロンやサイクロトロンなど、実験装置の中では原子転換現象を確認していますが、自然界でごくふつうに起こっている元素転換を説明できない、おそらくこのことが、ケルブランらにノーベル賞を授与できなかった理由ではないでしょうか。

し かし生物の体内では、消化器官のなかで間違いなく元素転換が行われていることが、ケルブランやその研究を継承する科学者によって実証されています。またそ れによって、「栄養素の基本となる炭水化物が、腸における造血過程をへて蛋白と脂肪に作り変えられる。それらが全身の体細胞に蓄えられ、生体の要求に応じ てそれぞれの働きをする・・・」ことなどが明らかにされているのです。

肉体運動のエネルギーが必要なときは蛋白が主役を演じ、休息の指令が出ると、その同じ蛋白が脂肪に“変身”する。このような絶妙の生命活動が、私たちの体の中で静かに、そしておだやかに展開されているというわけです。

炭水化物から分化した蛋白は、そのあと体中を動き回っていますから、腐敗するわけではありません。ただしその機序や触媒については、腸内細菌が関与している可能性以外、詳しいことは不明です。

栄養成分の基本となる炭水化物、つまり米、麦、とうもろこし、豆などの穀類、それに野菜を適度に摂っていれば、生体の維持に必要な蛋白や脂肪は体内で十分作り出せるのです。ということはつまり、腸内腐敗の恐れのある肉食が必要な根拠はどこにもないわけです。

むつかしい理論を持ち出すまでもなく、この生命の神秘を一目瞭然に示してくれるものがあります。大型の草食動物たちがそれで、生化学者ではない医学者の森下博士も、

「牛や象などが巨大な体とバイタリティを持っているのが、その証拠となろう。彼らは別にステーキを食っているわけではない。草の成分である炭水化物を、自分の腸で蛋白や脂肪に作り変えているだけだ。蛋白や脂肪の元は炭水化物なのである」

と述べ、さらに、

「こういう決定的な、しかも重要な意味を持つ事実に、現代医学・栄養学は完全にほおかぶりしてしまっている。蛋白偏重主義は、その結果としての間違った理屈に過ぎない」

と、現代医学・栄養学の認識のなさを痛烈に非難しておられます。





http://www12.plala.or.jp/kusuri/page6-2.html

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