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躍動する60兆の細胞たち 2/4


...memo

2. 思いやりで世界に健康と平和を!

消費経済社会に生き、いやおうでも商業主義に振り回される私たち現代人は、食にかんして明らかに間違った考えに洗脳されています。

その元凶となっているのが大企業におもねる医学会や栄養学会で、「やれアミノ酸が不足している、DHAやヒアルロン酸は加齢と共に減少する」といい、バランスよく栄養を補うには、一日30品目の食品を食べなければならないなどと喧伝するわけです。

どういうわけか、多くの日本人はこの「バランスのいい栄養」という文句に目がなく、ついそれを鵜呑みして嵌ってしまうようです。その結果が年間売り上げ数千億円という健康食品業界の繁栄ぶりで、栄養学の知識さえ疑われる企業さえどんどん参入してくるといった現状です。

企業が儲けることにとやかくいう筋合いはありませんが、問題は医学・栄養学の研究に携わる学者や専門家が本来の使命を放棄し、一方的に企業戦略に加担している無責任さです。

ちょっと冷静に考えれば、「いいもの(または必要なもの)をできるだけ多く取り入れる」という発想は、極端な片手落ち思考であることがわかるはずです。

体に一定量の栄養が入ると、消化や新陳代謝によって老廃物(食物残渣)が産出されますが、その同じ一定量の栄養分の「排泄」ということについて、まったく触れようとしない姿勢に気づいていただきたいのです。

というのは、入れるほうが100%なら、出すほうも100%であってこそ健康は維持されるからです。

現代栄養学はこのごく当たり前の、しかも非常に重要な問題を素通りしているように思われてなりません。それは無知だからか、それとも故意からなのか、賢明な皆さんにはおわかりではないでしょうか?

「一日に30種類の食品を食べよ」などというのは、明らかに食べすぎの傾向を是認するものです。

しかしそれでは腸内で腐敗が起こり、その結果血液が汚れたり、腸内細菌のバランスが異常になったりし、さまざまな病気の原因がつくられていく—これは消化機能の実態であるとして、現代医学も認識しているのではなかったのですか? 

ようするに、いくらいいものを取り入れても、それを問題なく排泄処理できなければ、毒として体内に残ってしまう、ぜひこのことを理解していただきたいわけです。

そして、その排泄処理がちゃんと行なわれるために、おなかをなるべく飢餓状態に保つ、あるいは一日の食事の回数や分量をできるだけ減らす、つまり少食を心がけることがきわめて重要になってくるのです。

じつはこれが甲田先生が患者を実地に指導してこられた、その体験および研究報告であり、しかもそこには、以下のような少食の驚くべき効用が明らかにされています。

腸内には約100種類、約100兆もの細菌が棲んでおり、それぞれがうまくバランスを保ちながら、宿主、つまり私たちの体にすばらしい働きをしてくれています。

たとえば生体に必要なビタミンやミネラル、その他多くの栄養成分を生成したり、外から有害な微生物が入り込んできても、その繁殖を阻止して体外へ排泄してしまうなど、人体にとってたいへん有益な働きをしているのです。

しかし私たちが過食したり、必要以上の栄養を取り込むと、腸内環境がいちじるしく汚染されるため、そういった腸内細菌の重要な役目が阻害され、健康長寿に大きなマイナスの影響を与えることになります。したがって少食は、人体にとってかけがえのない腸内細菌たちを生き生きとさせる、いわば愛の行為でもあるのです。

また少食を習慣にすると、消化がスムーズに行なわれるため各臓器への負担が少なくなり、栄養素がほぼ完璧に吸収されるという利点があります。こうして栄養が全身の細胞にくまなく供給され、細胞はその生命力を100%発揮できるようになります。

そうでなくても、きれいな腸で造られるきれいな血液から新生される細胞は、すでに生命力に満ち溢れているのです。

なお少食がもたらす排泄機能について、甲田先生がとくに注目されていることがあります。

先生はかつて、難病の治療に断食を指導している患者さんの尿や血液に残留する老廃物がどのていど排泄されるか、神戸大学公衆衛生課の喜多村教授の協力を得て測定しました。するとなんと、断食前に尿と血液に含まれていたβーBHCが、断食後はかなり排泄されていたことがわかりました。

それまでの常識として、農薬や食品添加物、とくにBHCやDDTなどの有機塩素剤、またカネミ油症で問題になったPCBなどは、いったん人体に入ると脂肪組織に沈着して、そのまま長期に停滞するとされていたのが、断食、あるいは少食によっても排泄されることが実証されたわけです。

しかしなんといっても、少食(短期の断食も含めて)の最大の効用は宿便の排泄にあります。

現代医学では、この宿便というものについてなにもわかっていません。また宿便は一般に思われているように、腸壁に古便がこびりつき、一年も二年もそこに停滞しているものではないのです。

したがって、体内の状況を一時的に固定して観察するという現代医学の常套手段では、その実態を捉えることは不可能で、げんに宿便の有無を確かめようと専門家がファイバースコープで腸壁を調べても、そんなものが見つからなかったのは当然なのです。

宿便の実態とは、じつはこういうものです。

腸管内に過剰な栄養や食物が渋滞してくると、腸管はそれを収容、処理しようと横に膨らんだり長く伸びたりする。腸壁が膨らみ、ポケットのように袋ができたのがいわゆる憩室。

また腸管が長く伸びると、腹腔内で垂れ下がったり曲がりくねったりする。その状態がやがて固定してくると、あちこちで癒着が起こる。こうして腸の変形が進み、狭窄やねじれとなってますます腸内物の通過が滞っていく。

こうして腸管内のあちこちで渋滞が起こるのだが、これが宿便の正体。ただしこれは腸内微生物(細菌)や消化酵素などにより、つぎつぎに分解されていく。つまり腐敗・発酵していき、いつまでも同じ場所に停滞するわけではない。

宿便の大部分はこうして分解されるが、過食を続けるとその同じ場所へ新しく過剰食物がもぐり込むことになり、それがまた腐敗・発酵を繰り返し、その過程でさまざまな病気の原因となる有害物質が産出される。

一方、膨らみつづけて風船玉のようになった腸管は蠕動運動ができなくなり、やがて「腸マヒ」といわれる状態になる。腹が張るなどいわゆる腹部膨満感は、このようなときに現れる症状で、腸マヒがひどくなっていることを知らないと、「食物繊維は便通にいい」と思って生野菜や果物などを食べても、便通をよくするどころか余計に腹が張って苦しむことになる。

断食と少食によって数え切れない難病を根治させてきた甲田先生は、それらの症例を丹念に記録した貴重な臨床データをぜひ現代医学に解明してもらいたいと、すべて公開されています。そのなかで先生は終始一貫して、「腸マヒおよびその原因となった宿便こそが、万病の元であると極言して間違いない」と述べておられます。


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......以下、本文 ↓

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2013/10/07 20:12


たとえば気管支喘息、パーキンソン氏病、多発性関節リュウマチといった難治性疾患があります。それぞれ呼吸器系、脳神経系、免疫系の疾患であり、腸管の異常によって起こる消化器系の疾患とは一見とても考えにくいものです。しかしよく観察してみると、これらの難病もすべて、じつは宿便が原因であったという症例を先生はこれまで多数経験してこられました。

長年これらの病に悩まされ、病院を転々としてさまざまな治療を受けたにもかかわらず、病気は治るどころかますます悪化したという患者の数々。そんな患者さんたちが甲田先生の指導のもと、断食療法を忠実に実行し、宿便が大量に出始めたとたん喘息の発作や手足の震えが止まったり、関節の痛みがとれ、以後間違いなく快方に向かったのです。

難病が治ったことは事実だが、そのメカニズムが医学的に実証されたわけではないと謙虚に語る先生は、みずからの体験に基づき、あくまで推論だとして次のように述べておられます。


気管支喘息の場合、宿便が停滞することによって自律神経が失調する。

また宿便から未知のアレルゲンが産生され、それが体内に吸収されてアレルギー反応を起こすのではないか。

興味深いのは、断食で宿便が排泄される直前に、喘息の発作が強く出ることがよくある。このときに洗腸をおこなって排便を促すと、大量のガスとともに便が出て、その後急速に発作がおさまっていくという経過をたどる。

ということはつまり、喘息の発作は腸管内に渋滞していた宿便を排泄させるために必要な症状だったわけで、これこそが私がいつも主張している「症状即療法」であると理解されるのである。

残念ながら世間一般には、というより現代医学は、喘息の発作を止めることに一生懸命になり、そういう効果のある薬の開発のみに力を入れている。しかし私は、「症状即療法」の見地に立って、発作の真意を汲み取る必要があると痛感している。

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2013/10/07 20:09


パーキンソン氏病は現代医学でもなかなか治らない難病の一つ。原因は脳、ことに間脳部にある線状体、淡蒼球の変性といわれている。現在はドーパミンの投与をつづけたり、また外科的にロボトミー手術をするが、結局は治らず徐々に病状が進行して、ついに予後不良となる厄介な病気である。

そのような患者の一人は、なんと三十年も前の高校生のころから便秘が始まり、それがだんだんひどくなり、ときには食べたものを口から戻すほど腹が張って苦しかったという。これは強度の腸マヒで、食べたものがスムーズに下部腸管へ移行せず逆流していたのだ。

このひどい腸マヒで腸管内に渋滞した食物が発酵・腐敗し、そこから発生する悪臭のガスが腸壁から吸収され、それが脳神経を刺激しつづける結果、しだいに脳神経の変性が進行し、ついにパーキンソン氏病という難病に発展していくと考えられる。現代医学は脳の病変という局所的な症状にのみとらわれ、その根本原因と思われる腸マヒ、すなわち宿便の存在に気づいていないようである。

慢性の多発性関節リューマチについても、それを患う患者さんに断食指導したところ、宿便が排泄されたあと、きまったように痛みが一段と軽快していった。これによって、リューマチという現代医学で自己免疫疾患とされているものも、宿便と密接な関係があることを知って驚いた。

先生はさらに、このことは同じく自己免疫疾患とされている重症筋無力症や多発性硬化症にも当てはまるはずだといい、現代医学でいま重大な関心事となっている自己免疫疾患の根治対策として、腸管内の便渋滞を解消させる方法を研究するよう提案されています。私は先生のこのご提案は、現代医学の常識を根本から覆し、よって医学革命を実現させる布石となるすばらしいものと確信しています。

しかし、私が甲田先生は本当に凄いと思うのは、一億総半病人といわれる現代社会を救済せんと、国や世界規模でお考えになった方策を提言されていることです。



つぎにご著書「少食が健康の原点」から、
●一食献上の供養で難民を救える、●少食で財政を豊かにし福祉に回す、を引用させていただきます。


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2013/10/07 20:06

●一食献上の供養で難民を救える・・・「現在アフリカやインドなどでは何千万、いや何億という大勢の人々が食糧不足で飢えております。ときどき新聞やテレビなどでその痛ましい難民の姿が伝えられていますが、本当にその哀れな状態は正視できないほどです。

地球村という小さな衛星の上に住む同じ人間でありながら、一方では過剰の栄養で病人が続出し、他方では飢餓のために命を失ってゆくのです。

私たちは何とかして、一日も早くこの不平等を根本的に解決すべく努力しなければなりませんが、差しあたって直ちに行なえる救助策として、一食献上の供養を提案するものです。ー 中略 ー

私たちが一食に二杯食べるご飯を一杯半に控え、残りの半杯をそのような難民への供養にまわす。なんと美しい愛の姿ではありませんか。

しかも二杯の飯を一杯半に控えた人も、その少食によっていっそう健康になって行けるとすれば、これほどすばらしいことはないでしょう」

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2013/10/07 20:05

●少食で財政を豊かにし福祉に回す・・・「最後は少食によって、国家の財政面も一挙に豊かになるということです。
いま仮に一億二千万の日本国民のうち、一億人が朝食を抜いたとします。

朝食代は各人の生活内容によってみな異なりましょうが、平均すると一日352円となっているそうです。
そうすると、一億人が毎日352円分を節約するのですから、一日352億円となります。したがって一ヵ年ではじつに、12兆8千億円もの金額が節約できることになります。

国家財政を豊かにする目的で、消費税を徴収するということが昨年来大きな社会問題になっておりますが、この消費税により徴収される金額がだいたい4兆円前後です。

それに比べ、朝食抜きを実行するだけで、じつに12兆8千億が節約できるのです。この金額をもし国民の福祉に使ったら、それこそ日本は、世界一の福祉国家になるものと断言してはばかりません。

以上、少食は愛の思想に通ずるものとして、その代表的な例をあげてみました。

ようするに少食とは、愛と慈悲の具体的表現なのです。かつて仏陀は衆生に慈悲の教えを説かれ、またキリストは愛の教えを説いて、これこそが人類を幸せに導く唯一の道であると喝破されました。この愛と慈悲の思想が人類を幸せにする宇宙の大真理であるなら、その具体的表現である少食もまた、健康長寿の幸せを得る健康法の基本であったとして、なんらの不思議はないはずであります」






2010/02/10
http://www12.plala.or.jp/kusuri/page10-2.html


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