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躍動する60兆の細胞たち 3/4


...memo

3. 現代版仙人が続々誕生

半世紀近く、「甲田療法」と呼ばれるユニークな診療によって、多くの難病患者が奇跡的に救われてきました。

それらの患者のほとんどは現代医療、つまり最先端の西洋医学の医者や病院を転々とし、高価な医療費を払わされたあげくそれでも病気が治らず、

最後に甲田医院 の門をたたいた人たちです。

いや病気が治らないどころか、逆にますます悪化して、手のつけられない病状に追い込まれた人もかなり含まれているのです。

このことは一体何を物語るのか、本当によく考えてみる必要があるのではないでしょうか?

ようするにそれは、甲田療法の有効性が明らかに実証されているにもかかわらず、国も医学界もそれを公式に認めない、この現状を放置していいのかと、私は問いたいのです。

「甲 田先生を第二のガリレオにするな」と叫んで、医学界に警鐘を鳴らしている理学博士で大阪府立大学の武者名誉教授は、現代医学は検査、数値測定、救急処置などの面で見るべきものはあるが、肝心の病気そのものを治癒させたり、健康を維持するという面では、ローマ時代の天動説を多勢の権威によって押し通そうとする図式にそっくりだと述べています。

武者教授によると、甲田療法は実体験から大成されたもので、最近ではその理論を検証するため、多くの医者や医 学者がぞくぞく追認研究に参加してきたとのことです。

しかしながら、「日本医師会」の数十万人という常識派の医者集団からすれば、甲田派 は九牛の一毛に思えるのか、現代医学を覆す未来学的ですばらしい理論をないがしろにしていると、同教授は残念がっておられます。

これから、その甲 田療法の中核をなす少食の実際を見ていくことにします。

まず先生が実施されている少食には、

火を加えた玄米飯を主食とし、野菜類の煮物や豆腐、それに海藻 類、ときには小魚類などを副食として健康長寿を目指すというのが一つ。

それからもう一つ、

生菜食だけによる難病の治療法としての少食というのがあります。


もっとも、健康法として生菜食の少食を実行すれば、無病長寿の夢もかなえられるのではないかといい、以下のように説明しておられます。

生菜食とは、生の野菜と生玄米の粉だけを毎日食べ、火を加えたものは一切口にしないという特殊な食事です(表18参照)。

一日の総熱量がわずか900カロリー前後ですから、これは超々少食であります。また蛋白質も一日25〜27グラムで、現代栄養学から判断すれば、もう無茶苦茶な食事内容ということになります。

このような低カロリー低蛋白質の食事では、とうてい長期間つづけることはできないと思われるでしょう。かならず早晩栄養不良に陥って、倒れてしまうということになるのですが、事実はどっこいそうはならないのです。

なるほど生菜食を実行しはじめた当初は体重が減っていき、人によっては全身倦怠感やふらつき、頭痛などいろいろな症状が現れます。

体重減少は多い人で10キロ〜15キロにも達する場合がありますが、たいていは5〜8キロで止まるものです。

だいたいにおいて、生菜食を開始してから五ヶ月間くらいが体重減少期間ですが、その後は横ばいとなり、さらに数ヶ月たつと今度は逆に、この超少食で体重が増えだすのです。

こ れはたいへん不思議に思われるでしょうが、事実なのです。私の指導で生菜食を実行された人々のなかから、このように体重が増えてきた方がすでに何十人もお られます。

したがってこれは、けっして特殊な現象ではなく、生菜食にうまく適応すれば、誰でもこのような体重増加が見られるのだということがわかってきた のであります。

しかも生菜食で体重が増えだす頃になりますと、体の調子も一段とよくなり、スタミナも出てきて、心身ともに快適な日々を送ることができるようになります。

ここで参考までに、生菜食を夫婦二人で五年間も実行された大井鉄男さんという方の、生菜食開始後からの体重の変化を掲げておきます。

図 10で解りますように、生菜食開始当初50.5キロあった体重が、約80日で9キロ減って41.5キロになりましたが、その後増加に変わり、140日目で 元の体重に戻っております。

その後もさらに増えつづけ、200日目(約七ヶ月足らず)には55キロにもなっております。

73歳の老齢にしてみると、これは 少し早すぎるようです。ほかの人々の場合は、もう少し遅くなっております。

それにしても、一日1000カロリーにも足りない生菜食で体重が増え、元気に仕事ができるのです。これは現代栄養学の常識では考えられないことです。

火を加えた玄米飯や野菜の煮物などで少食を実行する場合、一日1000カロリー以下にすることはたいへん難しいもので、栄養不良になる恐れが出てきます。

し かし生菜食になると、この一日1000カロリーの壁を破って、さらに少食へと進むこともできるのであります。

大井さん夫婦は生菜食四年目すぎから、一ヶ月 のうち三日間の澄まし汁断食も行なっておられます。

さらに最後の六ヶ月は昼の生菜食は玄米粉をぬいて、生野菜だけに減らしておられるのです。従って一日の 総熱量はわずかに600カロリー前後になっております。

このような超々少食でも体重は減らず、元気で働けるのですから、生菜食に秘められた偉大な力には驚かざるをえません。

生菜食による少食への道は、さらにまた一方進むことになります。これから述べることは、現実の世界ではなくSFの話のように思われるでしょうが、しかし事実であることを前もって念を押しておくことにします。


じ つは、一日一食の生菜食でも多いという人が出てきたのであります。

一日わずか450カロリーの超々少食でも、自分には多すぎるといって、それを減らしてゆ けば一体どうなるのか、これからが問題であります。これはもはや人間の食事ではなく、「仙人」の食べ物であるといっていいでしょう。このような人が現れた のです。

便通がよくなるといわれる玄米食を10年間もつづけ、一日2回の便通が規則正しくあったにもかかわらず、断食をしたことによって、大量の宿便が腸管内に渋滞していたことがよく理解できたというH夫人がその人です。

数年間頭痛とふらつきに悩まされ、当院へ入院して澄まし汁断食を七十日間実行するあいだ、毎日のように宿便が出てきてたいへん驚かれた方です。今振り返ってみると、この断食ですっかり宿便が出てしまってから、H夫人の胃腸の吸収力が格段によくなったと考えられます。

こうして当院を退院してからも、夫人はひき続き自宅で生菜食療法を実行されたのですが、このときの生菜食の分量は、生野菜一日1キロ(葉の部分500グラム、根の部分500グラム)、生玄米粉一日140グラムで、当院で指導している標準の分量でした。

最初の四ヶ月間、夫人もこの分量を昼と夜の二回に分けて食べていたのが、その間一ヶ月に一度くらい通院し、診察を受けるたび、「生菜食の量が、自分には少し多すぎるように思います」といわれるのです。



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......以下、本文 ↓

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2013/10/08 06:17



じ つをいうとそれ以前にも、私の指導で生菜食を実行した人たちのなかで、規定の分量の半分、

つまり一食分を抜いた一日一食(一日の熱量450カロリー)をつ づけていた人がすでに何人かおられたのです。

そしてこの人たちのなかには、一年以上も一日一食で元気に働いていたという実例があるので、夫人にも、少し量 を減らしてもいいと指示しました。

すなわち昼食の量は今までどおりとし、夕食は玄米粉をぬいて、生野菜だけにしてみることにしたわけです。

ところ が、こうして一ヶ月ほどたって来院された夫人は、「まだこの分量でも、先生、多すぎますわ」といわれるのです。

結局このときから、夫人の一日450カロ リーの食事が始まったのですが、私も夫人の体調がこのあとどう変化するのか気にしていたところ、また二ヶ月くらいのちに来院された姿は、以前よりさらに いっそう元気ではありませんか? 血液検査の数値にも、なんら異常は認められませんでした。

なおこのとき、十日くらい前から玄米粉を抜いて、生野菜を500グラム昼に食べるだけでやってきたと聞き、私は絶句して夫人の顔をしげしげと見つめたものです。

ま た気になっていた体重ですが、夫人が最後に退院されたときの54キロがそのままずっとつづいており、少しも減ってくる様子がありません。

夫人自身、体のど こにも異常はないし、いままでにない爽快な気分を味わっているとのことで、私はもう、一日にわずか200カロリー(蛋白質は10グラムていど)という食生 活をつづけることについて、思い切って夫人の自由意志に任せることにしました。

その後も夫人の少食はエスカレートしていき、ついになんと、一日青 汁一杯(250cc)というところまで達してしまいました。私はその間ずっと夫人を注意深く見守り、きめ細かいアドバイスも怠っていませんが(断食療法は 独りよがりになると危険だから)、もちろん夫人には何の異変も起こらず、現在もますます元気に暮らしておられます。

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2013/10/08 06:15


私は夫人の青汁療法を一年間、 詳細にデータを取っていますが、これによって非常に大きな感銘と教訓を受けることになりました。コップ一杯の青汁に秘められた驚くべき力と、それで健やか に生きてゆくことができる人体の神秘さにあらためて驚嘆するばかりです。

まさに現代の仙人が現実に出現したことが実証されたといってもいいのではないで しょうか?
世の中にはまだまだ不思議なことがいっぱいあるというわけですが、ですから科学知識というものも、今後の研究しだいでいくらでも改変されるにちがいありません。

た とえば先に述べた脳の機能とブドウ糖の問題がそうです。脳はブドウ糖だけをエネルギー源とし、脂肪は利用できないから、一日に脳が消費するブドウ糖(およ そ120グラム、480カロリー)をぜひとも食事で補給しなければならない、というのが現代医学の定説になっております。

したがって朝食を抜いた昼と夜の二食とか、ましてH夫人の一日に青汁一杯といった食パターンでは、午前中に脳が消費するブドウ糖の補給ができず、当然ながら脳の機能が低下するというわけです。

し かしH夫人は、一日わずか50〜100カロリーの食事で一年間も生活したのです(今も続いている)。脳はこの間、いったいどうして消費エネルギーを確保し たのでしょうか? 

この点について私は何度も夫人に尋ねましたが、そのつど同じ答えしか返ってきませんでした。「頭の働きが鈍くなったり、物忘れで困るよ うなことはありません。それどころか、ますます頭が冴えてくるような気がします」

以上超少食の代表例として、H夫人の症例を引用させてい ただきましたが、このほかにも先生は小脳失調のMさん、高血圧症のHさん、慢性腎炎のYさんなど、現代医療で治らなかったのが、少食療法でそれぞれの病気 が完治したいきさつを紹介されています。三人ともH夫人と同じく、最終的に一日青汁一杯の超少食にたどり着き、仙人さながらの生活を送っているとのことで す。

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2013/10/08 06:12


そのなかでとくにMさんについて、興味深い報告をされていますので、その部分を次に記してみたいと思います。

さて少し余談になりますが、最近Mさんには神秘直観力というか、第六感あるいは霊能力というのでしょうか、不思議な能力が出てきました。

生 野菜だけの食生活を長期間つづけていると、神秘直観力が出てくるということは、亡くなられた西式健康法創始者西勝造先生から聞いていましたから、私が指導 する生菜食者のなかから、そのような超能力者が出てきてもよさそうだが、と考えていたものです。

それがまさにMさんに実現してきたということになります が、じつはMさんが最近人を見ると、その人にオーラが出ているかどうかがわかるようになったというのです。

たとえば毎月当院では、生菜食研究会が行なわれるのですが、その例会に出席される人たちと一緒に出席したMさんが、例会後私に、「先生、今日研究会に出席された方々には、あまりオーラの出ている人はおりませんでしたね」といったりするのです。

ま た「現在、甲田医院に入院している患者さんのなかでは、〇〇さんにオーラが出ています」といった具合に、一人ひとりのオーラの出方が解るというのです。M さんの話では、きれいで大きなオーラの出ているような人はめったにいないそうです。そのような人に会うと、神様のように神々しく見えるといいます。その人 の魂がきれいなのでしょう。

一方患者さんたちのなかには、業が深くて魂の汚れた人も少なくないようですが、そのような人に接するともう寒気がしてきて、恐怖感に襲われたように気分が悪くなるといいます。

甲田先生のご著書のこの部分の詳細な記述を読んだあと、私はやはり、少食と超能力は無関係でなかったことをあらためて知ることになり、第一節で述べた長南さんの恐るべき超能力も、あながち眉唾ものとはいえないのではないかと感じはじめているところです。





2010/02/10
http://www12.plala.or.jp/kusuri/page10-3.html








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