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「ゼロ」カロリーなのに太る…カラクリ 2/4


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1.ホルモンに作用し、体内に脂肪を蓄える

 人工甘味料は、“肥満ホルモン”ともいわれるインスリンや、インスリン分泌を促すインクレクチンなどに影響します。

 私たちが食事をすると、血液中の糖の濃度=血糖値が上がり、インスリンがすい臓から分泌されて、血液から余分なブドウ糖を除こうとします。こうしたインスリンの作用で、肝臓や筋肉において、ブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄えます。その結果、血糖は下がるのです。

 ところが、肝臓や筋肉に貯められるグリコーゲンには限度がありますから、次にインスリンは脂肪細胞に働きかけます。そして、余ったブドウ糖は脂肪に変化して、体脂肪として脂肪細胞に溜め込まれるのです。インスリンが「肥満ホルモン」と呼ばれる由縁です。

  そもそも、欧米人と日本人は、インスリンの分泌能力がまるで違います。欧米人は大量のインスリンを分泌する能力があります。ですから、余ったブドウ糖が、 インスリンの作用でどんどん脂肪細胞に変化して蓄積できます。そして、しばらくその状態が続くと超肥満体になりますが、インスリンが分泌されているので、 糖尿病になりにくいのです。ところが、日本人はインスリンの分泌能力が、欧米人のおよそ半分しかないともいわれています。このため、肥満にならなくても糖 尿病になってしまいます。

 この「肥満ホルモン」と呼ばれるインスリンが、人工甘味料を摂取した場合にも分泌されることがさかんに議論されています。

  1987年の研究で、人工甘味料(アセスルファムカリウム)をラット(大きなネズミ)に注入すると、インスリン分泌が増えることがわかりました。さらに、 ラットからすい臓を取り出して調べたところ、甘味料の注入量に比例して、インスリンが分泌されることが分かったのです。他に、ボストン大学のバーバラ コーキー博士のグループも、動物実験の結果として人工甘味料に反応して、すい臓からインスリンが分泌されることを報告しました。

 ところが、実際にダイエット・ソーダを飲んだことでインスリンが分泌され、低血糖になって倒れた!なんて話は、あまり聞いたことがありません。私たちヒトにも本当に影響があるのか?と疑問に思われる方も多いでしょう。

 ヒトの場合も、人工甘味料(スクラロース)を飲んだときのほうが、水を飲んだときより、血糖値のピークが高くなるという研究報告があります。しかも、インスリンの分泌のピークも約20%高くなりました。

  つまり、カロリーゼロの人工甘味料が、インスリンと血糖に影響するのです。この状態が続くと、インスリンの能力が疲弊し、2型糖尿病へと進行する危険があ ります。せっかく健康のためにカロリーゼロ飲食品を安心して摂っていても、実は注意が必要だということが分かったのです。

 人工甘味料が 作用すると分かっているホルモンはほかにもあります。インクレチンといわれるホルモンのうち「グルカゴン様ペプチド-1(GLP−1)」は、食事をして血 糖が上がったとき、血糖を抑えようとしてインスリンの分泌を促進するホルモンです。GLP−1は1986年に見つかったばかりで、まだ完全に解明されてい ません。ただ2009年のアメリカ国立衛生研究所の調査により、ダイエット・ソーダがGLP−1の分泌を促すことがわかりました。GLP−1はインスリン の分泌を促進しますから、長期にわたる大量の人工甘味料の摂取で、これもインスリンが多く分泌されるきっかけとなります。インスリンが過剰に分泌し続ける と、その文平津能力が疲弊し、衰えれば高血糖になり、やがて糖尿病へと進行してしまいます。

 さらに、人工甘味料によって混乱しているのは、ホルモンだけではありません。



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