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06/01朔…自然に反して病気になった 3/3

戦う花嫁と、囚われた王子

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ゴーレム(銀)

>> 3/3

薬を飲まなければ、 まともな医者にかかったのと同じこと
今の医療の一番の問題点は薬


――先生は、生活指導を治療の柱にされているわけですが、では今の医療で一番の問題はなんでしょうか。
真 弓 一番大きな問題は薬です。今日本では1万5千種類位薬を使っていますが、薬や注射で症状は抑えられても根本原因を取り除いたわけではないですから、ま た同じ問題が起きてくる。それだけでなく、薬によってさらに病人を生み出しているのが今の医療です。それで私は今の医療はマッチポンプだといっているので すね。
 今からおよそ200年前、漢方医の中上風結は、
「病気になっても薬を飲まなければ、まともな医者にかかったのと同じことだ」
「軽い病気を重くしてしまう医者がいなくなれば、天下の病人の8割は減るだろう」と言ってますが、実際にその通りだと思います。
  私も処方箋を切って薬を出すことはあるんですよ。それでも月に使ってる薬は20種を越すことは殆どありませんし、そのうちの5~7割方はビタミンやミネラ ル剤です。なぜかというと、熱が出たとか下痢をした、咳が出たとか、こうした栄養素は本来、野菜・海藻・穀類・小魚などの食物からとるのが本当ですけれど も、そうした症状を起こすとミネラルやビタミンなどの微量栄養素が体から失われるから、病気の時は補助的に使うわけです。
 注射は特殊なケースのみに丸山ワクチン、それに予防注射を希望した場合に打つくらいです。
  本来、字のごとく薬は体を楽にするものです。そういうものを薬として食べていれば、病気にはなりません。体調を崩したときは、例えば下痢をしたら水と人参 でほとんど3日から5日で治ってしまいます。咳が出たら大根、人参、葱、蓮、葛、黒豆をとれば良いということになります。

薬害死で最大のものは解熱剤

真弓 ところで、今エイズの薬害が叫ばれていますが、一番、ショック死を招いている薬はなんだと思いますか。
 解熱剤。これが一番怖いんです。解熱剤のショック死は、私が救急病院にいた13年間で、何例か経験しています。救急車で病院に運ばれた時にはもう亡くなっている…。これほど、解熱剤によるショックは恐ろしいものなのです。
 解熱剤はピリン系、非ピリン系を問いません。要するに、むやみに熱を下げたらいけないということです。不自然に熱を下げたら非常に危険だということです。
 発熱こそ最高の生体防御法なんですからね。体温が高まると、細菌やウイルスの活動が弱まる上に、体がウイルスを追い出す活動も活発になるんです。それを無理に下げてしまうと、病気自体にも悪影響を及ぼします。
 注意してほしいのは、熱にも、健康な熱と危険な熱があることです。
  熱が出ますとやはり体はこたえますから、自然に毛細血管が開いて発汗作用を起こします。ですから、顔や体がほてって赤くなる時は安全なのですが、青くなっ て手足が冷えている状態、これは危険です。自然治癒能力が落ちて大変体が弱っている状態ですから、医者に飛んでいかなければいけません。
 また、42度以上あったら、脳に障害をきたして体温調節がきかなくなりますから、これも大変危険な状態です。
 ですが、39度くらいの熱が2~3日続いても、子供が機嫌も良く比較的元気にしていれば、体が要求する水分を補給して、薄着をさせて汗をかきやすいようにしていれば、自然に熱も病気もおさまってくるものなのです。

病気は自然に治す

真弓 今のお母さんたちは、病気の知識はあっても、こうした基本的な知識がないんですね。病気になっても、まずお家で様子をみられることが大事です。
  病気を治すというのは決して症状を止めることではなく、体を症状が出る前の状態にもどすことなんです。熱でも咳でも下痢でも嘔吐でも、その症状によって失 われたもの(どの場合も共通しているのは大量の水と、ミネラル・ビタミン類)を足していけばいいわけですから、病気のことなど何も知らなくても、失ったも のを補うことだけ考えて対処していれば病気は治るのです。それを早く熱を下げようとか、咳を止めようとして薬に頼ってしまうと、その時はしのげてもまた同 じ病気に繰り返しかかることになります。
 症状が現われはじめた時に、お母さんが少しでも早く元の状態にもどそうとする努力をすれば、医者にかかる頻度ははるかに減るでしょう。
 私の医院では普段から診ている患者さんでしたら、ちょっと具合悪い時は電話1本で指示を出せば済む、それでも駄目な場合に通院しなさいということになるんですね。
 病気は子供自身が治すものであって、それをサポートするのがお母さんや地域の人。医者はあくまでアドバイザーで、医者が治すのは間違いだということを皆さんに理解していただきたいですね。


(インタビュー構成・本誌功刀)



月刊「自然食ニュース」テキストデータ 1997-03 (279号)
http://www.sizenshoku-news.com/news/backno/int/i199703.htm

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