Nicotto Town



映画「冷たい熱帯魚」



 こわ〜い映画です。それをふまえた上で、読んで頂けたらと思います★
 先日の日本アカデミー賞で助演男優賞に選ばれたでんでんさんが出ている作品☆。監督は「愛のむきだし」の園子温さん。「愛の〜」が良かったので、こちらも見る事に。軽い気持ちで見てしまった事を後悔しました。なんってこわい映画。あ、幽霊とか二次元のものではないですが、人間の怖さがドロドロずばずば出てきます。
 まえ、「ヌードの夜」「OTU」で、死体をバラバラにするシーンは見たのですが、もう、、、臓器がこまかく見えちゃうくらいの真っ赤なシーンが多いです。真っ赤なシーンで言い争いとか喧嘩とかするから、大事なシーンも目をつぶっちゃいましたよ。


 主人公社本は、娘と2度目に結婚した妻と質素に暮らしていた。社本は小さな熱帯魚店を営んでいた。ある日、娘が万引きをして、とあるスーパーに妻と共に呼び出された。そこで、助けてくれたのが、でんでんさん演じる大型熱帯魚店長の村田。持ち前の明るさと優しさで社本とその家族と親しくなり、村田は自分の熱帯魚店で社本の娘を働かす事に。娘は、すぐにそこの熱帯魚店に馴染みました。
 ある日社本は村田から熱帯魚の大きな取引を持ちかけられます。取引を持ちかけられた社本以外の一人が、話し合い中に村田によって殺されます。人の良い村田の裏の顔、、、それは連続殺人鬼だったのです。その日から、社本は村田と共犯の仲間入りにされ、どんどんと巻き込まれていくのでした。
 
 村田っていう人は、結構、身近な人物を殺していくのですよ。だから社本さんとか奥さんとかも、いつ殺されるか、ヒヤヒヤしながら見てました。もう、すぐに胃もたれしてしまいました。村田は、過去に数十人?殺した経験があったらしく、死体のバラバラ作業、捨てる作業は手慣れた雰囲気でした。
 私が生まれるちょっと前に、ちょっと近所の熊谷市で実際に起きた埼玉愛犬家連続殺人事件を元に作られた作品らしいです。この事件の内容は、ペットショップを経営する夫婦が詐欺的な方法で商売をしていて、顧客とのトラブルが多かったそうです。トラブルが起こると、知り合いの獣医からもらった犬の殺処分用の硝酸で毒殺していったそうです。死体を店の役員の風呂場でバラバラにして色々焼いたりして、群馬県の山中に捨てたらしいです。

 が、この映画は、殺した村田うんぬんではないように思います。あくまで主人公は社本。社本をベースに考えると、この映画のテーマは、家族や人とのつながりなのではないかと思いました。元々社本は家族で距離を感じていたのです。で、そこに村田が出てきて、殺人が起きるたびに「家族の幸せを考えろ」と何度も言い聞かせていたのです。だから社本は村田から逃げる事をせず、村田の言う通りにしてきたのです。家族に愛されたいという切望を描いた作品だったのでは?と思うのでした。




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