Nicotto Town


ぽいじゅんのぽじてぃぶぽんちょ


毒吐き男じゅんの前向きなポンチョ
あなたがまとった心の『ポンチョ』脱がせてみせます

クリスマスデスティネーション 第二章 第三節

「よし!これでもう大丈夫だろう」

ようやく上司から作戦終了指令が下りた。
相変わらず一人黙々と
決して終わることのない作業をこなす壁掛け時計を見ると8時23分を指していた。
約束の7時を大きく過ぎている。
携帯を確認すると案の定トオルからの着信とメール。

ユウコは駆け出した。
...

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クリスマスデスティネーション 第二章 第二節

リョウと出会って一年が過ぎた。
自分の想いを伝えるどころか、未だに彼とはろくに会話もしていない。
彼の無愛想と私の愛想良さがいつも邪魔をしていたから。
でもその時は突然やってきた。
夏の合宿で訪れた避暑地で偶然リョウと二人きりになった。
思わぬシチュエーションに一瞬戸惑ったけれど
いざと...

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クリスマスデスティネーション 第二章 第一節

白い壁紙よりも昔から、まるでそこにあったかのような味気ない壁掛け時計が夜の7時を指す。
都心の一等地にそびえ建つ、人々が慌しく動き回っているオフィスビルの一室。
絶え間なく鳴り響く電話の呼び出し音、飛び交う怒声。
書類を片手にデスクを行ったり来たりする女性がいた。
行く先々で何やら指示をして...

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クリスマスデスティネーション 第一章 第三節

時計の短針が8の字を指している。
一時間間隔で動くようになっているらしくツリーが再び輝きだした。
トオルはさすがに少し不安になってきた。
メールや電話をしてみたが反応はない。
もしかしてユウコの身に何かあったのだろうかと一瞬考えたが
度重なる遅刻でその辺の感覚は普通の人よりも鈍感になってい...

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クリスマスデスティネーション 第一章 第二節

やがて大学卒業の時が迫りトオルは再びユウコに告白をした。
軽井沢のあの日以来、トオルの気持ちが変わることなど決してなかったから。
少しずつ、しかし確実にその想いは募っていったから。
友人に誘われコンパに出たりもしたが、会う女性全てをユウコと比較していた。
自分でも未練たらしい最低な奴だという...

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