Nicotto Town



【孤高の戦士~再戦5~】

【孤高の戦士~再戦5~】

ハイマットの目に映るのはドーム上の白いグフのみであった。
崩れかけたドームの上に立つその姿は、威圧感を持ってハイマット
に圧倒的なプレッシャーを与えていた。

ブーストを吹かして、一直線にドームに向かうハイマット。

『アツノリ少尉!』

コクピットの中のハイマットの胸中には嵐が吹き荒れていた。
レイカの最後の言葉。
血の味の口付け。
アツノリとの最後の戦い。
アツノリの言葉。

『少尉!貴方は、貴方の言葉は、一体なんだったのですか!』

ドーム上で白いグフは静かにハイマットを待っていた。
長年の親友を待つかのように。
久しく会わなかった戦友を迎えるかのように。

『少尉、私は貴方を止めます!命の恩人に手をかける罪は覚悟の上で!』

ハイマットのグフカスタムが漆黒のヒートソードを頭上に振り上げ、
ドーム上に向けて大きく跳躍する。

同時に白いグフも黄金のヒートソードを構えた。

光と闇がぶつかり合う。

互いに均衡した力にはじかれ、後方に引く形になる二機。

『この戦を終わらせるのは連邦の力のみだ、なぜわからぬ!ジオンの
戦力などもはや無駄死にする戦士を生むだけの事!』

再び金色の剣を構えるアツノリ。

『だからと言って亡くしていい命などない!』

ハイマットも闇色のヒートソードを構え、体勢を立て直す。

『かつて貴方は言った、生きるために戦えと!その貴方がなぜ!』

白い機体が跳躍する。
降下の勢いを利用し、ヒートソードを振り下ろすグフだったが、
ハイマットはその動きを予測し、腕部に装着されたガトリング砲を
グフに向けて撃ち込んだ。

『より多くの命が生きるための戦いだ!』

ガトリング砲の弾をジャンプの方向を変えてよけるグフ。
着地と同時に再びヒートソードを振り上げた。

『命に多いも少ないもない!貴方の生んだ悲劇をわかっているのか!』

抜かれた剣に向かって再びガトリング砲を撃ち込むハイマット。
しかし、アツノリはそれを横にすべるように動くことでかわしていた。

『相変わらず立ち回りが甘いな』

アツノリのヒートソードがハイマットのグフカスタムのボディに叩き込
まれる。
グフカスタムのボディから火花が散った。
直撃は避けたものの、ハイマットの体に衝撃が走る。

『レイカは・・・レイカは貴方の名前を呼んだんだ!』

ハイマットの頬を熱いものが伝っていた。
すぐに体制を立て直し、再び漆黒の剣でグフに切りかかる。

『機体性能はそちらのほうが上、しかしパイロットの腕はどうかな?』

漆黒の剣を金色の剣が再び受け止める。

『私は・・・私は・・・レイカの、仲間のために戦う!自分が生きる
ためにでなく、自分の戦友たちを生かすために!』

二機の剣は全く均等の力で押し合っていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

文字数の都合で続く・・・。

アバター
2009/02/08 16:07
ひろぽんちゃ、人の心の難しさが伝われば嬉しい限りです。

ひまわりさん、いらっしゃいませ。
こちらこそ、これからもよろしくです^^
アバター
2009/02/01 15:49
こんにちわー!
こうゆう小説初めて読みました^^
これからもがんばってね。
アバター
2009/01/31 21:25
ほー、ついに・・・・。
お互いの思い、戦うしかないのかにゃ。
本当に、ややこしいにゃ人の心は・・・・。
うっw



Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.