Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



筆頭といっしょ☆


 朝目が覚めると、ベッドのすぐ脇に片眼の青年が立っていた。
それは、私の頬を抓っていた。
「・・・夢。うん、夢だ、夢」
そう言ってもう一度ベッドに潜り込む。
が、青年はそれを許さなかった。
「おい、起きろ」
その言葉は本来ならば声帯を震わせ声となるはずだが、何故かその青年の
頭の上に文字となって表れた。
独特の雰囲気、そして私の頬に触れる手から伝わる温もり。
それは、その青年は、本物だった。・・・気がする。
「筆頭だ・・・、幻覚?」
誰に問うでもなく呟く。
「おう、幻覚だ。俺はお前の幻覚。名前は政宗。知ってるだろ?」
そう頭上に表示される。
自分で幻覚だという幻覚もどうかと思うが。
そう言いたいのを呑み込みきいてみる。
「何故ここに?というより幻覚が体温あるはずないんじゃないですか?」
「いや、幻覚といっても色々種類がある。そう思っておけ」
曖昧な返事をされた所為で自ら幻覚と名乗る彼はもしかしたら生身の人間なのかも、
そう感じてしまった。
「で、幻覚政宗さん、私どうしたらいいんでしょう?」
そういうのも当然だ。今日は珍しく母親の仕事が休みのため私の部屋に掃除という名目で乗り込んでくるかもしれないのだから。
「気にするな。俺はお前の幻覚だから」
 
 そう言われて気にせずやってきてしまった学校。
「おはよう、昨日のVS霰見た?←間違いじゃないですb」
何事もないかのように友達に話しかける。すると相手も何事もないかのように返す。
見えていないのだろう、幻覚政宗は。幻覚だというから当たり前だけど。


 一校時目は英語だった。私のもっとも苦手な科目。
大体日本人なんだから日本語ができればいいのではないか、と茶渋のこびりついた考え方。
「じゃあ、君。よそ見していたからこのページの本文全て朗読だ」
ただでさえ苦手な科目の苦手度を倍増させる英語教師。何かと因縁を付けてペナルティを与えてくる。勿論苦手なのだから読めるはずもなく、視線を泳がせる。
その先に。幻覚政宗の姿。私の机を見上げるように脇に座っていた。
「何でここにいるんですか・・・」
「Ha!幻覚だからに決まってんだろ」
当然だ、というように此方を見上げる。勿論頭上には文字。
そう言うと(頭上に表示させると)彼はおもむろに口を開いた。
するとそれに合わせて私の口も動いた。そして発せられたのはペナルティの朗読文。
本場にも負けないくらいの恐ろしく綺麗な発音。
英語教師やクラスメイトは唖然としていた。

#日記広場:自作小説

アバター
2010/08/09 23:21
あっけないぞb
アバター
2010/08/09 23:17
なんか。。。本格的ですごい……続き気になる!




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