歌行灯
- カテゴリ:小説/詩
- 2009/04/20 00:07:57
20年位前のことです。
つまり、10代終盤の頃、
自分に迷いがあって、
遅かれ早かれ、浅かれ深かれ、
誰にでもあることなんだけど。
『このままでいいのだろうか?
自分は何を目指せばいいのだろうか?』
と悩んでいたのです。
定住もしてなかったのね。
種田山頭火にあこがれて、自分からそうしたんだけど。
将来への不安や不満、雑念や煩悩に葛藤していた。
そんなときに出会ったのが、『歌行灯』でした。
“美”とは何か?と考えさせられたのです。
芸のために死すこと。
自分の目指すものに命を懸けること。
自分の迷いに蒙を啓かれた気がしました。
それからも『草迷宮』『義血侠血』『天守物語』・・
とり憑かれたように読みまくりました。
なんて美しいのだろう・・・
素直にそう思ったのです。
文章が難しいから、すらすらいかないのがまた深さを感じるのです。
『泉鏡花』
私の“鏡花”は大先生からパクらせていただいております。
申し訳ございません・・・
ちなみに、三重県桑名市には『歌行灯』の舞台をモチーフにした饂飩屋、
『歌行灯』があります。
中部地方に行くときには、必ずそこでうどんをすするのです。
(そんなに「おいしい!」ってほどではありません)