Nicotto Town



思い出にならなかった読書「マンガ狂殺人事件」

小学生の頃、市の図書館で借りて読めなかった本があった。記憶によれば実在の漫画家が多数出てくる推理小説で作者兼探偵役:赤塚不二夫、被害者:松本零士あたり多数、真犯人:手塚治虫…?
小学生の私は実在の人物が殺されるわ、手塚先生が犯人だわで、イヤ~~な気がして読むのを止めたんだと思っていたのだが、先日、フと思い出し図書館で検索、書庫から該当の「マンガ狂殺人事件」を借り出した。
表紙に見覚えのある手塚治虫の顔にピンクのニャロメ。
ハードカバーかとおもってたらA5サイズの文庫本、自分の手が小さかったんだなあ。

改めて読んでビックリ!
月刊『少年』の付録用下絵を持って上京した石森章太郎(現 石ノ森)がトキワ荘の寺田ヒロオの部屋で手塚治虫の死体を発見、しかし直後死体が消失。付近で『ねじ式』と書かれた画用紙を拾う。
手塚治虫の住んでいたアパートを訪ねると『水滸伝』や『三国志』を描いた横山光輝が殺されたと人々が騒いでいる。
ニュースで『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』の松本零士が殺害されたと報道される。

上記内容がおかしいと感じた人大正解。
石森章太郎が上京したのは昭和29年、『水滸伝』連載が昭和42年、『999』は昭和52年。最初から時代がムチャクチャなんですね。つげ義春も小学生にはわからなかっただろうなあ。その後も少女クラブの編集者が『火の鳥』(昭和31年 デビュー間もない松本零士が一部原稿を手伝っている)の原稿が、と騒いだかと思うと秋田書店の編集者が山上が行方不明で『ガキでか』(昭和49年)に穴がとのたまう。ナントこの小説は『時間制御棒』というドラえもんも黄色に戻るような便利道具のため、時間が混乱しているらしい。
そして時空を超えて暗躍してたらしい手塚治虫がラストでBJも真っ青な神の手で横山、松本、巻き添えの森田拳次を手術して生き返らせてしまう。共犯(?)の寺田ヒロオとつげ義春は温泉でまったり。

わけのわからない小説をやっぱりわけのわからないあらすじ紹介ですいません。
友達に勧められる内容じゃないし、ほかに話題にするところがないんです。
この小説、その他は赤塚不二夫の周辺のはなしばっかり、キャバレーの女の子を口説いたとか、小学生の時、放り出して正解でした。

この本で確か小学生の私は赤塚不二夫はトンデモない人だと思ってたけど、巻末の近刊情報をみると「タレント狂殺人事件」タモリ、「ギャグ狂殺人事件」ビートたけし、「映画狂殺人事件」おすぎとピーコ、

出版社の企画ものなんですね。

アバター
2013/09/30 21:28
さすがは赤塚先生。

以前、トキワ荘がかつてあったすぐ近くに住んでた事があります。
アバター
2013/09/30 00:05
凄い小説があったんですね。
内容もまた凄いです(笑)

小学生では理解の範囲を超えてますね。



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